やけに憂鬱な雨が降りしきる
雨が降った分だけ哀しみが流れていった気がした。君から逃げるのは簡単で、2人が向き合うことは難しい。自分が逃げてたから、いつまでたっても向き合えなかった2人に明るい未来はなかった。
感情任せで放った言葉に、思いやりなんてない。無責任な言葉は、行き場をなくし、途方にくれる運命。分かり合えた関係に、分からなくなった関係。小さな淀みはいつしか修復不可能な大きな亀裂を産んでいた。
傷付けたくないのに、そんな気持ちとは裏腹に、君のことをめいっぱい傷付けてしまっていたから、「こんな自分でごめんな」って自分を責めたくなる。
今を変えるためにはあとどれくらい泣いたらいい?人の痛みを知ればいい?もう無理ですか?はいはい、そんなことは自分がよく分かってるよ。あったはずの愛。なくしてしまった感情。確かにそこにあった愛はいまはもうない。
ぽっかり空いた大きな穴。かつてその穴は2人で埋めていたような気がした。1人分の余白は、自分1人では埋められないから、誰かで埋めようとした。愛なき感情で好きでもない人を抱き続ける。それでも埋まらない大きな穴。本当はもう埋めたいのかすらもわからない。そんな私はまさに「空虚」という言葉がぴったりだった。
行かないで好きな人。なんて願いはもう叶わない。もう一度どこかで巡り会えたらどんな恋を始めようか。もう誰も泣かない話になれば幸せなんだろうけれど、2人が出会う機会なんてもないのがオチ。
さよならだけが答えなんだろうか。悲しみの雨が降りしきる。
ああ、雨がやけに鬱陶しいな。
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