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当マガジン『 #まいにち易経 』は、難解な易経の内容をわかりやすく解説。現代の混迷を生き抜くための叡智と指針を与える必読マガジン。
竹村亞希子先生【「易経」一日一言】と本田濟先生…
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2024年7月の記事一覧
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まいにち易経_0724【閉塞の時代】否はこれ人に匪ず、君子の貞に利ろしからず、大往き小来るとは、すなわちこれ天地交わらずして万物通ぜざるなり。[12䷋天地否:彖伝]
彖曰。否之匪人。不利君子貞。大往小來。則是天地不交而萬物不通也。 天地の交流が断たれ、万物が疎通しない状況を示している。君主が高位にあり、臣下が低位にあるため、国家が治まらないのだ。内側の卦は坤で陰、外側の卦は乾で陽、内は弱く外は強い。これは、小人の道が強くなり、君子の道が弱まっていることを表している。 このような状況では、君子が正道を守るのは不利である。孔子の人生がその典型例だ。孔子は仁義道徳を広めようとしたが、周室が衰退し、諸侯が権力を競い合う中で、仁義道徳に頼ること
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まいにち易経_0720【一陰一陽の道:中庸を知る者】仁者はこれを見てこれを仁と謂い、知者はこれを見てこれを知と謂い、百姓は日に用いて知らず。故に君子の道は鮮し。[繋辞上伝:第五章]
仁者見之謂之仁。知者見之謂之知。百姓日用而不知。故君子之道鮮矣。 仁もまた智も、広大な道の一部に過ぎない。人はどうしても、自分の見える範囲を全体だと思い込んでしまう。仁者はその道を見てこれを仁と呼び、智者はその道を見てこれを智と呼ぶ。しかし、それ以下の一般人は日常生活でその道を利用しているにもかかわらず、その存在に気づかない。だからこそ、君子を目指す者が進むべき道は、それを理解する者が極めて少ないのだ。 ある企業の新人研修に招かれた老易学者が、未来のリーダーを担うポストZ