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世界のkindergarten169

2021/01/14
こどもの居場所を創る建築家。
mission
「世界中から保育園・幼稚園を選べる世界に」
0歳から5歳のこどもには体験・体感は教えることができない。をモットーに日々活動。又、教育者として、京都建築大学校の非常勤講師としても活動中。

今週も世界の幼稚園建築物への散歩。
本日紹介するのは、ニュージーランドにある幼稚園(kindergarten)です。

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今回のようちえんですが、敷地の高低差も生かしたこどもの遊び空間として外も中も連動できるようにデザインされています。
連動できるように同じ形の四角形をクロスさせており、敷地日対して360度それぞれの空間から別の景色が見渡されるように大きな窓を設けています。
この四角形をクロスさせている事で、建物のコア(中心)に玄関ホール、こどもたちの共通空間が生まれています。
全ての部屋はコアから動く事になっています。

そして、それぞれの空間から太陽の光が入る壁面等は全てガラス張としており
空間によって太陽の高度、位置などを体験できるようにされています。
建物の向きが変わるだけで、太陽の光と影が全く違って視覚情報として訴えることができます。

こどもは同じ空間にいるつもりでも建物の位置が変わるだけで
全然違う体験を学べる事につながります。

面白いですよね。
こどもは、無邪気でもありますが結構考えています。
しかし、新しい興味関心があると一心不乱に遊ぼうとして、触れたり、舐めたりまたは投げたりして行きます。
このように、常に周りから見ると何をしているかわからない行動が多い乳幼児期ですが
こどもは常に遊ぼうとして、体を動かしてみたり手足を動かしています。

体から感じることもありますし、手足から感じることもできます。
こどもは真っ白なキャンパスを持っています。
まだ、知識と理解はないです。

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なので、体験したこと経験したことから様々な発想へとつながりそして常に行動しています。
この体験と経験は私たち大人では教えることができないことです。
なので、どんな事に興味を持っているのか。
そして、こどもに備わっている個性はなんなのか。

遊びを通して私たちに教えてくれます。
私たちは、教えることはしなくていい。ということですよね。
私たちができることは環境を整えてあげることぐらいです。

その環境がより自然に向き合えることができるようになっているのか。
ホンモノに触れることができる素材が散りばめられているのか。

そこだけ注意するとこどもはのびのび自由にいろんな体験をして学びを深め
最終的に、自分たちでたくさんの成功体験を作っていきます。
それまでには、怪我もあるかもしれないし喧嘩もあると思います。

しかし
喧嘩も、怪我も怒ることが人間の本質でもありますよね。
まずは、自分がしたい。
という主張があり、やってみたらうまくできなかった。
じゃあどうしたらできるのか?
という発想を0歳から5歳は特に考えています。
なので、自分の思い通りにいかないこととやっている時に邪魔をされてしまうと喧嘩が起こったりします。
しかし、喧嘩はこどもたちの主張の場なので様々なことを学べる機会でもあります。
そんなことも踏まえて建物をクロスさせてコアに子供達の共通空間を設けたデザインとしたようちえんとなっています。

毎回同じこと書いておりますが、視覚情報が大事ですよ!!
ということをこれからも伝えていきます。

「こどもたちの興味関心を引くには、視覚情報が1番です。
なので、空間もそうですが、質感、表現力がこどもたちに取って一番の有益な情報になります。
興味を持ち、それから触覚や感覚・舐めるといった行動につながります。」

まだまだ世界には日本では感じることができない建物がたくさんあります。
これからも、参考にしてもらえるような建築物を発見していきます。

よろしければフォローをお願いします。

また、建築家としても活動しておりますので
簡単なご相談がありましたら、お申し付けいただければと思っています。

参考ページ
https://www.archdaily.com/781273/hobsonville-point-early-learning-centre-collingridge-and-smith-architects?ad_source=search&ad_medium=search_result_projects


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