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Netflix「First Love 初恋」で見た「雪」の美しさを、この冬、実際に感じてほしい件。#余白をえがく道東旅

いきなりですが、見ました? Netflixで連日国内1位を取り続けていたオリジナルドラマ「First Love 初恋

宇多田ヒカルのあの名曲「First Love」をテーマに作られたドラマと喧伝されたこの作品に、僕自身がマーケティングに乗っかって「よし時間を割こう」と思うわけがなかったけれど、どうやら舞台は北海道、しかも道東と知り、1話だけと見始めたら最後、寝る間を惜しんで一気見してしまった。

First Love 初恋 から道東を語らせて?

脚本のあらすじ自体、やもすれば最近よくありがちな….. "主演:菅田●暉" この夏感動「涙が止まりませんでした!」….とヒットの方程式を並べた安直なラブストーリー…..になりかねないところスレスレを進んでいく。恋愛を脇道においてきたAK男子(僕)としては、そのスレスレラインを超えられると目も当てられず、試合は即終了になるんだけど、この作品、先日のW杯「日本-スペイン戦」で見た幻の2ゴール目よろしく、僕のVAR判定が「これは大丈夫!」とギリギリOKを出してくれた、そんな作品だった(どんなや)。

出典

何がよかったかというと、今やアラフォーAK男子に走ってしまった不純な僕(涙)にも、とはいえ高純度時代があって、それは彼らの青春と丸かぶり、まさにFirst Loveリアル世代だった。最後のキスの味も、タバコのフレイバーも知らなかったあの時代に、この曲を彼らのようにCDウォークマンで片耳ずつ聞き、タイタニックを見に行き、景色のいい場所に行っては後ろから両手を伸ばす、あのプレイを楽しんだ。仮称"アイキャンフライ"プレイは、僕たちの青春の象徴そのものだった。恋愛ドラマという距離の遠いネタであるにもかかわらず、まだまだ距離近めでこの純恋を追いかけられたことは、僕には救いだった。

出典:twitter 

ここに北海道の大自然が、作品の純度をぐぐーっと高めて夢の世界に持ってってくれたのが、よかった。何より雪の使い方が、よかった。なんだか久しぶりに「日本の雪」はいいもんだ、と世界に広げてくれた感があった。見慣れてしまった韓国ドラマ制作陣に「ぜひ日本を見習ってごらんなさい」と心でドヤりながら見てしまってた。

(架空の俺→)「君たちは〜ほら〜あれでしょう?雪をちらつかせて「初雪は恋のサイン」スタート、スローモーションからの、バラードどーん!と流せばでいいと思ってるだろう?違うんだよなぁ。」な〜んて。性悪のクライアントにでもなった気分になるくらい、この作品は、雪がよかったのだ。

出典:twitter 

雪だけじゃない。緑。青。赤。黄色。色に全て「メッセージ」があった。出演者ひとりひとり、衣装に意味があって、青しか着なかった出演者が、大人になって黒い服を着ていたり。この人は黄色か、つまりそういうことか。赤は、なるほどそういうことね。

色に込められた製作者からの暗号メッセージ、つまり、愛があった。家族愛、友情愛、恋愛。これが雪や緑や青空の上に置かれるモンだから、まぁ、綺麗なこと、綺麗なこと。

すませんNetflixさん画面を携帯でパシャリ

7万年前、アフリカから我々の祖先が決死の覚悟で世界中に散らばったように、ことほど左様に人類は「ここではない何処か」へ移動せずにはいられないのかもしれない。

- Netflix 「First Love 初恋」第9話より

突然ポエムが差し込まれるのも、びっくりさせられて再生を停めたりした。しかも旅とか移動を語る僕にはブッ刺さるセリフが突然飛び込んできたりした(上記)。

どうした主人公よ、急に詩なんか読み始めて。もしかしたら、これは1人の監督やプロデューサーが作った作品ではなくて「チーム」でいろんなアイデアのもとに作られた作品で、今風に、いろんなアイデアと思いをみんなで詰め込んだのかもしれない、と思った。それも、楽しかった。コロナできっと制作が延期になったりして、途中からコロナにまつわるシーンも入れたんだろうな、とかいくぐったりするのも、楽しかった。

