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2声対位法 第3類 一歩進んだ音楽理論 対位法編 Part 7

今回からは2声対位法 第3類を学んでいきます。対旋律が四分音符となり、よりメロディーらしさが出てきます。では早速見ていきましょう。

1 2声対位法 第3類

最初の小節は一つ四分休符を置いてスタートさせます。最後はこれまでと同様で全音符で終結します。

最初の小節では今まで通り、上が対旋律ならI音V音でスタートします。下が対旋律ならI音でスタートします。加えて最初の小節ではIの和音でスタートするので、Iの和音と取れないような対旋律は作らないようにします。

最後の小節はI音で終結します。

最後から1小節前ではこれまでのVの和音、Vの和音第1転回形、VIIの和音第1転回形に加え、IIの和音、IIの和音第1転回形を用いることができます。

IIの和音、IIの和音第1転回形を用いるときは以下のように終わりのI音に向かう前に経過的に導音を通る必要があります。

教会旋法の時は制限はありません。また下が対旋律の場合は1小節2和音が許されます。

第3類においても1小節1和音なのは変わりません。強拍では和声音を置き、弱拍では和声音経過音刺繍音のいずれかを置きます。

ここでも第2転回形は使用できませんが、例外としてニ拍目で一時的に第2転回形を用いて3拍目で基本形にもどる以下のような使い方ができます。

3拍目、4拍目ではこのような使い方はできません。

2 間接連続8度、5度

第3類でも間接連続8度、5度は存在するので以下のような決まりがあります。

(i) 四分音符4つ以上離れていれば可

(ii) 四分音符3つ以内で後が強拍なら反行でも不可

(iii) 四分音符3つ以内で後が弱拍の時、並行かつ和声音では不可

(iv) 四分音符3つ以内で後が弱拍の時、反行しているかまたはどれかの音が経過音、刺繍音なら可

今までの第1類、第2類が理解できていれば難なくこなせると思います。綺麗な対旋律を描けるように練習してみましょう。

3 完全1度の扱い

第3類では弱拍で完全1度を形成する場合があります。この時、斜行(片方の音は同じ音に留まり、もう片方の音が違う音へ進行すること)して短2度→完全1度は禁止され、長2度→完全1度は許されます

短2度は音程の中でも特に不協和な音程であるので基本的には避けられます。

4 終わりに

第1類、第2類をしっかり理解できていればさほど難しい問題ではないと思います。難しいと感じたなら一度第1類、第2類を復習してみましょう。次回は第3類で対旋律を作る練習をしてみましょう。

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