Let's Data Driven Management
IVRy代表の奥西です。僕についての詳細はこちらなどをご参考ください。
最近はオフィスの移転をしたり、グッドデザイン賞を受賞できたりしています。
※よかったらオフィスに遊びに来てください
この記事はなにか
IVRyの初期設計段階から意識しているプロダクトのデータやビジネスオペレーションのデータ、それらのレポーティングやそのレポートを見たビジネス・プロダクトマネジメントについて、どういったことを意識しているのか?やどういった取り組みをしているのか?について記載します。
IVRyという会社や事業が「データ」という角度を起点に、一生懸命考え、実行している生の情報を記載することで、「IVRyおもしろい会社だな?話聞いてみようかな?」「IVRyの知見マネしよう!」「IVRyまだまだだから教えてあげよう!」などといった様々なコラボレーションや興味が生まれれば良いなと思って書いてみました。
Data Driven Managementとは
ここで言うData Driven Managementとは、ビジネスオペレーションやプロダクトオペレーションの中で生まれるデータを整理し、そのデータを軸にビジネスオペレーションの改善、プロダクトの改善、新規ビジネスの開発を行うプロセスのことを指しています。
世の中のメディア(DB型メディアを特に指す)やSaaSなどにおいても、どういうデータをどういうUXでわかりやすく実現するのか?または、データ自体に付加価値を載せて売るのか?という点についてビジネスが成り立っていると(僕は)考えており、例えば、DB型メディアの例でいくと、Amazonや楽天などのECモールは商品を在庫として捉え、「商品在庫」のデータをメディアとしてうまく利用し、多大なGMVを生み出しています。
このようにソフトウェアビジネスにおいては、「どんなデータを」「どのように利用するのか」によって、ビジネスは創られており、ビジネスオペレーションやプロダクトオペレーションの中で得られる自分たちしか持っていないデータというのは、とても貴重で価値のあるものであり、Moatを作る種だと考えています。
Data Driven Managementの難しいところ
概念としてやろう!と言うことは簡単ですが、具体的にどうやればいいの?ということについては、ビジネスモデルやプロダクトモデル、事業フェーズによって、バランス感に違いがあり、世の中的に成功パターンがまだ確立されていないのかな?と思っています。
また、データ設計・データマネジメント・データ分析の能力が必要となり、実際にこのレベルでマネジメントできる組織も少なそうです。
例えば、事業立ち上げ時において、そもそもニーズの有無やスケーラビリティが保証されていないビジネスにおいて、ビジネスオペレーションが確立していません。
そのため、ビジネスオペレーションをどうすることが効率的なのか?における力点となる指標が常に改善され変わっていくため、初期に想定していた指標とは違うものを数ヶ月後に見ているなど、初期設計にあまり意味がなくってしまうことが多いです。
また、プロダクトのデータマネジメントを行う場合においても、初期のデータモデルを使って、そのままプロダクトアップデートやマルチプロダクト化できることは実際にはほとんどなく、クライアントニーズに合わせてプロダクトやデータモデルを変化させていく必要があります。
この困難をバランス良く乗り越え、うまくデータドリブンな事業開発を行うことがSaaSにおいてより強いMoatを作っていく基盤なんじゃないかな?と考えています。
※以下の記事はとても参考になりました
IVRyでチャレンジしているData Management
1. 経営管理:予実・事業メトリクス管理
SaaSというビジネルモデルは非常に美しく、きれいにデータマネジメントが行えた場合、経営企画が財務レポートを見るだけで、事業のすべてがわかってしまうレベルなんじゃないかな?と思えるほどです。
IVRyも上記の理想を追い求め、高いレベルでの事業レポート実現を目指しており、見るべき指標と角度を定めるために、日々のレポーティングや予実管理をアップデートし続けています。
※例えば、以下のような記事を参考に、IVRyにとって最適な形でローカライズしています
以下は毎月見ている最も抽象度の高い予実レポートです。
数値はぼかしていますが、こういったレポートを従業員全員で週次で確認し、データをベースとした経営サイクルを回しており、この数値の変化やMoMから各担当者との具体的なコミュニケーションを行っていきます。
最近は全員参加でWeekly Reportを確認する定例もはじめ、Slackの質疑スレッドでの質問も盛り上がってきており、全員の数値意識を高めることで、各人のデータへのこだわりを醸成しています。
2. ビジネスオペレーション:ファネル管理・多角的なビジネスレポート
SaaSの場合、基本的にはThe Modelで整理されているようなビジネスオペレーションをベースに、「リードジェネレーション」→「リード醸成・育成」「商談獲得」→「商談・クロージング」→「オンボーディング」と進んでいきます。
プロダクトの性質によって、より業務オペレーションを効率化することができ、自身のビジネス・プロダクトオペレーションにローカライズすることによる業務オペレーションの効率化が可能だと考えています。
IVRyの場合は、セルフオンボーディングやライトタッチオンボーディングによる効率が高いことと、商談内オンボーディングスキームの確立を行うことで、効率的なセールススキームの磨き込みを進めてきました。
また、セールスの個の力だけではなく、組織スケールを見越した再現性のあるセールスオペレーションを作り、マネジメントすることを意識してオペレーションとセールスデータの管理を行っていくことをチャンレジしています。
3. プロダクト開発:SaaS x Dataモデル
過去に様々なビジネス・プロダクトモデルに携わってきましたが、SaaSのすごいところは、クライアントの利用回数や利用者数が増えることによって、クライアント自体が今まで持っていなかった利用データが溜まっていくことです。
このデータを用いて、クライアントの業務を根本的に改革したり、今まではできなかったビジネスオペレーションを実行できるようになります。
例えば、IVRyの場合、従来電話データは、オフィスの電話にしか溜まっておらず、取り出すことも管理することもできていませんでした。(庶務さんがエクセルにせこせこ手打ちしていた程度)
しかし、IVRyを利用することで、業務の効率化ついでに、電話のクラウド管理も実現でき、顧客情報が自然と溜まっていき、この顧客情報に対するアプローチ(CRM)までできるようになりました。
このようなSaaS活用による新たなビジネスオペレーションの実行によって、新原製茶様の事例のように売上が年間で1,000万円上がるといった事象も起こっています。
さらに、IVRyでは音声データの書き起こしなども行っており、このデータを用いて、さらなるビジネスインサイトを掴み、今までクライアントが気づいていなかった情報や実現できていなかった取り組みが実現できると確信しています。
そのために、事業立ち上げ初期から、プロダクトデータを無駄にしないようなデータ設計を行い、あとでどうとでも分析・再設計できるような基盤やアーキテクチャ設計を作ってきました。
データ設計やアーキテクチャ設計はツギハギ設計になり、今後の展開の足を引っ張らないように、徹底的に議論し、Simplifyすることを意識しており、以下のようなかなり早めの見直しも行っていたりします。
最後に
そんな「データ」を中心にMoatを創り・実現しビジネスを展開しつつ、よりスケールしていく会社を一緒に育てていく仲間を大募集中です!
ちょっと話聞いてみたいとか、ちょっと会社遊びに来たいとかなんでも大丈夫ですので、MeetyやTwitterのDM、採用概要の某かからの申し込みなんでも受付けています!
この事業フェーズで、これから多くのことをご一緒できるのは、とても楽しい時間だと思いますので、ぜひぜひよろしくお願いいたします!