独立後に襲いくる不安との付き合いかた
僕は時折、不意に不安に襲われることがあります。
と書くと精神的な疾患の問診票で見たような言葉ですが、そういうこと、ありませんか?
最近はかなり減りましたが、会社を作った当初は不安で寝られないこともありましたし、一度負のサイクルに入ると、外では強がってヘラヘラしてても一人になると落ち込んだりしていました。
でも人間ってすごいもので、6年も事業主やってると何だかんだで適応していくんですよね。
今日は、一部の天才以外はきっと全員感じるであろう、独立後の不安との付き合いかたについて書いていきます。
一部の天才以外は全員、いつも不安(だよね?)
事業主やってて思うんですけど、やっぱり多少は虚勢をはるところがあったほうがいいと思うんです。というのも、人って景気の悪いところからは逃げるじゃないですか。特に仕事での付き合いしかないと、自然と会うことが減っていったりしますし。
だから、嘘は良くないけれど、多少強がってみせるというか、もし苦しい時期だとしても平気なふりしてるほうが、結局景気のいい話が来るように思うんです。ネガティブなことや弱音を吐いてる人とは、仲の良い友人でなければ積極的に絡もうとは思わないですし。
でもおそらく、自分で事業をやってるひとって、一部の天才以外は全員不安と戦った経験があると思うんです。
冒頭でも書きましたが、僕はいまでも時折その不安に襲われます。だいたいふとしたスキマ時間にネガティブな想像をするのがきっかけで、そのほとんどが、金銭的な安定感のなさに起因するように思います。仮に手元にじゅうぶんな現金があったとしても、それが予期していないかたちでジリジリと減っていくときには、ものすごい焦燥感に襲われますし。
これ、お金の不安から開放されるまでは時折来るものなのでしょう。と同時に、よほどのことがない限り完全に開放されることはないんだろうとも思います。
逃げられないなら慣れるしかない
「いま独立考えてて」という感じで相談を受けることがたまーにあるのですが、そういうときはだいたい
「めっちゃ不安になることもあると思うんだけど、慣れるから大丈夫だよー」
って伝えてます。
たとえ(普通は)毎月給料が振り込まれる会社員をやってたって、自分の将来には不安を覚えることがあるわけで、請求書を送らない限り誰からもお金が振り込まれない立場になれば、ふと冷静になった時にふわーーーーーっと不安感が湧いてくるんですよね。
独身だったらまだしも、僕のように子供がいる状態での独立は、なかなか精神的に鍛えられると思います。
「鍛えられる」と書きましたが、どちらかというと「慣れる」でしょうか。どうしたってついてまわる不安をなくそうと思っても、そう簡単には消えてくれません。悪いサイクルにはまったらもう、四六時中不安です。
そしたら人は、やっぱり慣れる。
何度かそういう経験をしていると、もし不安が襲ってきても「あ、久しぶりにきたなーこれ。まあどうせ2、3日で消えるんだろうけど、やだなー…」って感じになります。っていうか僕はそうなりました。
でもそれが2、3日で消えるのは、結局それを打ち消すだけの何かがあると思うのです。
不安との付き合いかた
事業主をやっている以上、不安とは上手に付き合うしかないな、と思っています。弱音を吐いたところで誰も助けてくれないわけですから、自分でなんとかするしかない。
その方法としてまず、「ひとつのものに大きく依存せず、小さくたくさん依存する」のは必須でしょう。
ひとつのクライアントに依存するのがいかに危険かは、普通に考えればわかることですよね。でもそれは、仕事を外注するパートナーさんもそうだし、スタッフもそう。
何者にも依存しないで生きられる人はいませんから、できるだけ小さく細かく依存を分散させるのが、事業の安定には欠かせないと思います。事業規模によりますが、月500万の1社依存より、10社で月300万のほうが絶対に精神的には楽なはず。1人のスーパースタッフに頼るより、5人の普通の能力を持つスタッフで力を合わせたほうが健全です。
もちろん効率は悪くなるので、考え方次第では敢えて攻めるのもありだと思いますが、僕は凡人なので耐えられません。
次に、「とにかく忙しくする」。不安と付き合うには、かなり効くと思います。
そもそも、なんで不安になるかっていうと、だいたい暇なんですよね。忙しくて目の前の仕事を処理することに精一杯になってたら、充実感もあるし、すごく疲れて余計なことを考えている余力はありません。不安になってる余裕なんてない。でも暇だと、やっぱり余計なことばかり考えます。
僕は25歳の頃、一時期うつっぽくなってたことがあるのですが、そのときニートだったんです。うつっぽいからニートになったんじゃなくて、ニートだったからそうなったという自覚があります。なぜなら、就職して激務をこなすようになったら、一瞬で余計なことを考えなくなりましたから。
あの頃の経験があるので、不安になるくらいなら激ブラック状態でもいいから、とにかく仕事をするでしょう。どんなに忙しくてもあの状態よりはマシって思ってます。
それと、「前向きな取り組みをする」というのもかなりいいですよね。
ひとって希望を持ってなにかに取り組んでいる間は、割と不安なく進めると思うんです。起業家の方々はそういう方向でメラメラと燃えているから、超前向きなんだろうなと考えています。
僕もいまはすごく前向きな取り組みをしているので、多少のことでは不安感は襲ってこなくなりました。取り組んでいることにすこしでも良い兆しがあれば、ガッとテンション上がって楽しくなっちゃって、夢や希望を語ったりします。
だから、できれば依頼された仕事を受けるだけじゃなく、そこで得たお金を使ってなにか前向きな投資をするといいんじゃないかな、と思います。
あと最後にもうひとつだけ付け加えます。
「できれば同じ方向を向けるパートナーをつくる」
です。
これ、一番効くし、ゴリゴリ前に進めるんじゃないかと思うんです。僕が知ってる、成功している会社の多くは、創業期にふたりのコンビではじめてるんですよね。
ひとりが社長で、もうひとりがサポートするかたちだったり、クリエイティブと営業だったりとそのかたちは色々ですが、やっぱり苦しい時にその苦しみを分かち合えるのは大きいと言わざるを得ないでしょう。
僕はここまでそういうパートナーには出会えませんでしたが、もしあなたが将来独立・起業を考えているとしたら、理解し合えて同じ方向を見られる相棒づくり、すごくオススメしたいです。
今日のまとめ
今日は独立後の不安について書きました。意外とまとめるのに時間がかかったのと、ぶっちゃけ散漫になっちゃったけど、公開します。
この記事は、独立を考えているけど不安なひとや、独立してからやべーってなってる人に読んでもらえるといいなと思って書いています。
不安はほとんどのひとに絶対ついてまわると思うんだけど、事業主だと相談できる人がほんとに少ないので、処理の仕方を覚えておくといいですよね。でもそれって経験とともに覚えるものでもあるから、とりあえず「慣れる」って思っておけば、少しは気が楽になるんじゃないでしょうか。
今日はこれから打ち合わせがてら飲みに行くので、このへんで。
明日もなんか書きます。
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