シェア
涼
2023年3月28日 15:54
風炎にノドを荒らされ届けたい声が掠れても宙を自由に舞う花弁に託すことはもうやめた木の葉蝶に成り変わり隠れていては何ひとつ伝わらないのでしょう終われないのでしょう今生限りと心に決めたわたしの芯が泣く前にきみが好きだと叫ぼう粘膜に追い打ちをかけきみが好きだと叫ぼう
2023年3月22日 13:20
右半分は重圧で腫れた 左半分は処世術の笑顔 引きつっているかな この顔は 吹出物 偽者 それでも前を向くのは 君を見ていたいから 遠くを見据える尊い横顔 去り行く兆しを孕む うつむいた顔 あゝまた 涙の匂いがする コロンと石
2023年3月14日 20:27
ピチョンと垂れた雫が一滴 あれは確か上弦の月夜 「此処に居て」 真っ直ぐ見つめる 碧の瞳に撃ち抜かれ 一歩も動けなくなったその雫を拭うため 絹のハンカチーフとなろう いつか笑顔になるのなら 道端の道化師となろうピチョンと垂れた雫が一滴 今宵は二十六夜月 「行