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2021年新作テレビドラマ放浪記

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2021年のテレビドラマの感想記録です。
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#仲野大賀

「#家族募集します(第5話)」笑顔になれれば、家族になれる?

1時間、「にじやフェス」に参加できた感じであった。本当に今年の夏もこんなイベントはできない日本である。日々、私たちの笑顔が少なくなってきている気がする。本当にこのドラマのように思いっきり喜怒哀楽を表現して良い世の中に1日でも早く戻ることを祈るばかり。 先週の橋本じゅんの娘が家出してきたところからの続き。にじやの家族たちはどうするか考える。そして重岡が強行突破とばかり、橋本の仕事場に行って話す。聴くと、母親が突然海外に行ってしまい、自分が娘を育てることになるが、どうしていいか

「#家族募集します」現代の家族の難題のリセットドラマ?初回は良好!

ラストの方で、重岡大毅、木村文乃、仲野大賀が涙流すシーンにシンクロして涙した人も多いのだろう。ここにあるのは、懐かしきホームドラマ的な「泣かせ」の世界。そう、日本的な人情ドラマなのかもしれない。 マギーの脚本はとてもテンポ良く、現代の家族の問題をしっかりと描きながら、畳みかけるように1時間超を見せてくれている。結構、良作の予感はする。 主演は、ジャニーズの重岡大毅、先日彼の出ている「ごめんね青春」を一気見した私だが、あの頃に比べ、役者としてかなりしっかりしてきている。まあ

「コントが始まる(第10話)」解散後のエピローグの刹那さ、そして抜群なラストに唸る!

今期のドラマの中では、最高に面白かったし、次の回が待ち遠しいと言える唯一のドラマだったろう。それは、視聴者が皆、マクベスから目が離せなくなるような、有村架純の視線にシンクロしていくような作りだからだろう。そして、み続けているうちに主役の三人が皆愛おしくなっていく。いや、私のように歳がいったものは、はるか昔のその日の無謀さを思い出したりする。時代などにとらわれない、永遠の青春像がそこに描かれていたからだと思う。 最終回は、ラストライブ中心に動いていくのかと思ったら、それはダイ

「コントが始まる(第9話)」このドラマに出てくる人々は皆、「冒険王」だ!バラードを聴いてるようなラス前

次週が最終回。解散ライブはどう描かれるのか?いや、描かれないかもしれない。ライブが始まるというところで終わっても問題がないドラマである。そう、あくまでも、視線の先に未来が見えていれば良い、いや、過去が美しく見えればいい。ここまで9回のドラマの中で、悔いなき青春の日々が視聴者に訴えられてきたことを振り返るだけでたまらなく熱くなる感じはある。そう、みんな「冒険王」だった青春なんではないだろうか? そして、この回でも、いろんな精算が行われる。同級生だった浅香航大と酒を飲むシークエ

「コントが始まる(第7話)」新しい出発の前のもどかしさに共感する

コントのラストのサーフボードが折れるところは、笹かまにかかっていたのね。まあ、そんな、特に面白みがないオチのコントに刹那さを感じるのがこの話なのである。三人が、金髪になってしまったオチはないのか? 今週のお題は、「酔っ払った有村が再就職に向かう」「神木と古川が近づきキス」「三人を見てきた神木の愛車が売られることに」「三人での最後の地方ライブ」といったところ。 大きなドラマはないが、最後の大きなドラマのために、出演者のもどかしさみたいなものが1時間の中で語られている感じ。最

「コントが始まる(第6話)」芳根京子と仲野大賀の恋愛劇に泣ける夜

風呂場のバスタブから、ウェットスーツの芳根京子が出てきた時に、視聴者の私も、すごいときめいた。そう、見ている方まで、あの青春の日に戻してしまうドラマなのである。多分、この主人公たちのモヤモヤには、全ての人が共感できる形のない何かがあるのではないか?本当に有機的でいて、刹那い青春像を描き切ってくドラマだと思う。 今回は、酒屋をつごうと考えながらも、芳根京子演じる、なつみとの格差的なものもあり、戸惑うこの恋人二人を柱に、28歳のはっきりしない日常を描く。 まずは、仲野のお姉さ

「コントが始まる(第5話)」努力が報われなくても、役に立つことの不透明さ

ここが、このドラマの折り返し点なのだろうか…。マクベス解散確定までの、主人公三人のモヤモヤを確認する回だった。そして、有村架純と古川琴音も別々になる最後。28歳の青春の出発を決めた回だったが、結局のところは、未来への不安のスタート回なのだろう。こういうドラマ書ける人って、なんか信じられる感じがいい。 ということで、今回は大きなドラマはあまりない。でも、仲野大賀が、恋人の芳根京子と社会格差のある中で付き合っていることとか、同級生で成功している浅香航大に、同情されて仕事をもらう

「コントが始まる(第4話)」人生の転期を描く、青春ドラマの傑作になる予感

なんか、たまらなく青春してるドラマである。それぞれのキャラにそれぞれの青春が重くのしかかっている。前方視界不良という感じの若者たちの、なんか、のたうち回る感じがいい。 恩師の鈴木浩介が、解散して違う道に進もうとする、菅田と仲野に言う「18から28までの10年と、この先の10年間は別次元の苦しみだぞ」なかなか含蓄のある言葉だ。そう、回り道をした鈴木だから言える言葉であり、次の世界に進もうとする若者たちには、とてもキツく励みになる言葉だ。「その覚悟はあるのか?」と言いながらも「

「コントが始まる(第3話)」たまらなく、若者たちの痛みをついてくる刹那さ

3話に至って、主人公4人のそれぞれの青春のリアルな痛みみたいなものを描くことになる。こういう話は今も昔も同じであり、芸人を辞めるという話と同時に、そこには「これからどうしよう」という青春の挫折があるということだ。そのあたりは、見ていて、誰もが自分を重ねていたりするのではないだろうか?予想以上に熱い脚本だ。 まず、この回の中心にある、コント「奇跡の水」のヒントになった、菅田将暉の兄、毎熊克哉が引きこもりになった経緯。まあ、自分の手の届かなかったヒーロー的な兄が、社会で失敗して

「コントが始まる(第2話)」小気味良い脚本は、2021年を代表する青春ドラマを創る

今期のドラマではダントツに面白い。オリジナルでここまで小気味良いドラマを久々に見ている感じがする。第2話は自殺をテーマにした「屋上」というコントを交えての3人の友情譜。 まずは、この3人のチームワークが本当によく見えることがこのドラマの成功の最高の要因であろう。これ以上ないというキャスティングは、彼らが築いてきたキャリアもあって、脚本家が望んでいた以上の有機性を見せているのだと思う。 今日の話は、マクベス結成の時の話であり、そこに仲野大賀の恋話や、神木隆之介の自殺話が絡ん

「コントが始まる」あいみょんの主題歌に、哀愁が漂う芸人物語。面白かった!

今期のドラマの初回を見続けているが、これまでの中では一番面白かった。そして、ラストに流れる、あいみょんの主題歌は、最も印象的。そう、メロンソーダがとても美味しく感じる時がある。そんな瞬間のニコッとするみたいな感じがあった(自分で書いてて、意味がわからないが) 主演は「花束みたいな恋をした」の菅田将暉と有村架純。ここでも、彼らのボーイ・ミーツ・ガールの話が展開する。初回は、まさに「花恋」の二人のパラレルワールドのような展開だった。こういう出会いの話は大好物である。 そして、