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2声対位法 第5類 一歩進んだ音楽理論 対位法編 Part 10

今回は2声対位法 第5類についてを学びます。この第5類は第2類、第3類、第4類が複合されたものです。華麗と呼ばれるもので、より対旋律が旋律っぽくなるものです。では早速見ていきましょう。

1 2声対位法 第5類 華麗

先ほど述べた通り、第5類は第2類、第3類、第4類が複合された形です。いわば2声対位法の総決算ともいれるものでしょう。

第5類では8分音符を使用できます。8分音符は順次進行の中で控えめに使います。

始めの小節では以下のようなリズムでスタートします。

その他の小節は様々なリズムパターンがあります。

最後の小節は全音符で終結します。

リズムにあたっては
同じリズムを2小節続けて使ってはいけません。

・以下のような場合は掛留があっても避けるべきです。

2小節続けて掛留音は使えません。

掛留において
予備は2分音符で行います。

解決は弱拍で行います。

2/2拍子の場合は以下のようになります。

・ただし正規の位置で解決していれば、2拍目より先に他の構成音にいっても構いません。

また以下のような解決も例外的に許されます。

和音の制限や間接連続8度、5度などは第5類でも有効です。

2 対旋律を書くのにあたって

対旋律を書くのにあたっておさえておきたいポイントは
・掛留は3つ以上書くのが良い
・掛留に関しては上が対旋律の時は7度→6度、9度→8度が良いとされており、下が対旋律の時は2度→3度が良いとされている。
・掛留はなるべくそれぞれが離れた位置で
・リズムの単調さを防ぐこと
です。

試しに第5類で対旋律を書いてみましょう。

第5類では対旋律の自由度が増し、より旋律らしさを出すことができます。

もうひとつ、下が対旋律の場合も書いてみました。

華麗で下に対旋律を書くことはかなり難しいでしょう。和音も第2転回形にならないように気を付け、やむを得ない場合を除いて1小節2和音にならないようにします。

8度や5度を多く形成する場合は、間接連続8度、5度に気を付けて旋律を書きましょう。

3 終わりに

さて、これで2声対位法は終わりです。対位法の基盤となる2声対位法をマスターして次へ続く3声、4声対位法へと進んでいきます。
次回は3声対位法を学んでいきます。

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