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死役所を読んで何度でも泣くアラサー女

死役所について

皆さん、死役所、ご存知でしょうか?
あずみきし先生が描かれている連載中の漫画で、TOKIOの松岡昌宏さん主演で実写ドラマ化も放送されました。
死後、成仏するための手続きをする死役所を舞台にストーリーが展開します。


死役所の魅力

死役所の魅力は、誰しもに起こりうる死という現象を、時に明るく、時に胸糞悪く、時に悲しく、終結の方法が一通りではないことをリアルに描いているところだと考えています。
主人公は、シ村という男性で、死役所の総合案内人をしています。
そんな彼が、死役所に訪れたお客様たちを成仏に導く過程で、沢山の人生に触れます。
それぞれに人生があり、それぞれに死があります。
納得のいく人生であったり、後悔の残る人生であったり、千差万別です。

泣ける死役所

そんな死役所ですが、泣けます。
しかし、中には、胸糞の悪い話や、死というものが、とても身近にあるものなんだと気づかせてくれるような話もあるので、ただ死を美化してお涙頂戴している作品というわけではありません。
そんな前提の上で、私が特に好きなエピソードは、
カニの生き方というエピソードです。
カニの生き方というエピソードは、売れていない芸人のボケを担当していた男が、遺伝性の病気を発症し、夢半ばで病死してしまうという内容の話です。
この話はお笑いの話らしくとても前振りが効いています。
ストーリーの終盤で、相方に先立たれてしまったツッコミ担当の男が、一人でネタを披露するシーンがあるのですが、何度泣かされたか分かりません。
これは亡くなってしまった相方が作ったネタで、生前に二人でこのネタを披露するシーンもありました。
死役所では、成仏するまでに、生前の出来事に思いを馳せる為、手続きに時間を要してしまう人が多い中、最期まで芸人として生きた男は、その人生を思い返す必要もないほど満足して終えたらしく、早々に成仏していきます。
私もこんな風に死を惜しまれるような人間になりたいと思ったし、満足して成仏したいと思わせてくれるストーリーでした。
それと同時に、死役所を読んでいると、満足して亡くなる人はほんの一握りであるんだろうなとも考えさせられます。

満足して死ぬためにはどうすれば良いか?

実は、私は高校生の時に母親を亡くしています。
その影響もあってか、死後の世界を舞台としている作品を好んで見る傾向にあり、
今回も死役所という作品に出会うに至りました。
母は私と違って人当たりが良く、人望もあったようで、
30代という若さで亡くなったということもあり、特に通夜には多くの人が集まりました。
私はずっと俯いていたので、会場を見渡したタイミングは少ししかありませんでしたが、一瞬会場を見渡した際に、母の友人や、私の中学時代の同級生が来ていることが分かりました。
私は同級生からとても嫌われていたので、母の人望で、同級生の親が連れてきてくれていたのだと思います。
そんな風に、沢山の人に惜しまれながら死んでいった母を見て、
私もこんな風に死にたいと考えていました。
そんな経験があって、満足して死ぬためには、自分のやりたいことをやり切ることと、自分が死ぬことを惜しんでくれる人がいることが必要だと考えるようになりました。
そのためには、常に行動すること、努力すること、そして人に優しくすることが大切だと思っています。
でも、それは、下心のある優しさではダメで、本当に心からの優しさ、気持ちでないと意味がないので、狙ってできることではないとも思っています。
自分の努力でどうにかなるのは、自分のやりたいことをやり切ることの方なので、こっちは自分でなんとかしていきたいです。

最後に

希望も絶望も理不尽も感動もくれる死役所。
今は資格の勉強中なので、しっかり読み返す時間がとれないのですが、
資格に合格したら読み返したいです。
皆さん、良い人生だったと言えるように、頑張っていきましょうね。
私も頑張ります。


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