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小さいが熱狂的なコミュニティが生まれる、地域通貨とは?

*この記事はJリーグが開幕する前だから2月頃か、その辺りに書いたものを編集している。
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スポーツチームや地域の色をかなり付けた地域通貨を発行すると言うコンセプトのYELLtumに関しては開発も順調でチームや団体、そして自治体との協議を重ねているが思っているよりも反応がよくて嬉しいよ。

そして徐々にプロダクトの提供に向けてSNS連携などの検証も開始した。
特に広報部が作るコンテンツは分かりやすく俺もcanvaを頑張って使っている。

話は逸れるがKeynoteやパワポなんてcanvaがあれば使う必要なくなるんじゃ無いか?重めの資料だとまだ難しいだろうがこれは便利なサービスだな。
課金したよ。

地域通貨のマーケティングを取り入れる

俺たちがまずは海外でのトークンのマーケティングをしていたと言う話はこのnoteでも伝えてきた。
最近はビットコインの価格が上がったり、日本の取引所のCMも流れる様になって少し話題になっていると思う。
正直この辺はそこまで興味は無いが少しでも業界的に盛り上がればそれはそれでいい事だろう。

少し前の話だが以前VALUってサービスが盛り上がったのを覚えている人もいると思う。

堀江さんらが個人の擬似的な株式を発行して売り買いが出来ると言う仕組みだ。

自身の株式を売り出したい人は、VALUのサイトに登録して、フェイスブックやツイッター、インスタグラムを連携させます。フォロワー数などから自動的にその人の時価総額を算定し、その価値に応じた疑似株式を売り出すという仕組みです。売り出された株式は投資家が自由に売買することができるので、取引価格は常に変動します。もし価格が上昇すれば、株式を保有している人には利益が転がり込んでくるというわけです。

当時これは面白い仕組みだと思ったし、実際に地域通貨の考えと重なる部分も実はある。
VALUがうまくいったかどうかは別の話としてインセンティブに使用出来たり、売買出来たり、何かしらユーザーにとっては出口が非常に重要だと言うことは理解している。
リリース文中にもトレーディングカードの様な、と言うくだりもあるがこの辺もNFTなんかと少し似ているよな。

俺たちはYELLtumと言うプロダクトの提供に向けて、こう言った部分も含めてのマーケティング戦略を構築しているところだ。
その上でまずは飛騨高山のさるぼぼコインに目をつけた。


今日本には約800程度の地域通貨があり、主に自治体や信金なんかが主体で取り組んでいる。
ただし唯一の成功例としてはさるぼぼコイン(次点は木更津のアクアコイン)だけだろうな。
各地域通貨の取り組みにおいてはかなりピンキリって言うのも今回リサーチをして把握出来た。
2000年代初頭には地域通貨ブーム、だったのかかなり多く発行はされていたみたいだが既に多くは稼働が止まっている。
振興券の様な意味合いは強いと思うが当時だとオンラインへの導線がハードルが高く、案外アナログだったんだよな。
ペーパーレス、キャッシュレスと色々なものがデジタルに置き換わっているけど地域通貨も今の技術を使えば約20年前よりはスムーズに行くんじゃないかと思っている。
その理由はトークンのコミュニティを海外、そして日本でも見てきたから。
もちろん技術の進歩もあるけどな。

地域を巻き込むと言う事

上記で述べたさるぼぼコイン自体はかなり地域と連携が出来ており、公共料金の支払いなども含めてとにかく色々なシーンで使用が出来る状態になっている。
そして50〜60代女性、ポイントロイヤルティの層にきちんとアプローチが出来ていると言う点ではかなり参考になるな。
デジタルツールにおいては若年層は使うが、50〜60代以上になると訴求が難しい、なんて話は出てくるがこの辺は俺は懐疑的なんだよな。
理由は分かるがどの様に伝えるか、ってマーケティング文脈での思考を飛ばして『なんとなく』イメージでそう言う話になってるんだろう。
俺は個人的に各地域の伝統文化、食文化なんかが好きだから日本国内はかなり色々な地域に行った。
例えば郵便局が情報のハブになる、イオンが情報のハブになる、ローカルのラジオが一番効率がいい、誰が地域の顔役か。
こう言う部分をきちんと肌で感じないとまずはいけないよな。

