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「女はいつまで女ですか?」第1弾と第2弾、それぞれの物語の裏話

お久しぶりです。
ワンオペ子育てと漫画創作の行ったり来たりで、相変わらず日々悪戦苦闘しております。
大人が私ひとりという家の中で、子育てが自分の独断と偏見になっていないか……ときおり心配になったりします。創作も同じく。
この「自分を疑う」という作業は私に取って大事なことで、子育ても創作も暴走しがちな時に ふと立ち止まって考えるようにしています。
ただその作業は一人では限界があるので、今後は周りの人の胸と意見を適度に借りながら成長できたらな〜と思う毎日です。

私事ですが、12月1日に新刊『女はいつまで女ですか?』のシリーズ第2弾が発売になります。
このお話は一年前に出版になった第1弾の『女はいつまで女ですか?〜莉子の結論』のお話の続編ではなく、別の女性が主人公となる新たな物語です。

(記事の目次はこちら)

  1. 第1弾目の莉子の結論の話

  2. 第2弾目の結衣の裏アカの話

  3. 追記

  4. 『女はいつまで女ですか?〜裏アカ主婦・結衣が堕ちた地獄〜』試し読み

1. 第1弾『女はいつまで女ですか?』(莉子の結論)について

第1弾の『莉子の結論』では平凡で気弱な主婦、莉子が「女の終わり」について、家族や日常の出来事の中でぼんやりと悩むようになり、やがて自分の中の女について結論を出すお話でした。
長く夫婦を続けてると、無駄な衝突を避けて省エネモードになり、案外言いたいことが言えない……そのうち自分の気持ちもよくわからなくなって……。
そんな真綿の抑圧の中で、少しずつ自分の中にある「女」を求めていくため「モヤモヤしっぱなし」「はっきり言えばいいのに」とご意見される方も多いのではと感じます。

『女はいつまで女ですか?〜莉子の結論〜』


きっと夫婦や家族の問題はそこにあると思います。
他者から客観的に見れば「こうすればいいのに」「ああ言えばいいのに」と簡単に言える問題でも当事者家族にとって、それが言えない場合があったりします。
だからこそ、「女はいつまで〜」の主人公をに対して客観的に「こうすればいいのに!」と、反面教師的に改善策を見いだしてもらえるのならそれはある意味、嬉しいことじゃないかなと思っています。
平凡な主婦、”問題がない”であろう家庭、その中に潜む自分の中の「女」はブラックホールかもしれない……そんなちょっとホラーでもあるお話です。

第1弾『女はいつまで女ですか?〜莉子の結論〜』↓

https://www.amazon.co.jp/dp/4046808594?tag=kadokawacw01-22


2. 第2弾『女はいつまで女ですか?』(裏アカ主婦結衣)について

一方、新作の第2弾は『女はいつまで女ですか?〜裏アカ主婦・結衣が堕ちた地獄〜』という、なんともパンチのある副題がつきました(汗)
この名の通り、裏アカなどのSNS界隈と現実とを行ったりきたりしながら、人間の奥底をのぞいていくストーリーになっています。
テーマは「女の承認欲求」で、誰もがふと足を踏み外してしまいそうなSNSのその魅力と落とし穴にも触れています。

『女はいつまで女ですか
?〜裏アカ主婦・結衣が堕ちた地獄』

主人公の結衣は夫との仲は悪くないが夫婦生活は途切れてる状態。
それは自分が産後太りしたせいだと考え、ダイエットのモチベUPのためにSNSをはじめます。ところがある日、アカウントのDMに派手な下着のリンクとギフト券が送られてきて……。
その後ダイエットが成功した結衣は、裏アカで絞り上げた自分の体の自撮りをきっかけに、たくさんのフォロワーがつくように。。
「SNSだけが私を女として認めてくれる」現実では公表することができない、自分の生きがい。女として承認欲求が満たされていく。
ただ、絶対に夫や知り合いにバレてはいけないーー。

結衣が沈むSNSの沼から何が見えるのか、どこへ向かうのか、その行末にある切なくも恐ろしいラストまで、見届けていただけると嬉しいです。

第2弾『女はいつまで女ですか?〜裏アカ主婦・結衣が堕ちた地獄』↓

3. 追記

余談ですが編集さんと情報集めの際に、SNSで「#裏アカ女子」で検索していると、エロい画像を晒したり誘いをかける女性たちで溢れてることを知りました。以前からなんとなくは知っていたのですが、その沼がすごく深くて……。(何でもありでカオスですよね)個人だけでなくカップルでも活用してたり。もちろん出会い系だったり。エフェクト加工修正、当たり前の世界です。

近年「セクハラ」「性被害」に敏感な世の中になってきたにもかかわらず、なぜ彼女たちはSNSで自ら女の体を晒すのかーー。
そこには表向きには言えない「実際の性的行為」を求めている層だけではなく「女としての承認欲求」に対する心の叫びが多分に隠れているような気がしました。
(もちろん一部、業者や釣りの存在もあります)
SNSという匿名性と自由自在にトリミングしたり加工ができる世界で、「理想の女
」として生きることにハマっていく。
そう聞くと「そんなこと私だったらできないわ〜」と感じる人もいるかもしれませんが、その一線を飛び越える危うさは誰の胸にもあるんじゃないかなと。SNSでの「いいね」に潜む魔力というか。人の持つ承認欲求は「もっと」を求めてしまう。
それはSNSだけでなく、普段の生活に潜む承認欲求から始まる落とし穴でもあるんですよね。
今回はその裏アカを舞台に女の承認欲求についてエッセイに落とし込もう!ということで編集さんと共に、取材を経てある女の「女はいつまで〜」に迫っていくことにしました。
一見別世界だと思っても、すごく身近にある世界だということを感じ取っていただければと思っています。

4. プロローグはこちら↓



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