この脇役陣並んだらカオスなのが余計伝わるわ

配役もよかった。主人公の佐藤健は佐藤健だし、満島ひかりは満島ひかりだったし、濱田岳は濱田岳だった。小泉今日子は最近、こういう役が好きみたいでYOUと被りまくるけどYOUより貫禄が効いててこええってなる役は、とにかく安定してた。びっくりしたのが夏帆に向井理。まさかこんな役をやるんですかあなたたち。そんなキャスティングの攻めもよかった。アオイヤマダが最高にイカしてたし、高校生役の2人なんか、今、海外のTwitterで結構話題にもなっているみたいだった。

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つまり、良い作品なので、ぜひ見てほしいし、見たらきっと「雪」に触れたくなるんだと思う。純度高めの青春を追いかけ、僕たちの現実にも雪をふりかけてみたら少し輝けるんじゃないかと、そんな期待をこめてこの地を踏みたくなると思う。ゴールデンカムイを読むのもいいんだけど、とっても大切なんだけど、こんなドラマを見てから道東に来るもの悪くないと思ったんです。

きっとインバウンドが戻ってきてしまったら、北海道は大変な賑わいになるんです。日本人だけの賑わいじゃ終わらない、世界が求める北海道。そんな土地を、日本人が独占できるのは、今年が最後のチャンス

この最後の「冬」のチャンスを、ぜひ僕たちで、楽しみきって、思い出に残していって、なんなら世界に「日本の雪は、世界一だぜ」って自慢してほしいんです。大人の青春を、雪色で染め、これが日本のアオハルや、と。SNSでぶちまけてほしい。

ということで、つくりました。

そんな道東を雪色に染める旅。

(ここまで長かった。。。)

道東トラベルウィーク 2023冬、開幕です。

詳細はこちらから

ここ3年間の間、あらゆる出会いが「オンライン」になって、僕たちは「不要なら会わず」が正義になり、何かに直接触れることを全て「それは本当に、本当に(感染のリスクを背負ってでも)必要ですか」と問われ続けた。

あの飲み会も、あの打ち合わせが終わった後の一服も、あの、ちょっと抜け出して、なんでもない給湯室トークを繰り広げていた時間も、全てがゴミ箱フォルダに入れられた3年間。都心に住む僕たちは「余白」の時間を奪われた3年間を過ごした。そして、僕は、そんな余白なき人生なんて、つまらない、と思う。

僕の肺があと5倍はおっきかったらもっと美味しい空気が吸えるのに、と思う瞬間がこちら。

そこにきて、僕は道東に出会ってしまった。
見渡す限りの余白。人が、大自然の中で申し訳なさそうにお邪魔しているような、そんな場所。ここで、僕たちができることは。例えば、夜にできることは、星空を見上げるしかない。毎夜、澄み切った星空を眺める日々が、道東にあったし、毎朝、薪を暖炉に入れて、炎を見つめる珈琲時間があった。

焚き火を囲みながら、ギターと歌い手が好き好き歌う美幌の「深夜音時間」

旅が、戻り始めている。たくさんの人たちが、我こそ先にと移動し始めている。果たしてその移動が、本当に必要な移動なのか、考える間も無く、政府の支援に乗せられて旅をしている。それはそれでいいけれど。

僕は、北海道の、この道東という地域にある、余白を守っていきたいなと。そして、余白を守る、道東の皆さんから、学び、僕自身の生き方のヒントにしたいな、と。そして、このヒントをもっとシェアしたいな、と。

そんな思いを詰め込んで詰め込んで詰め込みまくった今回の「#余白をえがく道東旅」。7万年前の、我々の祖先に思いを馳せ、移動せずにはいられない僕たちの本能に従って、この冬は、あえて北へ。

たくさんの、そして最高の「余白」時間を用意して、お迎えします。

続きはこちらから。


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