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個人事務所スタイルからの脱却

これをやるのが、僕の目下の最優先事項です。

なぜか。

もともとライデンは、既にプロフェッショナルだったナイスミドルな
プレイヤーおじさんたちで立ち上げたチームでした。

メンバーの性格的にというか、社会的不適合なおじさんたちが集まっただけなのでちゃんとした組織をつくろうとか、そういうことは眼中になく、とにかくフィーリングと各々のスタイルで仕事をしてきました。
ライデンの立ち上げメンバーで成算があるかということは、僕なりに当初からしっかり計算して「成算アリ」と弾いていましたが実務、経営はちょっとした即興、ジャムセッションみたいな形でやってきました。

そして天佑神助、いろんな人たちに助けていただき、今があります。

これまで社員を採用したら、この人たちを一人前に引き上げてやるのが会社の役目だとか、思っていたし実際にそうすべく行動してきたつもりですが、僕はほとんど無意識に、こうも思っていました。

「でもな、俺と同じレベルのプロデューサーは育たねーよ」
「おなじく、岡野さんと同じレベルのデザイナーは育たねーよ」
「で、松本さん級のギークも育たねーよ」

と。

なぜかというと、
僕も岡野先輩も松本さんも、むちゃくそに仕事してきたからです。

例えば僕は、社会に出て会社に雇用してもらっていた時期というのが5年くらいで、27歳か28歳の頃に最初の会社を作りました。その後2年半くらい会社員だった時期もありますが、合わせても会社に雇用してもらってたのは7年か8年くらいです。

その間もずっと、自ら自分を労働基準法の外に置き(そんなもの知らなかったんです)、仕事できないゴミカス野郎というコンプレックスに克つためにめちゃくそ仕事しました。

で、ライデン作ってからはもちろん実際に労働基準法の外で、まぁ、やりたいだけやってきました。

で、そうすると何が起きるかというと

「俺みたいになるには、俺と同じくらいの経験が必要だ」→「そんなツラいこと社員に経験させられねーだろ(フツー耐えられねーよ)」

という錯覚が起きます。
半分はその通りなんですが、半分は思い込みです。

あの頃の自分をいま、客観的に評価すると愛おしくもありますが、どんだけ自己愛強いんだよと、どんだけ自惚れてんだよと、どんだけ手抜きなんだよと。

そうなんです、僕よりポテンシャルを持った若者はむちゃくちゃいるのです。今ライデンでプロジェクトマネージャーをやってる松原、佐々木なんかも、全然僕より優れた素材です。

なので僕と同じだけの経験を必要とせず、同じだけの回り道をせずとも、僕とは毛色と経路が違いますが、みなさんお馴染みの兵庫達人というお手本になれるプロデューサーもいますし、ほとんどの人は僕を超えてビジネスパートナーから頼られる日がやってきます。

ただ、そのためには、仕組みが必要です。
僕はたまたま仕組みがなくても

「うるせー俺はやるんだよ、俺をフったあの子を見返してやるんだよ」とか
「あん時カス扱いされた悔しさ絶対晴らしてやるぜ」

とかそういう激情に駆られて生きてきたフシがあるんですが、そんなものなくても、仕組みで、もっともっと効率的に人の能力は伸ばしてやれるのに、
自分にとってめちゃくちゃ面倒な行為だったので手抜きしてサボってきました。

で、結果ライデンはいまも個人事務所スタイルです。
個人事務所スタイルが悪いとは思ってないんですけど、人材は育たないです。先生というか立ち上げメンバーのサポートで終わります。

それは、自分を育ててくれた人たちへの恩返しになってないし、中途半端にしかしてやれないのに社員雇う意味あんの?という青臭い気持ちになります。

そもそも、詳しくは書かないですけど僕個人は、個人事務所スタイルを続けていて社会に貢献していると実感することがあまりありません。

ちょっと飽きたというのもあります。限りある命もっと楽しもうぜという気持ちもあります。

なので、個人事務所スタイルから脱却すべきだという結論に至っています。
この歳まで、そういう結論に至らなかったのも何かの縁があるんだとは思いますが今は、ちゃんとした組織をつくろうと思っています。

あと、100Mを11秒中盤で走ること、これです。




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