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印象付けるなら「真逆」を行け。

一番印象に残ったものが「名言」となる。

作品には「印象に残る言葉」というものがある。

それはアニメやゲーム、漫画などで「名言」と言われるもの。
作品の中で一番インパクトを感じさせた部分だ。

言われたいよね、「この名言がいい」って。
この言葉を印象に残させたい、つまり一番伝えたいって思うことあるよね。
なかったらごめん。それは謝る。

じゃあそれを作るにはどうすればいいのか。
言葉を印象付けるには、2つの基礎がある。

1.当たり前を言い換えること

2.常識やキャラクター性の真逆を突くこと

無論、物語の盛り上がりや抑揚も大事だけれど、
今日は簡単な基礎をお伝えしようと思う。


当たり前のままではなく、言い換える。

「当たり前」、つまりは常識的な一般論

名言には「考えてみれば当たり前のこと」というものが多い。
実際に好きな作品+名言で調べてみると、その傾向がよく分かると思う。

だが、当たり前のことをただ言っても意味がない。

だから言い換える。
どう言い換えればいいのか、その例が世の中には沢山置いてある。

そう、「キャッチコピー」だ。

商品や企業について、一言でユーザーの心を掴む言葉
それがキャッチコピー。

キャッチコピーには沢山のコツがある。
強い言葉を使ったり、短く言い切ったり、あえて大きく誇張したり。
とはいえコツだけを伝えても意味がないので、
ぜひ自分が気になった商品などのキャッチコピーを分析してみてほしい。

なお、キャッチコピーのノウハウについて書かれた本もオススメだ。
かくいう私も数冊持っている。
名言作り以外にもかなり勉強になるので、読んで損はないはず。


私の好きな名言を使って実際に分析してみよう。
作品は「鋼の錬金術師」から、主人公エドワード・エルリックの言葉。

「立って歩け 前へ進め あんたには立派な足があるじゃないか」
《鋼の錬金術師 第1巻 / 荒川弘》

恋人を失った女性が「恋人を生き返らせられる」と言われ、
とある宗教に入っていた。
しかしその言葉は嘘で、主人公たちによってその事実が暴かれる。
しがみ付くものがなくなった女性が泣きながら、
これからどうすればいいのかと絶望している……

そんな時に投げかけた、彼の言葉だ。

人は立って歩くし、歩けば前に進む。
立派な足が付いていることが普通だ。
そんな風に、当たり前のことを言っている。

だが主人公は幼い頃に片腕と片足をなくし
オートメイルという義手義足で生活をしている。
そして彼は弟と共に絶望の中で何度も立ち上がって進んできた
だからこそ、この言葉に意味が生まれる


確かに描かれてきた物語やキャラクター性は、
名言において重要な要素ではある。

しかしその名言は、あくまでも「当たり前のこと」である方がいい。

だって、当たり前ってことはさ。
この世に生きている私たちに、ちゃんと突き刺さるってことなんだから。


言葉ではなく、流れの真逆を突け。

もう一つの方法は常識やキャラクター性の真逆を突くこと

まるでさっきまでと矛盾するようだが、本質は違う。
前項で言ったことは「当たり前のことを言う」だ。

今回は言葉ではなく「物語の流れ」として常識の真逆になる。


分かりやすく説明すると、少女漫画の告白シーンを想定しよう。

女の子がイケメン男子へと恋をする。
色んな障害があって、ここまで来ました。
いざ二人きりで告白……

だが、そんなすんなりとした流れでは名言になりにくい。
だからあえて常識やキャラクター性の逆を突く。

人見知りな主人公なら、
その性格を振り切って「真正面から力強く告白」とか。
ギリギリまで勇気が出なくて、
やっぱり無理だ……となった瞬間に「相手から告白される」とか。

こういった普通の流れではない行動で、言葉を作ると名言になりやすい。
……まあ普通ってなんだと言われればアレなんだけど。

その理由は単純にメリハリだ。

流れが滑らかだと、その言葉がまず印象に残らない。
いい言葉を作る以前の問題だと思う。

ほら、普通の人間と会うよりも、
他と違う個性のある人間と会う方が印象強いだろう?
これまでの常識を覆すような作品と出会ったら、見る目が変わるだろう。

そういう、人に作用するくらいの分かりやすいメリハリが必要になる
気付かせないのは小さな伏線だけでいいのだ。


名言とは「真逆」と「当たり前の言い換え」である。

この二つを使うことで、名言を生み出すことが出来るかもしれない。

しかしこれだけでは足りない
物語も、キャラクター性も、伏線も、全部が名言を生み出す理由になる

名言を作る基本として、これらの要素を知っておくと便利。
それくらいの気分で考えてみてほしい。

では今日はここまで。
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また会おう、会えたら。


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