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美術館が好きだけどそのきっかけってなんだろう

美術館が好き

僕は美術館というか絵画鑑賞が趣味です。しかも謎にこだわりも持っていて、西洋絵画にほとんど限定しています。高校3年生の頃に上野の展覧会に足を運んで以来、作品の美しさと雰囲気に魅せられてきました。

美術館が好き、絵画鑑賞が好きというのはあまり珍しい趣味だとは思わないのですが、人それぞれきっかけがあると思います。以前大学で美術系の授業をとっていた時に他の学生が言っていたのは「ドラマに影響されて・・・」とか「もともと絵を描くのが好きで・・・」とかでした。

こと自分のきっかけは何だろうと思い返してみると、「突然行きたくなった。最初はただの暇つぶし。」だったと思います。面白くないですが、きっかけはそれです。しかし、継続的に通うようになったきっかけや西洋絵画鑑賞が好きになった理由は別のところにありそうです。

美術館に行くことが好きになった理由

美術館に行くことが好きになった理由をその時系列順に書きたいと思います。なお、ここで書く美術史的な話は間違っている可能性があります。間違っていたらこっそり教えてください。

1つ目は「絵画の背景知識を気づいたら得ていた」ことです。西洋絵画にはその作品の格付けをする要素として、どんな主題で描かれているかというのがあります。トップは神話、歴史ですね。ギリシア・ローマ神話や聖書の話がテーマだと格が高くなります。偉い人はきっと格の高い絵画を欲するので、画家たちは格の高い絵を多く描いたのでしょう。
一方で、風俗画や風景画はランクが低いとされます。これは時代の流れによって絵画がより一般的なものとなり、ランクが低い主題でも一般市民に売れるため数が増えます。
そのため、14世紀後半とか15世紀とかその辺の絵画は神話画、歴史画が多く18世紀とか19世紀とかの絵画は風俗画や風景画も多くある、という感じだと解釈しています。

と、こんな西洋美術史的な知識は大学生になってから勉強したのですが、普通美術館に初めて行くような人は絵画を見て「なーーんか綺麗だなぁ」とか「なんでリンゴしかこの絵にかいてないんだろう」とか「どういう服の着方?もはや裸?」とかしかおそらく思いませんよね。僕もそうでした。しかし、1つ違った点を挙げるとしたら「聖書に関連した物語の絵画については納得をしながら見ることができた」点です。僕はキリスト教系の高校に通っていたので、聖書の物語を多少知っていました。その結果、今まで文章でしか聞いたことのないストーリーが、視覚的に理解できた気がしました。もはや革命でしたね。パズルを解いているような感覚で見ることができて、これが美術館にはまる最初のきっかけとなりました。

2つ目は「絵画の見方を勉強し始めた」ことです。このようにして、絵画鑑賞へのハードルがぐんと下がり、興味を持った僕は絵画の見方に関して本を読み始めました。主題は何か、構図はどうか、色彩はどうか。。。そんなことを勉強しては、気になる展覧会に足を運んで実践する。これを繰り返しました(今でも続けています)。大学で美術史を習っているときに、先生がおっしゃっていたことに「感覚頼りで絵画を鑑賞するのはちょっとナンセンス。それだと美術が学問として成り立つ理由にならない。美術が学問として成り立つ理由には、そこに学問的な見方が存在するからだ。」というのがあります(ニュアンス的にはそんなことをおっしゃっていたと思います)。
絵画鑑賞がパズルを解く感覚になり、そういった楽しみ方でどんどん好きになっていきます。

最後は「絵葉書を集める」です。展覧会に行くたびに絵葉書を大量買いします。しかも気に入ったやつは2, 3枚買います。頭がおかしいと思う人もいるかもしれませんが、理由があります。1枚は保存用なのですが、余分に買った分はいつか他人に手紙を書くときに使いたいと考えるからです。僕は本当にお世話になった人や大切な人へ手紙を書くときは必ず絵葉書を使うと決めています。理由は特にないんですが、気持ちがより伝わるかなと思うからです。そのため、気に入った絵葉書は大量に買ってあとで手紙に使えるようにしているのです。年に1度、誕生日に手紙を書いて送る友人がいるのですが、彼はわかっているので僕がモネの絵葉書を送ると僕の誕生日にはモネで返してくれますし、ルノワールを送るとルノワールを返してくれます。

こんな感じで美術館に行くことがどんどん好きになっていきました。海外から有名な作品が1年に数回も来るのはかなり珍しいですし、ここで観なきゃ一生観れないものもあると思います。ぜひ、迷ったら足を運んでみるのはどうでしょうか。

余談と目標

明確に好きな画家はいませんが、印象派の作品は作品数も多いですし、美しものも多いので好きですね。日本でよく印象派展もやってますし。神話画や歴史画は展覧会としてはたまに来るくらいでは後は常設展にあるような印象です。あとはフェルメールが好きです。実は初めて行った展覧会はフェルメールだった気がします。日本に数点まとまって来たやつですね。フェルメールの作品で現存しているのは36点ほどとかなり少ないです。日本にもたまーにフェルメールの作品が来ることがありますが、僕の目標は死ぬまでにフェルメールの全作品をみることです。世界各国の美術館に作品が保管されています。旅行をしながらコンプリートしたいです。

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