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自由律俳句 #216

【夕暮れに吹く風と犬の遠吠え】


濡れている路面を跨いで歩いた
街灯はもう点いているけど
あたりはまだ明るい

電柱と電線で切り取られた空
無意識のため息は風を呼んだ
視線はそのままで過ぎていくだけ

背中のリュックは昨日と同じ重さ
どこからか聞こえる遠吠えは
空の色を勝手に更新していく

もう今日は帰ろう
取り残される感覚を想像しながら
振り返ってみると
影と旋律だけがそこにあった


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