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占いに依存させてしまう占い師の罪【龍青三の占いエッセイ】

以前、とあるデパートの占いブースでシノギをしていた時のことです。
ある日、身なりの整った、いかにも裕福そうなご婦人が相談に訪れました。相談内容は男女関係の悩みでした。
しかし、翌日もその次の日も、同じ時間に来るようになりました。

相談内容は毎回同じで、「夫以外に好きな人ができたが、その人とどうしても付き合いたい」という片想いの悩みでした。
これは不倫問題ではなく、純粋な恋の悩みで、中学生や高校生がマーガレットの花びらをちぎりながら恋占いをするような微笑ましいものでした。

最初は「なんと可愛らしい」と感じました。軽い気持ちで相性を見てみると、お互いに付き合える相性ではなかったため、「お付き合いできる相性ではないですね」とお伝えしました。その時は納得して帰られました。

しかし、その後も毎日のように同じ質問を繰り返され、「いつかお付き合いできる日が来ますでしょうか」と尋ねてくるのです。
私はついに、「相性を見ても交際できる相手ではないので、あきらめてください」とキッパリ言いました。

しかし、それでも同じ質問を続け、最終的には私も感情的になり、「占いの結果はダメですが、実際に付き合えるかどうかは別問題です。実際に相手に交際を申し込んでみてはどうですか」とちょとキツめに言ってしまいました。

すると、そのご婦人は涙ぐんで、「こんなこと、誰にも相談できず、占い師さんにしか相談できませんでした。だからここに来たのです」と訴えました。

この経験から、占いに依存する人も、依存させる占い師も問題だと学びました。

誰にも相談できない悩みを打ち明けられる占い師ということで、相談に来てくれたことには感謝していますが、その一方で、「お人好し」として頼られることも多いのです。

日常生活でも「お金を貸してくれ」と頼まれることがありました。むかしは同情してお金を貸したこともありますが、ほとんどの人は返してくれませんでした。そのことで揉めたことも多々あります。

貸す時は同情心からでしたが、借りる側は他から借りられないため私を頼ってきただけでした。約束の日には「厳しい状況です」と言い訳をされ、最終的には「ないものはない」と開き直られるのです。このような経験から、貸したお金が返ってこない怒りを今でも感じます。

このご婦人の件とは直接関係ないかもしれませんが、「誰かに相談できるなら占い師さんに相談しに来なかった」という言葉に、過去にお金を借りに来た人たちの「他で借りられるようならあなたに頼んでいない」という言葉を思い出しました。

占い師のもとには、恋愛問題だけでなく様々な相談事が持ち込まれます。
心理カウンセラーに相談する機会がない人が占い師に相談しに来るのも理解できます。問題を抱える人にとっては、他の人から見れば大した問題でなくても、深刻に感じることがあります。だからこそ、第三者の客観的なアドバイスが必要なのです。占い師はその役割を果たすことができるかもしれません。

しかし、日常の現実的な問題を解決するためには、運命や運勢に頼るのではなく、現実的な行動が必要なのではないでしょうか。

[占い依存はやめませう:2007年06月18日/リライトバージョン]


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