ブリタンニア物語 立場に囚われない三人を見てみたい
読者による文学賞の二次選考 レビュー6冊目です
今回6冊目の本はこちらになります。
ブリタンニア物語
文芸社 2019年4月15日 初版第1刷発行
十織(としき)
この作品の印象は「重い」です。
もっと言ってしまえば「重苦しい」です。
それは決して嫌な重さということではなく、人を取り巻く人間関係や時代という足枷、そのような人の能力ではどうすることもできない重さです。
主要な登場人物は三人。帝国の将軍ジェラルディンの息子ジャン、将軍の盟友ロッサリーニの娘フィオレンティナ