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放送大学大学院で修士を目指す話。その4 ー通信指導との闘い

今年もこの季節がやってきた。
通信指導課題の提出の時期である。

私は前職で毎年学部の教養科目を受講させてもらっていたので、こうして相まみえるのは何度目だろうか。
毎年この黄色の冊子(問題と解答用のマークシートが入っており、閉じるとそのまま郵送できるようになっている)を見ると、ああやらなきゃと憂鬱になる。

この通信指導を期限内に提出し、かつ合格しなければ単位認定試験を受けることができない。
つまり通信指導をさぼると、その時点でその科目の単位は取れないことになる。なかなか厳しい。
ただ、合格基準はオフィシャルには示されていなくて、ネットには1問正解でも受かったなどの説も見られるが、真偽のほどは定かではない。

とはいえ合格基準ギリギリを狙っても仕方がない。
私はコスパよく好成績で単位を取得することが目的だった、学生時代の私とは違う。学習するためにお金を払って学習しているのだ。(こう思えるまで約10年かかった)
本来の通信指導の趣旨どおり、自分の理解度を客観的に確かめる機会にしようではないか。正々堂々とやろう。
相手にとって不足なし、である。

回答の受付期間は約2週間。11月29日必着だが、焦ることはない。webで提出できることを私は知っている。それを知らなかったころ(というか、web提出がなかった?)は直前に慌ててゆうゆう窓口に駆け込んだものだ。

大丈夫、課題の範囲はだいたいテキストの半分くらいまでのことが多い。そこまでの学習は順調に進んでいたので、あまり心配していなかった。
このあたりで、意気込んでいた自分はふらふらと席を外した。

そうして時は流れ、あっという間に期限まで残り1週間前となった。そこでようやく、冊子を開くことになる。

vs.テスト課題

お馴染みのテスト課題は、問題文を読み適切(または不適切)な選択肢を4つの中から1つ選ぶタイプのもの。

単純に用語の意味を尋ねられるわけではなく、〇〇による××に基づくと〜など、理論を理解している前提で、もう一段階進んだ解答を求められる。
ちゃんとわかってないと解けないし、テキストだけでなく放送授業の内容も参照してくる。むずかしいい。
学部の課題よりも歯応えのある印象だった。(科目にもよるのかな?)

高校生のとき、政治経済の先生がセンター試験対策として4択の攻略法を教えてくれたことを思い出す。

まずは実力で6割はとる。それくらいはがんばれと。そして不安が残る4割は、明らかに間違っている選択肢を2つ見つける。半分に絞るだけでよい。
そして残った2問は当てずっぽうで答えちゃう。確率は2分の1なので、半分当たれば8割とれる。

予備校に行かずに大学受験にチャレンジしていた当時の私は、この話がすごく響いた。
なんかこれくらいならやれそう…!という安心感と、確率の話が腑に落ちたのだろう。
今では確変突入率50%といってもそうそう確率は収束しないことを知ったが、それでもこの攻略法はたいへん役に立った。

結果はだいたい8割正解。
きっと合格はできたはず!
webだとその場で結果と解説が見られるのも便利。

ただ、問題を解いていて、やはりテキストだけでの学習では理解度に限界があると感じた。
おそらく表面的な知識だけで本質が理解できていないので、応用的な問われ方をするとあわあわしてしまう。
そして仕方なく例の攻略法に頼ることになる。

vs.レポート課題

今回初めて、レポート課題にあたった。
こちらは、テーマに合わせてこれまで身につけた知識を自分なりに調理して差し出す必要がある。

〇〇における××の意義について、あなたはどう思うか。1,200字以内にまとめる。
どう思うか。思いを書くレポートってレポートなのか?

提出用のマークシートのほかに、原稿用紙が入っていた。
なるほど、この時代、さすがに手書きではなくWordでの提出でもいいらしい。
ただし、データの提出ではなく印刷したものレポートを貼り付ける必要があるらしい。





印刷したものをハリツケル必要があるの?


レポート課題はweb提出不可だったのである。
うそだろ!!

提出期限まであと5日。急いで仕上げてゆうゆう窓口に駆け込めばまだ間に合う。
よかった。久しぶりにほんとうに焦った。

今どき印刷して貼り付けるのかよ!とか言わない。(言ってる)
きっと採点の都合とかいろいろあるのだろう。
手書きじゃないだけでも十分ありがたい。

テーマに関連する理論やデータを引用しながら、自身の経験も交えながら、考察に結びつけてみた。

ダメ押しの速達で、なんとか提出が完了した。
採点は1月中旬になるらしい。
採点も気になるが、コメントをもらえるのは楽しみだ。

"拡張"ってこのことかもしれない

前回の記事で、学習を習慣する勉強法について触れた。
独学の場合、長期記憶に保存するための「拡張」にあたる学習をどのように実践していくかが課題だった。

課題をやっていて気づいたのだが、この通信指導がそれにあたるかもしれない。

問題を解いたりレポートにまとめたりする中で、学習したことを思い出し、イメージし、自分なりに咀嚼する。
流行りの言い方だとアウトプットってやつ。
たしかにこの通信指導を通して、自分の理解が深まっている(理解できてないところを理解することを含めて)感覚があった。

なるほど、理にかなっている。
さすが放送大学。

通信指導には、付録的に自習問題もくっついている。課題の復習とこの自習問題に取り組めばさらに理解が深まりそうだ。
さぼっていた放送授業も聞いた方がいいかもしれない。
とりあえず提出した達成感で、気が大きくなっている。


結局手をつけるのは試験直前になるかもしれないが、まあそれはそれでいっか。

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