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読書感想文 『星の子』


【星の子】


主人公である「わたし」と、宗教にのめり込んでいく両親を軸に、「わたし」と他者(両親、兄弟、親戚、友人、教師、その他…)との関わりを描いている作品。
随所に「わたし」に対して厳しい態度を取る他者の描写があり、読んでいてしんどさがある。でも、それにより「わたし」を世界に繋ぎ止めている多様な『関係』の大切さが鮮明になる。



たとえ親子であっても、兄弟であっても、親戚であっても、友人であっても、分かり合えるところと相容れないところが当たり前にある。でも、分かり合えることがあるうちは完全に関係を失うことは無い。



それは当たり前すぎて、長く生きていくうちにどんどん鈍感になる。

そのことを再認識できるのが『星の子』じゃないかと思う。



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