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目的や意図の「言語化」にこだわる

私はnoteを書くようになって、抽象的な言葉の言語化を意識するようになった。例えば「優しさ」や「成長」など。

というのも普段何気なく使っている言葉でも、その意味をよく考えないで使っていることが多いな、と思うことがあったからだ。言語化していないことによって相手との齟齬が生じたり、伝えたいことが伝えられなかったりする可能性がある。だったら言語化できた方がいいよね、ということで始めた。

前置きが長くなった。

今回の言語化はそういった今までのような言葉そのものを言語化するということではない。ここでは、何か行動や挑戦をするとき、その意図や目的を言語化していきたいということを意味する。


高校時代の経験

高校時代の私は野球に打ち込んでいた。

あ (58)

強豪の私立校ではなく、中堅の地元県立校で、文武両道が掲げられていたこともあり、練習時間は限られていた。そのため常に練習の意図や目的を自分で考えながら、そしてチームで共有しながら取り組むことが徹底されており、「考える習慣」がついていた。

ある夏の大会でこんなことがあった。

1回の攻撃、ノーアウトランナー1塁でバッターは私。サインは送りバント。
そこで私はピッチャーとサードの間を狙うプッシュバントを選択した。
しかしそれがサードの正面にいってしまい、セカンドがアウトに。送ることは出来なかった。

「失敗したぁ、、」

と心の中では思った。でも後悔はしていなかった。それはプッシュバントをする理由が自分の中で言語化出来ていたから。

・昨日チームの全体練習でプッシュバントの練習をした。
・実際にそこでいい感覚は掴めていた。
・初回で0vs0。接戦というよりかは点の取り合いも予想できるから、ここでプッシュバントが成功すれば1,2塁で初回に複数点のチャンスが生まれる。
・自分の足の速さを考えてもダブルプレーは確率が低い。

野球の専門的な用語が出てしまい申し訳ないのだが、簡単に言うと自分の中でしっかりと「プッシュバントを選択する理由」があったのだ。

なんとかその試合は勝利し、試合後のミーティング。
監督がそのときの場面を取り上げ、こう言ってくれた。

「初回のあの場面のRyotaの選択は悪くなかった。失敗ではあったがちゃんとプレーの意図も伝わってきた。」

とにかく野球部では試合でのプレーの意図や目的を問われてきた。
成功しても失敗しても、練習試合だと試合中に呼ばれて、

「今、どうしてあのプレーをしたの?」

と聞かれる。ミスしてもしっかり目的を説明できると「わかった」と認めてくれるし、成功してても目的を説明できないと注意された。

それって結局は再現性なんだと思う。

その場でたまたまうまくいったとしても、その瞬間すべてが終わるわけではない。また次の試合が来る。その時、同じようなことが出来ないと意味がない。それをしっかり言語化できることでそこに再現性が生まれる。

またうまくいかなかった時にどこが悪かったのか振り返ることが出来る。
言語化できていなくて何も考えずにやっていると、うまくいかなかった時にそもそもどこに問題があって失敗したのかがわからない。その経験自体が無駄になってしまう。

これは野球に限らず、仕事でも勉強でも日常生活でも、あらゆる場面に当てはまる話だと思っている。


なぜパロディやパクリはうまくいかない時があるのか

さらに話を転用させる。

巷にはいろいろなパロディやパクリ、真似したものがあると思う。

「あれが成功しているから真似しちゃえ」

というように。もちろんそれで実際に成功しているパターンも多分にある。

しかし成功事例を真似しているのに、自分の場合思ったように結果が出ていないな、というパロディややパクリも見受けれられることがある。


なぜか。


それこそが「目的や意図が言語化できていないこと」に要因があるのかなと思っている。ある種、説明書通りにただやっている、なぞっているだけという状態だからうまくいかないのではないかと。

どこに失敗するポイントがあるのかであったり、そもそもどこに気をつけなきゃいけないのかだったりを元々それをやっている人は認識しているはずだが、意図や目的を考えずにやってしまうとそれがわからず、うまくいかない、という結果に陥る気がしている。

だから野球の技術やバイトのアドバイスを後輩にするとき、そういったプレーや行動の仕組みやどこに気を付けているのかなども教えるようにしているし、誰かの技術を真似するときも、どこが重要そうなのか仕組みを理解するようにしている。

”まずはやってみる”、という言葉があるように、考えるのに時間を使いすぎて一歩を踏み出せないのは本末転倒であるが、何も考えずに突っ込むのはもっと危ないと考える。

これからも何かアクションを起こすとき、
目的や意図の言語化」にこだわっていきたい。

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