地域居住者とのエンゲージメント

さるぼぼコインがここまで普及しているのはやはり地域居住者とのエンゲージメントに尽きるだろう。
この取り組みに関しては飛騨信がスタートなのだがリリースから約3年で地域に循環した金額は約18億円にものぼる。
当然、SUICAの様な電子マネーの方が汎用性は高いはずだが、地域の色が付いたさるぼぼコインが実際にこれぐらいの金額をリプレイスしたと言う事になる。(もちろんおまけポイントもあるけど)
2019年の段階だと当地での普及率は事業者で約2割、利用者は10%程。
具体的に言えば1000店舗、9000ユーザー程度だ。
俺たちの初期の指標だとまずは1ユーザーあたり2000円/月程度だろうと考えているがさるぼぼコインは約7800円/月になる。
実際に海外でのトークンマーケティングにおいても初期の段階ではUSDT(要はUSドル)での報酬だったが、実際に企業のトークンをマーケティングしている内に企業のトークンでの報酬に切り替えたいと言う声もあり、アンケートを取ったら80%以上が切り替えに賛成だった。
こう言った状態を作るのも一つのマーケティングだし、一つの面白い例と言えるだろうな。
考えてみれば法定通貨は当然生活には必要だが同等の価値で同じ様に使えるなら別になんでもいいし、尚且つ例えば自分の好きなチームや地域の特色が付いたものの方が愛着は湧くよな。

小さいが熱狂的なコミュニティはどこか

飛騨高山の事例と併せてRed Bullの初期マーケティング戦略は併せて参考にしている。
要は小さいが非常にエンゲージメントが高いコミュニティにアプローチをする(ロゴを出す)って事だ。

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そしてこの小さいが熱狂的なコミュニティにどの様に火をくべるか、これが鍵を握ると思っている。
この辺はさるぼぼコインと一緒の様な気がするし、例えば音楽やアート、スポーツもそうだが人数はいないけどすごく熱狂的なコミュニティってあるよな?
俺は日本語Hiphopの黎明期を経験した事があるからこの事例はよく理解出来るし、カルチャーって言うのはそう言うもんだと思っている。
後は今振り返ると、と言う話だがエクストリーム系のコミュニティにも出入りしていたからRed Bullがそのコミュニティに入っているって言うのも実際に経験したしな。
近年だとFit'sやポカリスエット、クラフトボス、もっとあるだろうがこの辺は同じ様な戦略的なニュアンスは感じている。


クラフトボスは実際に競合他社の仕事もしていたこともあり中々パンチがあったな、これを機にペットボトルのコーヒーが一般的になったと思う。

Red Bullに関してはこの記事は分かりやすくまとまっているから興味があるやつは見てくれ。

デジタルとSNSを地域通貨にどう融合させるか

上の2例に関してはどちらかと言えばオフラインの方がイメージとして強いと思っている。
そしてFitsのガムやポカリスウェット、クラフトボスなんかも例に出したが俺は『販促』って考え方と経験はトークンのマーケティングを行う上で土台になっている。
次の課題としてはデジタルとSNSをどう融合させるかだ。
さるぼぼもRed Bullもデジタルが凄い強い、ってイメージは正直無い、ただし強くなくてもアイディアはデジタルに勝る部分はあるし、逆にデジタルに無い考え方で展開をしているから面白いんだな。
俺たちのマーケティングのコアの部分はトークン、無いしは地域通貨をデジタル上に持ち込めるかどうか。
これに尽きるだろうな。

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俺が言うデジタルって言うのはCRMやMAも含まれるし、ツールを含めた全てを指す。そしてSNSに関してはどのプラットフォームが妥当なのかはまだ掴んでいない、もしかしたらTwitterが近いかもしれないなとは最近考えているぐらいだ。

マーケティングに関しても進展があればnoteに記載していこうと思う、ただあまり難しいイメージを持たないで欲しい。
俺たちがやりたい事は使って楽しい、体験して楽しい、ただそれだけだ。

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