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⑤ きっかけ

41歳の私が今どの辺にいるかと言うと、
恐らく、
摂食障害の長ーーいトンネルの
出口は見えて分かっているけれど、
どうやって出たら良いのか分からない、
その辺なのかなと自分では思っています。

正直、
思い出したくない事もあるけれど、
同じように苦しんでいる人がこのnoteを読んで、
自分も乗り越えられるんだ!
と思えたらいいなと…
そんな気持ちで書いています。

一部の方へは不快にさせてしまう内容もあるかもしれません。
本当に申し訳ございません。

が、
ここではその時の気持ちを素直に書かせてください。


【 会社合併 】

健保組合へ就職し、
欠員募集の職場のため、
私の後輩はなかなか入りませんでした。

仕事も頑張っていて、
私が主として任される業務がありました。

代表で外部の研修へ出席したりもして、
軌道に乗り始めていた矢先、
2004年に母体の「合併」が決まりました。

確か、
入社して2年目か3年目の頃だったと記憶しています。

【 下っ端は忙しい 】


母体の企業は各グループ会社もあります。

まだ社会人になりたての私には、
合併がどれほど大変か分かっていませんでした。

当たり前ですが、

・社名が変わる→封筒、印鑑、文書や署名等全て差替え
・郵送物→単純に倍になる。
・全ての業務→増える。

私の担当していた業務は、
⚫届いた郵送物分類(グループ会社社内便、郵送物、届いたものを全て開封して決まった並び順にし、各担当に分けてそれぞれで配る)
・保養所の受付窓口(予約の抽選や手配、社内便での発送)
・柔整師(接骨院等)の審査業務と支払い処理
・柔整師の不支給洗い出し(被保険者へのアンケート作成、発送、回答チェック、柔整師へ確認等)
→不支給となったものはそれの対応
・海外療養費(海外出向者などの療養費精算)
・庶務(郵便発送、文具など発注、小払担当、雑費など支払い…その他諸々)
・来客対応(接客、お茶出し、片付け等)

それぞれが業務が増えて大変でしたが、
私は上記の⚫郵送物分類 がとにかく多すぎて、
それだけで1時間程費やしました。

その業務が朝イチ、午後(多い時は2回)それぞれありました。

私の所属していた会社だけで被保険者が26,000人、
それプラス被扶養者。

それが合併して膨大に増え、
郵送物もかなり増え、朝イチと午後、
下っ端なので誰よりも早く外線の電話を取る。

来客があればお茶出しと片付け、洗い物。

上層部の会議も人数も増え、
その都度10人以上のお茶出し、片付け…。

それらの雑務的な作業に追われ、
自分の仕事は先輩達が帰ってから1人で取り掛かりました。

「手伝おうか?」
と声をかけてくれる先輩も勿論いましたが、
私にしか出来ないのでお気持ちだけいただき…。

気付けば21:00頃まで
ほぼ毎日残業していました。

私のいたオフィスからは、
丸ビルと東京駅がすぐそこにありました。
夜は本当に綺麗でした。

少しだけ、
そのライトアップを見ると
気持ちが落ち着いたような記憶が微かにあります。

その辛い期間の夜ご飯をどうしていたか、
本当に記憶がありません。

カロリーメイトのようなものだけ食べていたのか、
本当に記憶がありません。

残業時間は、定時が17:00、約4時間残業、
稼働日数20日とすると、80時間。

まだその時代は「過労」対象の残業時間は浸透していなかったかもしれませんが、
一般的に過労と言われるレベルでした。

私には多大なストレスだったのだと思います。

【 その時は気付かない 】

その時は気付かないのです。

何でだろう?
気づいちゃうと辛いから…。

必死で…なのか、
蓋をしていたのか。

蓋をしていたのかもしれません。

それは、
少し落ち着いてきた頃に溢れ出します

気付けば先輩方は15:00の休憩で
お菓子をのほほんと食べていたり…。
有給を使ったり…。

私にはまだまだそんな余裕はない。
有給なんて取れない。

15:30に郵便局も来るし、
その前に使送便(社内便)がまた届いてるのを開けなければならない。

なんで私だけこんなに追われるんだ…。
じわじわと周りとの差が気になり始めました。

【 ニコニコ仮面、過食嘔吐の始まり 】

それでもいつもニコニコ、
人には優しくしていました。

人柄の良さには定評がありました。

ある時から、
とにかく食べたい、
そんな気持ちが抑えられなくなりました。

恐らく、
長年のダイエットへの意識が膨らみすぎて、
拒食でカラカラの私の脳が

「お腹すいたよ」

と助けを求めていたのかもしれません。

それまで抑えていた「蓋」が、
ストレスによって破壊されてしまったのかも知れません。

でも食べたら太っちゃう…。
でも止まらない。

沢山沢山食べて吐いたら…

不思議とスッキリした。
何かに似てる?

【 過食嘔吐=自傷行為=私の主張 】

私にとって「過食嘔吐」は、
言いたいことを言えない自分が食べたいものを食べて、スッキリ吐き出す
その代償行為なのでした。

過食嘔吐は自傷行為なのだそうですが、
私にはそれ以上にスッキリする行為で、
私にとっては救いの行為なのでした。

だから、止められないし止めない。
やめない。

いつしか体重を朝晩測り、
それをカレンダーに書いて、
1kgでも増えたらそれは「10kg」増えたかのような罪悪感となるのでした。

【 食べ物は友達であり、最も怖い存在の奴隷 】

食べ物は友達であり、最も怖い存在の奴隷…。

こんな事を書くと、
生産者様方を不快にさせてしまうかもしれません。
本当に申し訳ございません。

ですが、
こんな風に思ってしまう程に、
私はストレスに負けてしまいました。

この時は、
私が生きるには「食べて吐く」という行為が
必要不可欠な存在でした。

食べ物は何も言わないし、
私が優先的な立場になれる。

けれども、
食べ物によって太らされる。
世界で最も恐ろしい存在でもある。

食べようが吐こうが、
食べ物は何も文句を言わない。

今日も黙って私の言うこと聞いてくださいな。


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