Ryuji KPIS

都内のプリスクールの園庭(一人辺り約3㎡という大変きびしい状況)の芝生を踏圧と奮闘しな…

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都内のプリスクールの園庭(一人辺り約3㎡という大変きびしい状況)の芝生を踏圧と奮闘しながら管理している担当者の奮闘記です。 勉強している事、管理して気づいた事をシェアしています。

最近の記事

灌漑 Irrigation その④

散水の量を減らした。夕方と朝撒いていたが多すぎたようなので、朝だけ。そうしたら丁度良い。 以下が今勉強してることのアウトプットです。 ----------------------------------------------------- 特にゴルフ場で見られるが、毎日の散水は日増しする踏圧、低刈りやソフトな高い質を求めらる事を考慮してそれを元に決められる。そして毎日の散水なしには、大規模な枯れや、傷んで枯れて死んでしまう事もある。 ジレンマとして、毎日の散水が土壌を

    • 小休止 現在の当校の芝生の様子

      。 今回は散水の話をやめて、現在の芝の様子。 7/5 幼稚園の生徒が来ない日であったので、ハスクバーナのデサッチャーにてエアレーションを行った。エアレーションというのか、表に少し切り目をいれて、あとはサッチが沢山とれる。70Lゴミ袋に6袋ほど。 7/11 今年からお盆の間、私は帰省しているので、東京生まれの東京在中のスタッフに芝刈りを覚えてもらう事にした。 7月に2週間ごとにアルムグリーン散布を行った。また芝刈りは毎週。雑草、補植は毎日行っている。新しくはいっていただ

      • 灌漑 Irrigation その③

        水やりの頻度 頻繁な水やりは逆に芝にとって害になりうる。病原菌にかかりやすく、踏圧にも弱く、元気もなくなり、天候による病気にもなりやすくなる。水の量を成長に必要最低限まで減らしていく事で、芝は改善されていく。 多すぎず、足りなさすぎず、土の中の湿気が丁度良いという量を見極める事が永遠の課題である。 科学的に水の適量を調べる方法は以下をもちいられる。①蒸散する水の量を調べる、②もしくは土壌の水分を測るという方法があるようだ。 ① 蒸散で失われる水は、気温、風、湿気

        • 灌漑 Irrigation その③

          水やりの頻度 頻繁な水やりは逆に芝にとって害になりうる。病原菌にかかりやすく、踏圧にも弱く、元気もなくなり、天候による病気にもなりやすくなる。水の量を成長に必要最低限まで減らしていく事で、芝は改善されていく。 多すぎず、足りなさすぎず、土の中の湿気が丁度良いという量を見極める事が永遠の課題である。 科学的に水の適量を調べる方法は以下をもちいられる。①蒸散する水の量を調べる、②もしくは土壌の水分を測るという方法があるようだ。 ① 蒸散で失われる水は、気温、風、湿気

        灌漑 Irrigation その④

          灌漑 Irrigation その②

          本題に入る前に、幼稚園の庭では夏、水遊びがかかせない。 そうするとスプリンクラーを付けて欲しいと言われるが、やめておいた方がよい。どうしても子供が触りたがり、そのうちに壊れてしまう。実際、すこし現在も調子が悪くなってしまっている。よって、ホースに取り付ける簡易式のものを使って遊んでもらった。 -------------------------------------------------------------------------------------- 太陽が、

          灌漑 Irrigation その②

          灌漑 Irrigation その①

          6月になり気温が上がってくると、子供たちが水遊びを始めた。芝生の上でプールをだして遊んでいる。 今回から、散水に関して学んでいこうと思います。 芝を植えてもらった当初から、造園屋さんに真夏の昼間に水をあげてはいけないよ、芝が湯だったような状態になる。と言われ、それは守っている。 うちは当初一回30分程を、朝、夕とあげていた。そのように言われていたので。しかし、サッチがぶよぶよになりすぎていたので、どんどん減らしていった。最近は夏でも10分ほど。そしてすぐに乾いてしまう

          灌漑 Irrigation その①

          芝生管理に関して② Turfgrass Management

          芝生の育成と芝生利用は相反する事となる。 芝は空気を含むエアレーションされ、十分な栄養素と水分のある土壌にて良く育つ、しかし多くの芝生は沢山の踏圧にさらされる事により、土壌が踏み固められ、葉が擦り切れてしまう状態にさらされている。 そのため、背の低く、密度が濃く、回復力の早い芝生が求められるが、こういった種は負荷の耐性が弱く、病気になりやすい。 良く言われる「隣の芝は青いが、隣の人はほとんど何もしていない(そういうフレーズがあるようです)」“my neighbor's

          芝生管理に関して② Turfgrass Management

          芝生管理に関して① Turfgrass Management

          芝生管理というのは、理想の状態を作り出し、保持するための、栽培も含む多岐にわたる作業の事を指す。 芝生の質が望ましくない時は、管理の仕方に問題がある事が多い。 1. 芝生の種類の選択の間違い 2. 十分に芝生が活着していない、根が張っていない。 3. 主要な管理方法(刈込、施肥、散水)のやり方の失敗 4. 適切な耕作および関連する方法が全く行われていない 5. 間違った殺虫剤の選択と使用方法 芝生を育てるという事は、まず環境にあった種を選ぶこと。そのうえで利用目的にあった

