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双璧の誓盟 第一話 旅の朝
あらすじ
緑に囲まれた平和な国、シレア。城下町には国に一つしかない時計台が立ち、時を知らせ国に秩序と安寧をもたらす。
シレア国の後継者カエルムは25歳にして辣腕をふるい、父亡きあと母の傍らで実質的に国を支えている。このたび彼は側近ロスと辺境に赴いている。
というのもカエルムの妹が王都から武具の原料になる鋼の不審な流出があるとの情報を得たのである。シレアは隣国テハイザと緊張状態にあるため不安要素は
【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~1
1. いたずらっ子オディール
うららかな春の昼下がり、豪奢なお屋敷の廊下では赤いじゅうたんが陽の光を浴びて鮮やかな輝きを放っていた。メイドのミラーナは、観葉植物の植木鉢の手入れに集中するため、目を閉じ、手を伸ばして土魔法の呪文をささやいている。
すると、光り輝くブロンドの髪を編みこんだ美少女が、いたずらっ子の笑みを浮かべながら抜き足差し足、そっとミラーナの後ろに近づいていく。
くふふふ…