ほんの1センチの段差でつまずく体の衰え
おっとあぶねぇ。
友人との会話に夢中だったのか、それとも考え事をしていたのか、普段気にもしないような段差でつまずいたことはありませんか?
つまずいちゃったよー。えへへ
恥ずかしさからそんな言葉が出てきそうですが、しょっちゅうつまずく人に限っては恥ずかしいとか言ってる場合じゃないかもしれません!
つまずき易い人に将来的に起こりうる悲劇と、そうならない為の対策法を紹介します。
骨折したのはどこ?
突然ですが、「つまずいて骨折」というシチュエーションを想像してみて下さい。
イメージの中であなたはどこを折りましたか?
おそらく殆どの人は手を骨折したのではないでしょうか?
普通つまずくだけでは怪我はしません。恥ずかしいだけです。でも怪我をする程のつまずきとなれば、転倒して、咄嗟に手が出て折れてしまった。
という流れになるでしょう。
しかし!
手の骨折くらいでわざわざnoteの記事にしたりなんかしません。
今回紹介する悲劇は比べ物にならない、命に関わる悲劇なのです。
条件を変えます
もう一度、「つまずいて骨折」というシチュエーションを想像してみましょう。
しかし今度は条件を変えます。骨折するのはあなたではなく、高齢者です。
どこを骨折するか、イメージつきますか?
正解は太ももです。
太もも!?そんなところ骨折するの!?
と、専門学生の時初めて勉強した私もそう思いました。
正確には大腿骨頸部という太ももの付け根、股関節を骨折してしまうのですが、何故高齢者はこんな所を骨折するのか。
まず1つに咄嗟に手が出ない事。
運動神経が弱ってくると、素早い身のこなしが出来なくなり、若い頃は手を骨折する事で、他の大事な部分を守る事が出来ましたが、それが出来なくなります。
そしてもう一つ、高齢の方はバランス感覚も衰えています。人間はもともと左右へのバランスが悪いため、筋力も落ちているお年寄りは体の側面から転ぶ事が多いのです。
そして股関節を地面に打ち付ける。
この、高齢者が太ももを骨折する事こそが命に関わる悲劇なのです。
本当の悲劇は骨折の先にある
骨折、だけでは悲劇にはなりません。
整形外科に通い、ギプスを巻き、リハビリをすれば治るのですから。
問題なのは、高齢者が太ももの骨を折る事。
太もも(股関節)を折った場合、立つ事が出来なくなります。つまり寝たきりになってしまう。これが大問題を引き起こすのです。
体力的な問題で手術が出来ない場合は短くて3ヶ月以上、手術をした場合でも1ヶ月は横になっていなければいけません。
高齢者がこれだけの期間寝たきりになると、沈下性肺炎(仰向けで血液が重力で鬱滞し細菌が繁殖、炎症を起こす)、褥瘡(床ずれ、体重で圧迫され続け血流が悪くなった皮膚がただれる)、認知症(新鮮な刺激が無くなり脳の活動が鈍るため)、尿路感染(細菌による膀胱の炎症など)という恐ろしい合併症を引き起こします。
また長期に寝たきりになると筋力が著しく衰えます。骨折が治り、合併症を克服して「さぁ立とう!」と思っても立つ事が出来なくなっているのです。
寝たきりなので筋力トレーニングも出来ません。
つまずいて骨折、寝たきり、合併症を引き起こし、最期の時を迎えるまで寝たきり。
これこそが本当の悲劇なのです。
2つの筋肉を鍛えるとつまずかない!
高齢者に限らずよくつまずく人には共通点があります。それは前脛骨筋と腸腰筋が衰えている事。
前脛骨筋(黄色くなってる筋肉)はスネについていて、足首を持ち上げる筋肉です。
前脛骨筋がしっかり働いている人は歩くときにつま先がしっかり持ち上がり、段差を踏み越える事が出来ます。
しかしこれが衰えるとつま先が上がらず、ちょっとした段差にもつまずくようになるのです。
腸腰筋(黄色くなってる筋肉)は骨盤の中にあり、太ももを持ち上げる筋肉です。
腸腰筋がしっかり働いてる人は膝が高く上がります。
逆にこれが衰えると膝が上がらない。必然的に足を引きずるような歩き方になり、つまずきやすくなるのです。
具体的な鍛え方
では前脛骨筋と腸腰筋はどうやって鍛えれば良いのか。
まずは前脛骨筋から。
〈画像準備中〉
ゴムチューブを写真のようにセットし
〈画像準備中〉
足首を持ち上げるように、甲側へ力を入れましょう。スネに力が入っているのが実感できればOKです。
これを10回×3セット程繰り返しましょう。
次は腸腰筋。
足首に重りをつけ、モモ上げをするのが効果的。この時バランスを崩さないように片足ずつ、壁につかまりながら行うようにしましょう。可能な方は股関節を90度以上持ち上げるとより効果的です。
立ちながらが難しい方はベッドに座り、モモ上げ。これでも効果が有ります。
これも目安は片足10回×3セット。
〜まとめ〜
つまずきの原因は「前脛骨筋」と「腸腰筋」の衰え
若者の転倒は「手」を骨折し高齢者の転倒は「太もも(股関節)」を骨折する
骨折そのものよりその後の合併症肺炎、褥瘡、認知症、尿路感染、筋力低下が怖い
前脛骨筋と腸腰筋を鍛え、つまずかない歩き方を身につけよう!
最後が悲劇なんて悲しすぎるから
noteユーザーの年齢だと、つまずいて骨折なんて他人事に感じるでしょう。
しかし年齢を重ねると誰でも筋力の低下は訪れ、日に日にそのリスクは高まっていきます。
特に若いうちからよくつまずく人は要注意。既に筋力が衰えている可能性がありますから、積極的にトレーニングを行い、将来的な寝たきりリスクを下げるようにしましょう。
また、悲しい事に、一人暮らしの高齢者が増え、畳のヘリであったり、布団の上でつまずき、骨折。立つ事も助けを呼ぶ事も出来ず、孤独に命を絶つ。
なんて事も起きています。
もし、自分の両親や祖父母が最近よくつまずいているな、そう感じたら、もしくは寝たきりになって欲しくないなと思うなら、この記事の内容を元に一緒に運動をしてあげて、転倒リスクを少しでも下げて貰えたらなと思います。
人生の最後が悲劇で終わらないように、この記事が誰かの役に立てたら良いな、と思いながらこの記事は終わりにしようと思います。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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