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世界のkindergarten105

2020/10/12
こどもの居場所を創る建築家。
mission
「世界中から保育園・幼稚園を選べる世界に」
0歳から5歳のこどもには体験・体感は教えることができない。をモットーに日々活動。又、教育者として、京都建築大学校の非常勤講師としても活動中。

今週も世界の幼稚園建築物への散歩。
本日紹介するのは、イタリアにある幼稚園(kindergarten)です。

今回のようちえんこれまでの建築と違って、地下建築という可能性に挑戦されたようちえんです。
どうですか、このアングル。
ここから下は、地面の下。つまり地下なんですが、屋根という名のガラスの地面で構成されています。
何より地下ということもあって、要所要所で地面の壁をそのまま固めて白く塗られている箇所もあります。
この壁を触れたりすると、地面の下の土に触れるのと同じですよね。
また、この表面が不規則になっていることも、目に優しく飛び込んできます。
このように、地下建築でもこどもたちの感性・個性に何か響く要素を取り入れています。

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今回のようちえんは地下。
ということで様々な環境の問題を1つずつクリアしていっております。
まずは、閉鎖間ですよね。
地下なので、見渡す限り壁になってしまいます。
その問題を解決しているのが大きなガラス屋根の空間です。
そして、部屋と部屋との間仕切りは全てガラス。
こうすることで、真ん中の太陽の光を遮ることなく、下へと降り注ぐようにデザインされています。
ガラスを使うことで、奥行き感も感じられます。

このような空間で育ったこどもは地上の建築で育つよりも
大きな何かを体験できます。
それは、私たちが日常的にくらす空間以上に子供に与えるインスピレーションが異なるからです。
特に乳幼児期は、体験で物事をイメージし予測しようとする能力が備わっています。
なので、理解という知識がまだないので
地下で過ごすという体験を乳幼児期にすることで、太陽の豊かさであったり
地面の下にある土などを見て触れて体験できます。

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とても、重要な時期にすごい体験ができます。
この体験を毎日、繰り返すわけです。
乳幼児期は何度も同じことを繰り返す事ができる。
しかも、個性や感性に従って素直に行動します。
なので、持って生まれた才能。いわゆる天才という才能のかけらを見つける事ができるようになります。
子供は親や環境を選べないんですが
与えられた環境で必死に学ぼうとしていきます。
この原理を理解していくと、私たち大人はどのように接したらいいのか。
また、子育てで悩んでいても、楽な気持ちになれたりしますよね。

今回の地下のようちえんは、地上では当たり前の自然そのものの豊かさを感じる素晴らしい空間デザインだと感じます。


毎回同じこと書いておりますが、視覚情報が大事ですよ!!
ということをこれからも伝えていきます。

「こどもたちの興味関心を引くには、視覚情報が1番です。
なので、空間もそうですが、質感、表現力がこどもたちに取って一番の有益な情報になります。
興味を持ち、それから触覚や感覚・舐めるといった行動につながります。」

まだまだ世界には日本では感じることができない建物がたくさんあります。
これからも、参考にしてもらえるような建築物を発見していきます。

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また、建築家としても活動しておりますので
簡単なご相談がありましたら、お申し付けいただければと思っています。

参考ページ
https://www.archdaily.com/456866/hanna-arendt-undergroung-school-cleaa-claudio-lucchin-and-architetti-associati?ad_medium=widget&ad_name=category-kindergarten-article-show


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