「GoToトラベルキャンペーンってどうなん?」に対する観光地視点のリアルな考察を書いてみよう。
新型コロナ感染症の第二波的な国内の感染拡大も落ち着いた雰囲気のある昨今、なんとなく新たな日常とも言えるウィズコロナの生活にも慣れてきている人が多いように思います。(実際に新規感染者数の推移も二度目のピークを超えた感じに見えます)
感染者数が増加している時期に強行的に実施され始めた【 GoToトラベルキャンペーン 】についても、結果的には感染拡大に寄与することなくスムーズに取り組みが進んでいるように感じている人も多いのではないでしょうか。
でも、観光地・熱海で宿泊業に関わっている僕は知っています。
期待されていた経済効果は
全くもって生まれていない
という切ない現実を。
7月22日に開始されて以降、実際に観光客・旅行客が増えたのは、開始直後の休日と、お盆前の8月上旬からお盆期間中まで。それも、例年と比べたら、とても「これで暗い状況に光が見えた」とは言えないほど状況です。
実際、JR各社の発表によると、お盆期間中の新幹線や在来線特急などの利用者は「昨年の24%」という衝撃的な数値を記録しました。例年が多すぎるという部分を差し引いても、約4分の1程度の乗車しかなかったことには衝撃が走ります。(おそらく8月トータルでも昨年比50%程度なんじゃないかと個人的には予想しています)
お盆以降の熱海の状況を見ると、日中の混み具合は大学生の夏休みが終わり始めた例年の9月末並み。夜の雰囲気は完全に例年の閑散期並みと言っても過言ではないほどの状況になってきています。(8月後半の花火ラッシュがなければもっと悲惨だったかも・・・)
話を聞いている範囲では、各宿泊施設とも9月の予約状況は壊滅的。そもそも緊急事態宣言の解除以降は1週間以上先の予約はほとんど入らず、直前予約の割合が高まっていたのも事実ですが、それを差し引いてもお先真っ暗な状態です。
ちなみに、熱海最大級の客室数を誇る「熱海ニューフジヤホテル」は、9月の営業を4連休前だけの【9月12日から9月22日まで】の11日間のみと制限したとのこと。あまりに予約が入らないために下手に営業する方が赤字になるという経営判断をくだしたのではないかと思われます。(参考)
なぜこんな状況になっているのか。
僕なりに考察してみたものを、忘備録的に書き残しておきます。
GoToトラベルの利用が伸びない理由は?【考察】
ズバリ、GoToトラベルの利用が予想されていたよりも伸びない理由は、
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