マガジンのカバー画像

忘れられないひと、忘れられないもの

8
運営しているクリエイター

#海外旅行

サントリーニ島の私のおじいちゃん【忘れられないひと、忘れられないもの#8】

サントリーニ島の私のおじいちゃん【忘れられないひと、忘れられないもの#8】

飯塚 真由美(団体職員)
ギリシャ(サントリーニ島)

卒業旅行で訪れたアテネの街角で見た、サントリーニ島の絵葉書に心を射抜かれた。

真っ白な家々や、白壁に青いお椀を伏せたような教会が立ち並ぶ美しい町をいつか歩いてみたいと思い、その絵葉書を買った。そして社会人2年目、待ちに待った夏休みはこの願いを実現すべく、ギリシャのサントリーニ島とミコノス島を旅することにした。

サントリーニの空港に着いた時

もっとみる
ベトナム娘と1日デート【忘れられないひと、忘れられないもの #7】

ベトナム娘と1日デート【忘れられないひと、忘れられないもの #7】

ベトナム(ダナン、ホイアン)・2005年3月
ファーマー たれ(農業)

と、タイトルをつけてみたものの、残念ながらそれほどロマンチックな話ではない。

それは、今から十数年も前の話、まだベトナムのダナンが今のようにリゾート化される前の、単なる港町だったときの話になる。(と言っても最近のダナンを知らないのだけれど。)

当時一人でベトナムを縦断していた僕は、中部の町ホイアンのレストランで一人で夕食

もっとみる
サマースクールのあの娘【忘れられないひと、忘れられないもの#6】

サマースクールのあの娘【忘れられないひと、忘れられないもの#6】

渡辺亜衣(会社員)
アメリカ合衆国(コロラド州デンバー)

それははるか昔の小学1年生の夏休み。
その時に出会った名前も知らない彼女のことは今でも忘れない。

デンバーに住む父親の友人を訪ねて、
中学生の姉とランドセルを背負いはじめて間もない私とで、
海外ふたり旅をすることになった。

姉とふたり、
しかもサンフランシスコで乗り継ぐというミッションもあり、
まだまだ幼い私にとってはドキドキが止

もっとみる
サックスおじさん【忘れられないひと、忘れられないもの#5】

サックスおじさん【忘れられないひと、忘れられないもの#5】

英国 宮下佳英(会社員)

あの時はロンドンのピカデリーサーカスにいました。

約4年前、ロンドンを一人旅していた僕はピカデリーサーカスを目指して夜のロンドンを歩いていました。19世紀の面影が残る荘厳なリージェントストリートを抜けると、カラフルなLEDのネオンサインが見えて来ました。NYに例えるならタイムズスクエア、東京に例えるなら渋谷スクランブル交差点。朝から街を歩き回った後ですが、これは観光と

もっとみる