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しなやかな人間でありたい

これまでに「変化を続けなさい」とたくさんの人から教えられてきた。ある人は「現状維持は衰退の兆しだ」とも言っている。いつから変化が成長だと思うようになったのだろうか。現状維持すらも難しい世の中で、変わり続けることは容易くない。

日常は目まぐるしく変化し続ける。その流れについていくのに精一杯の僕は毎年ちゃんと変化しているのだろうか。そもそも変化と成長をイコールで結び付けてもいいのだろうか。そして、現状維持は衰退なのだろうか。

数年前と比べると、たしかに見える景色は変わった。それは経験を積み重ねた証拠だけれど、成長の証なのかどうかはわからない。社会人になってからたくさんのことに挑戦した。ライターや編集者、事務仕事に営業、お店の運営など、客観的に見れば僕は常に変化をしている。

独立してからずっと文章を書いてきた。取材やコピー執筆、エッセイや小説など様々な仕事をしている。変化はしているけれど、自分が成長しているという実感はあまりない。むしろ生き残るために自分のできることで、精一杯しがみついている感覚だ。

変わりたければ変わればいい。変わるも変わらないも本人の自由だ。だが、今日も現実世界は目まぐるしく変化を遂げ続けるため、現状についていくのに精一杯の僕は変わらざるを得ない。流れに身を任せることは変化なのだろうか。変わらないでいたいと思うのに、現実世界が僕を変えた。もちろん変化の道を選んだの自分自身だ。

変化するには勇気がいるけれど、変化をしないにも勇気が必要となる。たとえ強さを持っていても強風が吹くと、簡単に折れてしまう。そして、再度立ち上がるためにはかなりの時間が要する。世間では悩みを乗り越える行為を成長と呼ぶのかもしれないけれど、悩みを笑い飛ばせる鈍感さもときには必要だ。

これから先の人生で、どうせ折れてしまうならしなやかがいい。雨にも風にも負けないしなやかさを身につけて、変化するも変化しないも自分の意志で選べる人間でありたい。

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