          芝生管理に関して① Turfgrass Management

          回復能力Recuperative Capacity 芝の質に関してその⑫

          回復能力とは、踏圧、病気、害虫からのダメージから回復する能力である。 回復能力は遺伝子の違う種によって異なり、環境や育成法によって大きく影響を受ける。 回復能力を妨げる事として ・土壌が極端に踏み固められている ・肥料不足または過多 ・湿気 ・適温でない ・日照不足 ・土壌の残留有毒物 ・病気 一般的に生育に適した状態にあると、回復能力も高くなる。 ダメージと言えば、当園の芝では、片栗粉と何かを混ぜたものをこぼした後、いまだに回復していない。一体何が混ざっていたのか今

          回復能力Recuperative Capacity 芝の質に関してその⑫

          根Rooting 芝の質に関してその⑫

          成長時期に、どれだけの量の根が張るかという事も芝の質となる。芝地を実際に切って、根を引き抜き丁寧に土を取り除き、計測をすることができる。 いくつもの白い根が、数インチ(1インチ=2.54cm 5センチ以上)下に伸びている事が望ましい。 根が浅く、サッチに埋もれているような状態であると、芝に負荷がかかる寒い時期、高温の時期に何らかの不具合が起こりやすくなる。 芝の生育に関して重要な事は、芝の生育する温暖な気候の時に、いかにしっかりとした根をはらせ、夏に備える事。少なくとも

          根Rooting 芝の質に関してその⑫

          新緑/活力Verdure 芝の質に関してその⑪

          芝刈りをした後にどれだけ、新緑/活力/芽が残っているかという事がVerdureという質の一つらしい。ある特定の芝の種の中で、刈った後の芽/新緑の量が耐性や強度に関わってくる。 同じ種では、葉を高いまま残して刈ると、それだけ新緑が多く残り、擦り切れにも強くなる。 密度に比例して芽を残すことになる。 違う種の新緑の量を、同じ生育方法、環境下にて、測る事で、その種の活力を測る事ができる。 何にもしていない芝を低く刈れば、それは芝にストレスをかけ、強い芝とはならない。頻繁に刈り

          新緑/活力Verdure 芝の質に関してその⑪

          収量Yield 芝の質に関してその⑩

          収量とは、芝刈りしたときに採れる葉の量である。芝が肥料、水、他の培養、自然環境により芝がどれだけ成長したか示すものである。実験用の圃場では、刈られた芝は乾燥させてから重さをはかり、データを計測する。グリーンの管理者は何杯のバケツ分の刈カスがでるかを良く計測する。後者は前者程正確ではないが、どれだけ早く上に向かって芝が生えたかを簡単かつ早く測る事ができる。 芝生育成の目的は、どれだけ刈カスが採れるかというのではなく、収量は芝の質を決定づけるものではないが、色、密度同様、他の質

          収量Yield 芝の質に関してその⑩

          回復力Resiliency 芝の質に関してその⑨

          回復力は芝が圧をかけられた時に形を変えずに元に戻れる力のこと。 回復力は芝の葉と、茎によって支えられているが、主に芝の成長によるものである。地表のサッチやそれに似た表面上の物質も回復力に貢献する。土壌や構造も回復力に影響を与える。ゴルフのグリーンでは、アプローチショットに耐えうる回復力が要される。フットボール場では、選手の怪我を減らすという意味でも大切である。 先日 、当校では500人程の大人と子供があつまりフェスティバルを行った。テントを9つほどたて、おもりをのせ。相当

          回復力Resiliency 芝の質に関してその⑨

          弾性Elasticity 芝の質に関してその⑧

          弾性は、踏まれた後にどれだけ跳ね返すことができるかということ。これは芝にとって重要な性質の一つである。とくにどのような目的の芝も、芝刈りなどで踏まれることはさけてとおれない。 芝が凍ってしまうと弾性は著しく減る。できる事ならば芝生が凍る時期は踏圧を避けられるとよい(が、大抵の場所では非現実的である。)平均気温があがるにつれ弾性も回復してくる。ゴルフのグリーンでは早朝にシリンジングすることで、弾性を助長できる。 現在、当園の芝生は、アルムグリーン、気温のおかげか、まだ3週間

          弾性Elasticity 芝の質に関してその⑧

          剛性 Rigidity 芝の質に関してその⑦

          剛性とは芝が圧力をかけられた時に対抗する力であり、耐摩耗性とも関係している。化学組成、含水量、温度、芝の大きさ、密度によって影響をうける。 ゾイジアグラスやバミューダグラスはとても硬いターフを形成し、すぐれた耐摩耗性をもつ。ケンタッキーブルーグラスやペレニアルライグラスは上記の物より劣る硬さと、耐摩耗性をもち、クリーピングベントグラスとアニュアルブルーグラスはこの質に貸して最も劣る。 軟性は、剛性の相反するもの。十分な耐摩耗性があれば、軟性は、用途により望ましい質となる。

          剛性 Rigidity 芝の質に関してその⑦

          滑らかさ Smoothness 芝の質に関してその⑥

          滑らかさとは、表面の特徴であり、芝生の質とスポーツしやすさに関わる。 正しい刈込がなされていないと、葉の先がボロボロにみえ、色も変色して見える。ゴルフ場では滑らかでない所はパッティングの質が下がり、ボールのスピードと飛距離がさがる。 確かに、芝刈りがうまく行かないと、葉先が茶色くなる。ただゴルフはしないし、子供が遊ぶ程度ならば、滑らかさに神経質にならなくても良いように思うが、機械の手入れを怠ると滑らかさが失われることを覚えておきたい。

          滑らかさ Smoothness 芝の質に関してその⑥