ランチタイムに亡霊を見て、夜

スプーンをぷすーんと刺して出かけよう

もう何もいらない喉につるりつるりつる

りと流し込んでゆく、今日もまた来てし

まったという市松模様の後悔をぴしゃり

と閉じきって左手でベルを鳴らそう、あ

なたと、ポテトと。「こんな夜だからこ

んな夜だから」とあなたが言っていた、

フォークを持つととどの詰まりそれは死

刑宣告の幕開けマクアケお開きが予想さ

れますご注意ください今日も明日も色の

ないデータがフリーマーケットで売りに

出されてる、これはわたしの脳ね、ここ

にあなたはいないのね、右手薬指をひっ

かきまわして頭蓋を貫く意志は薄弱心コ

ロコロココニアラズ、腹がいっぱいだ腹

が出てきた頭も出てきた、いっぱいだ皮

が伸びてはひからびてゆきいっぱいだグ

ラスのワインをそそぐ、もういらない頭

に赤いワインを赤いワインを赤いワイン

左手右手、静置のスプーンが精緻なエモ

さを所望している、「これでおわりね」

最後のドリアを右手で運ぶ、いっぱいな

のにいっぱいなのに頭の欠けを追い欠け

てゆくスプーンまだ座ってるフォークみ

たいな顔をしてるね君は、「」がぬけて

ナレーションを聞いているみたい、わた

し今泣いてるえんえんと延々と炎炎と円

円と直線と立体の間で、わたし今泣いて

る艶々と触れられた日々を思い出す、も

のの、充実感はクーポンを使ったドリン

クバーからとうとうとうとうと補充可能

であります故、どうかお気をつけて、く

れぐれも事故のないように、とか告げる

コンシェルジュたるかな君の影、の陰で

カナル型イヤホンが誘う十六夜の眠り。