りゅう

音楽と本と映画と旅行と自転車好きですが、料理も勉強中です。

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最近の記事

星の旅人

サンチャゴ・デ・コンポステラへの巡礼に近いうちに行きたいと思っていたので、予習として観ました。 マーティン・シーン演ずる父親が、巡礼すると言って仕事を辞めて旅立った息子が嵐で亡くなったと聞き、遺体を引き取りに行くも、自分が息子の代わりに巡礼するというお話。 息子役は、エミリオ・エステベスですが、てっきり二人は実の親子かと思うぐらい感じが似ています。 生前は分かり合えなかった父親と息子が、多分、息子が亡くなってから、ようやくお互いを理解し合える時間を歩きながら持てたという

    • Following

      クリストファー・ノーラン監督の初期の長編作品と知り観ました。 さすが、若くしてこんなに、複雑で、面白くで、ひねくれた映画を作ってんだ!と思いました。 私のエンドロールの見間違いでなければ、カメラもノーラン監督になっていたような。 まず設定がヤバい。見知らぬ人を街中で尾行することを趣味とする若者が、尾行していたはずが逆になり、メチャクチャなことになる。 俳優陣からしても、危ない。尾行されていた人も、イケメン(アレックス・ハウ)だけど、口も立ち、しかも変わり者。主人公も、

      • 寝ても覚めても

        濱口竜介監督の長編デビュー作と聞きました。 やっぱり濱口竜介監督は天才だ!と思いました。 今や不倫でパージされた東出昌大も、一人二役で、上手く演じ分けていて良かった。 相手役の女優も、ボーっとしていてそうで、芯が強い、かつ素人っぽい感じで、とても良かったです。 人には、今の安定した生活の全てを台無しにしても、それぐらい好きになった人は人生において一人はいるんでしょう。そういう人に巡り会えることは、人の一生でなかなかないので、そういう人に巡り会えた人は幸せですよね。

        • 関心領域(The Zone of Interest)

          見終わった後、関心領域という和訳は、素晴らしいと思いました。 予告編などを観て、アウシュビッツ収容所の隣で豊かに暮らしている家族は、壁の向こうで起きていることに関心がない、つまり、自分たちの平穏な生活だけに関心があるということがテーマかと思っていました。勝手に。 ところが、どっこい、それは、私の関心にだけにスポットを当てた、いわはバイアスがかかった解釈だということが分かりました😢 ヘス所長は、変な髪型をした、まぁ小役人です。奥さんも、めちゃくちゃ強いので、なかなか転勤の

        星の旅人

          余命10年

          藤井道人監督の「青春18×2」を観た勢いで、Amazonで観ました。 いままで、藤井直人監督はヤクザ映画とか新聞記者とか硬派の監督かと思っていましたが、青春18に続き、定番と言われる恋愛ものもキチンと確実に作られる方ということが分かりました。 登場人物の皆が魅力的に描かれていたのがすごく見事と思いました。小松菜奈は初めて観ましたがなかなか個性的な俳優と思いましたし、坂口健太郎も、おかえりモネ以来注目していましたが、さすがです。繊細な感じを表現できるすごい俳優と思います。娘

          花腐し

          映画館の予告編でみて面白そうと思いながら見過ごしていたのを、ネットフリックスで見つけてみました。 映画制作に憧れてやさぐれた生活を送る、綾野剛演ずる映画監督と、江本佑演ずる脚本家志望?が酒飲んで語る、というがメインの話しです。 しかし、これがものすごく良くできた脚本なんですよね。 最近、現在と過去が行ったり来たりする構成の映画をよく見ますが、これは、それがとても上手くいってると思います。 綾野剛と江本佑が、酒を飲んで、やたらタバコを吸いながら、昔の女のことを語るうちに

          シティハンター

          鈴木亮平は大好きなので、昨晩観ました。 鈴木亮平は頑張ってるけど、途中、とにかく明るい安村みたいなことしてましたね(笑)変態仮面もやってましたよね、確か。 最近の日本映画やアニメで、世界的秘密結社とかの陰謀とかが出てくるけど、大体、微妙な感じなので、 日本には、ヤクザという世界に名を知られた悪い人たちがいるので、悪役はヤクザで良いのでは、と思います。 アクションは、マトリックスっぽい感じの、急にスローモーションになる映像で面白く観られました。 ただ、冴羽凌があまりに

          シティハンター

          オッペンハイマー

          ようやく観ました。クリストファー・ノーラン監督の最新作、映画館でちゃんと観れて良かった。 オッペンハイマーに対する査問委員会みたいな場面と、彼を陥れたロバート・ダウニー・Jr演ずる軍人出身の政治家に対する、大臣就任に向けた聴聞会の場面の二重構造。複雑だけど、一応理解はできた。 最近、こういう複雑な作りの映画を良くみる気がします。 アメリカの原爆開発は、最初はナチスドイツに勝つため、ドイツが先に降伏すると、日本に勝つため、と理由が変わったんですね。 オッペンハイマーを演ず

