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廣場山大福院 縁起

本日のお参りのご縁をありがたく存じます
※現在 一般参拝を停止しております。

廣場山 大福院 とは

保延六年(1140年) 今から約880年前 園城寺三井寺の兵火を避け 当地に至った小野澤眞覚法印の開基による寺院です。

その後 小野澤眞覚法印は追手から身を守るため
姓を小野澤から小野関に改め
大福院の開山と共に小野関という姓の祖でもあります。

大福院は安中藩広馬場祈願所として民衆の信仰を集め、榛東村広馬場の地名も当院の山号から名付けられたものです。

宗派

本山修験宗
京都 本山聖護院門跡の末寺であり、
*修験道寺院であり山伏のお寺です。

(※修験道とは日本古来の山岳信仰に仏教や道教 密教 その他土着の民俗信仰が融合して生まれた日本独自の宗教です。)

山号

広馬場山 または廣場山、広場山 等
年代によって山号の表記揺れがありますがいずれも当院を指すものです。

大福院の仏様

○本尊:不動明王 (須弥壇中央)
山伏達/修験者を守護するといわれ 修験道や密教で信仰される仏様です。
当院は特に怒りの激しい不動尊のため 厨子に納めて人目に触れぬよう 秘仏となっています。屋根の葺き替えや住職の晋山時のみの御開帳です。

○役行者 神変大菩薩 (中央左)
当院は修験道寺院のため 修験道の開祖である役行者をお祀りしています。
悪さをする夫婦の鬼を改心させた伝説の通り 足元には前鬼と後鬼が控えています。

○愛染明王 (中央右)
不動明王と同じく密教で信仰される仏様です。
また愛染明王信仰は「恋愛・縁結び・家庭円満」などをつかさどる仏として古くから行われており、「愛染=藍染」と解釈し、染物・織物職人の守護仏としても信仰されています。絹織物が盛んな群馬にぴったりの仏様ではないでしょうか。

○不動明王(右)
当院の本尊が秘仏であるため その身代わりとして安置されています。

○馬鳴菩薩 (右)
養蚕守護の仏様です。
現世利益の中でも特に養蚕に特化した養蚕を営んでいた地域でしかお会いできない珍しい仏様です。
地方末寺らしい群馬ならではの信仰ではないでしょうか。

大福院の狛犬

当院は上杉軍の焼き討ちに遭い 運び出された本尊と狛犬を残して 大本堂は焼失してしまいます。当時の経済状況から本堂の再建は難しく 護摩堂を本堂とし活動する事にしました。火難を逃れた狛犬を見た当時の住職はきっと焼け残ったには意味があるのだろうと思い、一般的には屋外に置かれる狛犬を護摩堂(現在の本堂)改修の際に屋内に安置し、災難除けとしてお祀りしています。

所蔵宝物

○広馬場明細帳 (承応三年 1654年)
○本尊 不動明王
いずれも榛東村指定文化財に指定されています。
他 多数の古文書や仏具を所蔵しています。

大福院までのアクセス

○群馬バス
相馬ヶ原自衛隊基地前下車 徒歩5分

○電車
群馬総社駅で下車し タクシーで30分

○自家用車
駒寄インターより20分


〒370-3504
群馬県北群馬郡榛東村広馬場2558
本山修験宗 廣場山 大福院


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