彼の希望はプライドにある
話せばわかるが彼は善良な人である。普段は生まれつきなのか、性格により次第にそうなったのか、目つきが悪く、癇が走りすぎるので辛辣なことを口にすることもあって、敬遠されがちなのだが、ごくごく日常の生活の中で、平穏な調子でいるときは普通の世間話もするし、たわいもないことで笑い、気分がのってくると中々魅力的なユーモアも発する。
今、彼を暗くしてるのは自分の尊大さをまかなえない、というよりいずれまかないきれなくなるだろうという予感、それが彼を焦燥とさせている。
経済的な不安といえば