          オッペンハイマー

          青春18×2 君へと続く道

          藤井道人監督は「やくざと家族」以来、注目しており、「おかえりモネ」の清原果耶(アミ役)も出てるし、その上に只見町が舞台と知り、観ました。 ベタな恋愛ものとか言う人もいるでしょうが、好きな映画です。 主人公ジミー役の台湾人俳優シュー・グァンファンは、18歳と36歳を自然に演技していたし、一緒にカラオケ屋で働くメンバーも自然な感じでした。 台湾の街並み、ポスターにもなってるスクーター二人乗りのシーンは記憶に残るし、ジミーの家族もしみじみしているし、対照的な日本の雪国の景色も

          青春18×2 君へと続く道

          悪は存在しない

          はっきり言って、面白くなってきたぞ、と思っていた矢先に、ええ〜っと終わり、唖然。 たまたま、職場の同僚が同じレイトショーを観ていたので、その足で居酒屋へ。 もちろん、お互い分からん、分からんでしたが、色んな人のコメントを読んで、段々と自分なりのイメージが出来てきたように思います。 他の方のコメントでも、監督が結論もなく投げ出してるとか、不快だとか、厳しめの言葉で批評しているものをいくつかみましたが、私個人は、濱口竜介監督はそうは考えていないのではと思っています。 鑑賞

          悪は存在しない

          STOP MAKING SENSE

          ジョナサン・デミ監督といえば、私の人生で最も影響を受けた映画「羊たちの沈黙」を撮った方ですが、トーキングヘッズのライブも撮っていたということで、観ないわけにはいかないです。 アメリカン・ユートピアは、「Do The Right Thing」を撮ったスパイク・リーが監督で、なにげなく観たら、衝撃を受けました。まさに、腹の底から喜びが湧き上がる感覚を経験しました。 ローリングストーンズの「シャイン・ア・ライト」は確かマーティン・スコセッシ監督でしたが、名監督は音楽も好きで、音

          STOP MAKING SENSE

          瞳をとじて(ビクトル・エリセ監督)

          ビクトル・エリセ監督による、なんと31年振りの作品だそうです。 監督の作品は、初めて観ました。 事前には、もっとメジャーな、派手な映画かと思っていましたが、結構、渋い、通好みの映画でした(私はミーハーなヲタクなので、通とはいえません。)。 通の方たちの評価は相当高かったので、観ました。 地味ながらも、なかなか余韻の残る映画です。 誰かとこの映画の解釈について語りたい!という思いが湧いてきます。 ということは、良い映画なんでしょう。 瞳を閉じて、というタイトルにもあるよう

          瞳をとじて(ビクトル・エリセ監督)

          犬ケ島

          ウェス・アンダーソン監督の、アニメーション映画です。 東京の湾内に設けられた、ウィルスに犯された犬たちを隔離するための島をめぐるお話。 絵を描くのではない、人形を動かして撮影するアニメーションですが、すごく動きなどが美しいです。 ネットを調べてみたのですが、誰がこういうアニメーションを作るアーティストだったのか、ウェス・アンダーソン監督の名前しかでてきませんでしたが、監督だけでこんな映像が撮れるのでしょうか。 ワンちゃんたちも可愛いです。黒かった犬を、少年が洗うと、実は

          花束みたいな恋をした(2020)

          当時、良い映画と話題になっていましたが、見逃していました。 菅田将暉が演ずる映画やドラマを観たことがなかったので、Amazonで見つけてようやく観ました。 大学生の男女の出会いと別れまでを自然に描いた作品。 ああ、こういう出会いってあるだろうなぁという感じで二人のやり取りが始まり、最初は、なんでこんな人話が合うんだろうと、いちいた嬉しくなったり、ドキドキしたり。 最初のときめきが、やがて二人でいるのが日常になり、当たり前の生活の一部になる。 そのうち、楽しくも責任もない

          花束みたいな恋をした(2020)

          君たちはどう生きるか

          ようやく観ました。 足を遠のかせていたのは、多分難解なんだろうなという先入観。 やはり難しかった。宮崎駿監督作品は、まじめに映画館に観たのは、ポニョぐらいで、それ以外では、ナウシカ、カリオストロ、アリエッティですかね。最近の宮崎作品の傾向を正確に追っているわけではないのですが、きちんと観ている人には割と素直に理解できる内容だったのでしょうか? 観終わってから、おそ昼のチャーハンを食べながら、映画を読み解いている人の書き込みを読んで、なるほどなぁと思い、自分の読解力のなさを改

          君たちはどう生きるか

          DUNE 砂の惑星 Part 2

          いや、凄い、の一言。 これぞ、映画。 圧倒的な映像体験。 原作のものすごく奥深い世界の作り込み。砂漠、そこでの生き延びるための装備、巨大な砂虫、砂虫から襲われる恐れから不規則なリズムで砂漠を歩く方法、その恐ろしい砂虫を誘い出し、上に乗って移動するフレメン達の逞しさなど、生活習慣から考えて作り上げられた世界。 戦闘シーンでも迫力ある映像が連続する。砂の中に隠れていた兵士が現れて走り始めるシーン、巨大な宇宙船が生身のゲリラたちにやられる場面、敵の飛行機を打ち落とすべく、敵の

          DUNE 砂の惑星 Part 2