自販機について

世の中には、すごいなぁと思うことは沢山あるが、個人的にすごい度が高いと思うことに自販機が挙げられる。

日本には夥しいほどの数の自販機が溢れている。飲料を始め、軽食や1000円くじ、コンドームなんかも自販機で買えたりする。

日本国内の自販機の数をざっくり調べると、        約400万台もあるそうだ。ウチのオフィスのフロアだけでも2台あるので、まぁその台数の多さには頷ける。僕がすごいと思う点は、それだけの台数の維持管理体制についてである。

当たり前のことだが、自販機には補充作業が必要である。買われていった分は新たに入れないといけないし、飲食物は期限もあるだろうから、古いものは入れ替えなければならない。所々、売り切れ中の表示が出ている自販機はあるものの、稼働している限りは、基本的にはものが定期的に補充されている。

日本全国津々浦々、海沿いから山頂まで、ありとあらゆるところに自販機はある訳だが、そのほぼ全てで補充作業が定期的に行われている。我々は当たり前に感じていることだが、普通にすごいことだと思う。

更に調べてみると、自販機補充員の方の1人あたりの1日の受け持ち台数は、20〜30台だそうだ。 必要な補充頻度はよく分からないが、仮に2週間に1度補充なり点検なりに行くとして、1日あたり28万5000台の自販機に補充が行われる。補充員1人のキャパを20台と仮定すると、14,250人の方が必要であると推定できる。

全くの想像計算でしかないので、全然見当違いの数字になっているかもしれないが、自販機の維持管理は、大企業の全社員くらいの人数がいて初めて成り立っている。都内とか、自販機のスパンも短いので効率的に管理できるだろうが、田舎にポツンと自販機の維持管理は、1日かけても数台といった具合になるだろう。

よく自販機の飲み物は定価で高いと言われるが、それだけの対価を払わなければ、このすごいシステムは維持できないのだろうと思っている。  省スペースかつ無人で販売をしている自販機は、たくさんの人のマンパワーによって支えられている。

実にありがたいと思った。

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