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夕焼け色の雪ふりおちて


はっとして 右を見たわたしは
夕焼け色の雪ふりおちて いま
きみの 隣で踏み固めるそれを
 通る通るひと頭の上とける それを
どこか忌まわしく 思っていて それを
きみの口から こころが ながれてゆく
あ ああ あああ あ 後 1 0 分 位

(雪がつよくなってきたね 重いや)

ね え 覚え て る ? ときみ がいう
商店 街 に積 も る傘 の高 音
さ かさか さか さかさかさ か
 汗 が流れ てゆ く ヒー ト テックの
首筋が ギ ラ リ 雪の乱 反 射の片 棒を担ぐ

(深々と降り積もる雪が溶かすようだ汗を)

追い 詰 めら れてゆ く

(かき氷を食べた夕暮れのお返しのような粒たち)

熱い息 が漏 れる 溢 れる 音の冷 たさ よ

(ライトアップ 木々を染める金色 裏側は真紅)

目をつぶって振り返れ、白、白、白、雪

バスは気まぐれ気まぐれ今宵も乗り込む二人
喧騒も寒さもうそのようにぼうっとする大気
目的ある人々の群れに潜り込んだ私達の身体
目的を回避したい欲望をオープンに寄り添う

しら しら しら 白け る白 い街 を横目に

遠くのくにまで運んでくれ
どうか家路に返さずにいま
希望を青白くさせて私達は
呼吸してたやけにひっそり 寒いね



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