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イメージの可能性は無限大 ~遊び心を添えて~

以前、私は「ミスの仕組みを理解する」という記事を書いた。

ここで、

本番の場面を想定してあらゆる状況をイメージする。
場面場面での対策を考える。何が来ても対応できるように。

といったニュアンスの言葉を使った。

ミスを防ぐための言及であったが、これは成功するための場合にも使える考え方である。というよりもむしろ、「人はイメージの範囲でしか動くことが出来ない」と思っている。

自分の中に成功のイメージを叩き込む。

これはミスの仕組みを理解するくらい大切なこと。
繰り返し繰り返しイメージを膨らませ、イメージの中で実際に練習し、イメージを身体に染み込ませる。

私自身、高校の野球部だった時、失敗の想定と同じくらい「成功のイメージトレーニング」は大切にしていた。

あれはある冬の全体練習が終わったあと、
雪国出身の私は全体練習が室内練習場で行われたのちに、一人雪の積もっているグラウンドに向かった

スキーウェアを着てグローブを片手に私はショートのポジションについた。

周りに守備は誰もいない、バッターもノッカーもいない。
グラウンドにはただ一人。

そこから一人で100本ノックが始まった。
打球をイメージして、捕球から送球まで。
もちろんそこにボールはない。イメージのボールだけ存在し、身体だけは実際に動かす。

傍から見れば異様な光景だったのだろう。

「先輩、何やってるんですか?」

後輩からそう聞かれた。

「守備練習だよ(笑)」

と答えながら黙々と続けた。守備ではチームで一番信頼されていたので、「また面白いことやってるよ」くらいの感覚で見られていたと思う。

イメージだからこそ、自分次第でどんな打球も練習できる。簡単な打球、難しい打球、ファインプレー、エラーした後の対処、カバーリングの練習、時間はあっという間に過ぎていった。

イメージでしっかり身体に染み込ませることで本番にとっさの対応が求められる時でも反応できる。

イメージの練習とは別にもう一つ独特な練習としてよくメジャーリーガーの守備を真似していた。

メジャーリーガーのプレーは生まれ持った身体の強さもあるが、プレーの華やかさ、勢い、意外性どれをとっても目を見張るほどである。

正直ファインプレー集だけでご飯食べられるくらい(笑)

私はその中で出来そうなプレーをこっそり練習していた。

もちろん基礎が出来た上でやっているわけだが。メジャーリーガーのようなアクロバットに身体を使いこなすことを練習しておくと、試合でイレギュラーだったり、予想外のことが起きてもとっさに反応出来るものである。

しかしこれは練習して、実際に自分の中で出来るイメージをつくっておかないと試合の時に自分の中で選択肢にもあがってこない。
例えばジャンピングスローやサイドスローの送球など。

これらが選択肢としてあるかないかの差は想像以上に大きい

しかし部活動ではこういった「遊び心」を否定されることが結構ある。
特に小中学生の頃。サイドスローをすると「しっかり上から投げなさい」と言われ、ホームランバッターのようなスイングをすると「コンパクトに振りなさい」という。

おそらく基礎がまだできていないのにそんなことやっても無駄だ、という言い分があるのだろう。しかしそうすることで一人、また一人と基本に忠実ではあるが型にはまった選手に育ってしまう。


「イメージ」の話から少し逸れてしまった。

ここで紹介した「遊び心」もしっかり自分の頭の中でイメージできているから実際に使うことが出来るわけで、イメージできていなかったら使うことは出来ない。

そして選択肢は多い方がいい。選択肢が多いと悩む、という意見もあるかもしれないが私自身、選択肢は武器の数だと思っている。

自分の中で「これは無理だな」と諦めるのでなく、
周りの人は「それは無駄だ」と否定するのではなく、

まずはやってみる、やらせてみるということを大事にしていくのが必要だなと思った。

人はイメージの範囲でしか動けないのだから。

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