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世界のkindergarten164

2021/01/05
こどもの居場所を創る建築家。
mission
「世界中から保育園・幼稚園を選べる世界に」
0歳から5歳のこどもには体験・体感は教えることができない。をモットーに日々活動。又、教育者として、京都建築大学校の非常勤講師としても活動中。

今週も世界の幼稚園建築物への散歩。
本日紹介するのは、インドネシアにある幼稚園(kindergarten)です。

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今回のようちえんは、時代の変化や周囲の環境によって光が入らず、風の通り道がなくなってしまったことで、こどもの環境としては改善しないといけない。
と思い、かぎりある予算の中から地元の職人の人のアイデアや能力を使ってこどもたちの環境を整えたようちえんです。
何より素晴らしいのが、何もしなくてもよかったようちえんですが、こどものために解体してまで新しい園舎を建築したことが1番素晴らしいですよね。

こどもも成長するように、建物の環境「街」も変化して行きます。
このように、街の変化に合わせてこどもの環境を考えられる施設の方だからこそ
地域の職人さんが集まり限りある予算の中で面白い建物を建築されたのだなと感じる建物です。

例えば、素材は現地で取れるものを使用しています。
中空レンガセラミックタイルなど地産地消じゃないですが、コストを含めてこどもの影響も考えて用いられています。
こどもが触る箇所箇所に地元の素材をふんだんに使用しています。
そして、職人が作り上げて行っている情景を見て育った子もいれば見ずに育った子もいます。
しかし、地元の職人が集まって建築されていることから、地域周辺で活躍されている方々なので、物づくりを体験することができる環境。ということですよね。
なので、乳幼児期は大人の真似事・お兄ちゃんお姉ちゃんの真似事をして大きくなっていく時期です。
ということは、その空間で育ったこどもは少なからず物がどのように作られていくのか。
物づくりの工程を見て育つこともできるわけです。
建物の工程は見れなくても、地域にそのような職人がたくさんいるという事は、物づくりを体験できる可能性が極めて高いですよね。

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そのような想いがあるからこそ、屋上には実のなる木がたくさん植えられています。
今のこどもたちに、果物はどのように育つのか。
を体験して欲しい。という願いが込められています。

こどもにとって今の世の中はとても便利です。
しかしながら、目の前にある食べ物がどのように作られて運ばれているのか体験できないよう世の中になってしまっています。
こどもは遊びの天才です。
なので、何もない空間でも遊ぶことはできますが、物づくりは目に見えている情報しか入ってきません。
なので、ものの道理というものを学べる空間・環境が減ってきている事を実感している方だからこそ、建物を解体し建物を作り替え、木を植えてこどもたちにたくさんの事を体験して欲しい。
と願った建物です。

毎回同じこと書いておりますが、視覚情報が大事ですよ!!
ということをこれからも伝えていきます。

「こどもたちの興味関心を引くには、視覚情報が1番です。
なので、空間もそうですが、質感、表現力がこどもたちに取って一番の有益な情報になります。
興味を持ち、それから触覚や感覚・舐めるといった行動につながります。」

まだまだ世界には日本では感じることができない建物がたくさんあります。
これからも、参考にしてもらえるような建築物を発見していきます。

よろしければフォローをお願いします。

また、建築家としても活動しておりますので
簡単なご相談がありましたら、お申し付けいただければと思っています。

参考ページ
https://www.archdaily.com/335383/shining-stars-kindergarten-bintaro-djuhara-djuhara?ad_source=search&ad_medium=search_result_projects


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