#15 ニュースがよく分かる為替の決定理論について
本日もnote、読んでいただきありがとうございます。
今日は為替のお話をしていきたいと思います!
為替って一体何のことでしょう。
1ドル100円だとか150円になってきたとか、
日々のニュースで目にすることが多い
アレのことですね。
今日はそんな為替のお話です。
難しい金融のお話を分かりやすく解説するのが
本noteのコンセプトなので、
できるだけ易しい言葉で伝えていきたいと思います。
為替というのはざっくりと説明すると
以下のように表現することができます。
・離れた地域を
・直接的な金銭のやり取りなしに
・取引できるようにした仕組み
ニュースでよく聞く為替は外国為替のことで
外国通貨と自国通貨の交換比率のことです。
有名なところでいうと、
ドル円レートがニュースなんかで良く出てきますね。
現在は1ドル150円と円安が一段と進みつつありますが、
そもそも1ドル100円だとか150円っていうのは
どういうことなのでしょうか?
そして何が原因で為替は変動しているのでしょうか。
また為替というものが予想できれば
株式投資や今後の経済見通しを考える上で
有利に働くのではないでしょうか。
まあそんな簡単には行かないわけですが。。
実際に為替を予想するというのはプロでも難しいのですが、
今回は為替の決定理論について、
備忘録的にまとめていきたいと思います。
為替の発達の歴史
日本における為替の歴史は古く
江戸時代に発達したと言われています。
為替の歴史は商人たちの取引の歴史でもあるんですね。
具体的な例を挙げて取り上げてみましょう。
離れた地域の2人の商人、
ここでは江戸と大阪の商人が取引するとします。
江戸の商人が大阪から米を買う場合、
売却代金の貨幣を飛脚が運んで届けたとしたら
盗難や紛失のリスクがかなりあります。
江戸時代なんて今より物騒でしたでしょうしね。
そこで登場するのがこの為替の考え方です。
江戸の商人は
江戸の両替商に代金を渡して
為替手形(支払い完了証書)を発行してもらいます。
手形を大阪の商人に送り、
大阪の商人が大阪の両替商に為替手形を持っていくと
お金に換えてもらうという風にしたわけです。
直接的に物々交換のやり取りが無くても
取引ができるようにした、これが為替に関する考え方です。
これにより安全かつ簡単に
商いを営むことができた!
というのが為替の仕組みです。
為替の決定理論
為替が離れた地域同士を結ぶ
交換比率だと分かってきたところで、
為替の決定理論について学んでいきましょう。
為替の決定理論について学ぶ意味というのは、
皆知っておいた方がいいですよ!と
叫ぶほどのことではないと思うのですが、
知っておいて損ではないと思うので、
勉強がてら読んでいってみてください。
為替の決定理論は、
注目するポイントによって
2種類に大別することができます。
まず1つ目がフローアプローチ
フローというのは流れのことで
一定期間の取引量に注目することです。
2つ目がストックアプローチです。
ストックというのは資産残高のことで、
一時点の資産残高に注目した考え方です。
この2種類について掘り下げていきましょう。
フローアプローチの考え方
フローアプローチ=流れのことで
1973年の変動相場制以前に唱えられた学説で
固定相場を前提とした経済市場を背景に
発展してきた理論を指します。
ざっくりとした区分でいうと
要は比較的安定していた時代に理論だてられた
為替分析の考え方という訳ですね。
フローアプローチ①:国際収支説
フローアプローチの中では
代表的な理論は3つあります。
1つ目が英国の銀行家・政治家の
G・J・ゴッシェン(1831-1907)が
1861年に唱えた理論です。
大部分を端折って説明すると、
日本の経常収支が黒字なら
(貿易において外国より日本が儲かっていれば)
円高(円の価値が高まる)になる。
というイメージです。
ざっくり言うと。。
日米を比べたときに
日本の方がアメリカより儲けているのなら
アメリカの通貨であるドルが
日本に流入してくることになります。
そうすると国内に入ってきたドル→円
に代える動きが増していくので
円の価値が継続的に高まっていくよね。
というイメージで良いと思います。
フローアプローチ②:購買力平価説
フローアプローチの2つ目は
2国間の購買力=商品の価格に着目します。
ここもざっくり説明していきますが、
例えばiPhoneの値段に注目してみましょう。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000053691.html
先日発売されたiPhone15の
日本での発売価格は124,800円程度だったそうです。
まあまあ高いですね。
僕は結構前のiPhone使っているんですが、
下取りに出して買い替えた方がいいよな、、
と思いつつ全然動けていないです。。
さて話を戻すと、
アメリカでの販売価格は829$とのこと。
本当かどうかは定かではないですが。。
ここで、iPhoneに注目すると
日本:アメリカ=124,800円:829$となります。
ドル円レートに換算すると
1ドル=150円になりました。
当然といえば当然ですが
今の為替レートと同じですね。
この1つのモノの購入価格に注目した考え方が
購買力平価説というものです。
ちなみに同じような考え方に
ビックマック指数というものがあります。
世界中で愛されているビックマックの値段に着目した
指数に関する考え方ですね。
ご興味あれば覗いてみてください
世界のビックマックはいくらでしょうか??
ちなみにもう1つ、
為替心理説というのもありますが、
今回は割愛して進めていきます!
ストックアプローチの考え方
ストックというのは資産残高のことで、
一時点の資産残高に注目した考え方です。
1973年以降の変動相場制の経済市場を背景に
発展してきた理論を指します。
それ以前の世界では
世界各国のお金の動きといえば
専ら貿易によるものが大半でしたが、
変動相場制に突入し
各国間での資金移動が活発になりすぎたため
これまでの貿易ベースでの説明が
難しくなってきてしまったという経緯があります。
そこである一時点の金融資産(アセット)
の保有高に注目して、為替の需給関係を見よう!
と考えたわけです。
ストックアプローチ=金利差に着目
ストックアプローチは、
マネタリーアプローチとアセットアプローチに
分けられますが、アセットアプローチが理論の中心です。
投資家は、
利回り=投資してどれだけのリターンを得られるか。
これに着目して投資先や配分割合を決定します。
つまり債券市場に着目すると、
今の米国債券の10年物利回りが○%
日本国債の10年物利回りが○%
どちらに投資したらより儲けられるだろうか
と考えるわけですね。
普通に考えたら
米国債券―日本国債=○%となるので
米国債券の方への投資が良い、と判断されます。
ただ、日本人が日本国内から米国債券を買う場合は
為替によるリスクというものを考える必要があります。
このような2国間の金利差に着目して
理論を組み立てたのが
アセットアプローチになります。
まとめ
というわけで本日は
為替の決定理論についてお話してみました。
為替というのは複雑で、
一言で動く理由を説明できるわけではないんですね。
最近ではアメリカと日本の金利差が、、、
というように「金利」に着目して語られることも多いのですが、
金利だけでは説明できないことが
多いのも事実です。
なので、日々目にすることが多いニュースの中で、
何に着目して話されていることなんだろう?
と考えてみるとニュースがよく分かるのかもしれません。
私もまだまだ勉強せねば!
というところですが今後も発信頑張ります!
本日もご覧いただきありがとうございました。
宜しければフォローもお願いいたします!
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