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NO MORE 迷子 IN 山【準備編】

こんにちは、もうすっかり春ですね!
山へと繰り出されている方も多いのではないでしょうか。

ただ、皆さんは何となく山に入ってしまっていませんか?
山はとても楽しい所ですが、一方で危険もいっぱいです。

その中で最も陥りやすいのが「道迷い」。
事実、山での遭難理由としてダントツワーストだそうな。
しかも、ゴリゴリの山岳地帯よりもむしろ低山で多いという。

迷うと自分が思っている以上に焦ります。
そして、冷静な時なら絶対しないNGムーブでさらに状況が悪化する羽目に…。

一刻も早く下山したいという気持ちから、つい下に下に行きたくなるものですが、実はこれは一番NG。道がわからない状態で下ると、高確率で「山のどんどん奥深くに入ってしまう→余計にわからなくなる→万事休す」という流れになります。道がなくなって滑落という最悪の結末にも。もしも迷ってしまった時には、まずは落ち着いて次の行動をとりましょう。

◎来た道を引き返す
→自分で迷う前の場所まで戻れるとき
◎登って見晴らしの良い場所にでる
→頂上に向かう方が登山道にも出やすい
◎助けを呼んでその場を動かない
→周囲が安全かも必ず確認

もちろん状況次第でとるべき行動も変わってきますが、とにかく闇雲に下ろうとしないことです。

…とまあここまで言っといてなんですが、結局のところ「迷わなけりゃいい!」って話です。そこで、今回は山での道迷い防止に役立つツールについて書いていきます。

※道迷い時のあれこれについてはこちらの記事がオススメです!

本題:GPXを活用しよう

GPX(ジーピーエックス、GPS eXchange Format)は、GPS/GNSS装置やGPS/GNSSソフトウェアなど、アプリケーション間でGPS/GNSSのデータをやりとりするためのデータフォーマットである。GPXは、XML Schemaベースでデザインされており、ウェイポイントや軌跡、ルートなどを記述する。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より

なんだか難しそうな感じがしますが、要は「GPSデータを共有しやすいようにフォーマット化したよ!」というのがGPXです。

具体的には、登山地図アプリやGPSウォッチ連動アプリを介して、他の誰かが記録したルートを自分も使えるというわけです。反対に、自分が記録したルートを他の誰かが使って…というのも可。

トレランや登山中に動かしておけば、ダウンロードしたルート上に自分の現在位置が表示されるので、自分が正しいルートを進めているのか一目瞭然。なかには、ルートを外れた時にアラームで知らせてくれるものまであります。もちろん山対応なので、電波が入らなくても問題なし。

めちゃくちゃ便利ですよね!
今からその使い方を順を追って紹介していきますので、ちょっとでも興味をもらえると嬉しいです。

1. アプリをインストール

まずはお好みのアプリをインストールしてアカウント登録をしましょう。下に代表的なアプリの公式ページへのリンクを張ってるので、ぜひチェックしてみてください。

【登山地図アプリ】
メリット:とにかく手軽。GPXを取り込んで記録を開始するだけ。
デメリット:1回1回スマホを取り出すのが手間。落とすと悲惨(保護フィルム推奨!!)。

※無料で利用できるサービスにはやや制限があります。筆者は無料の範囲でカバーできてますが、より快適に利用するために有料オプションに加入するのもありかもしれません。

【GPSウォッチ連動アプリ】※ウォッチにルート情報を同期させて使用
メリット:普段時計を見る感覚で楽にルートチェックできる。落ちない。
デメリット:ルートの表示範囲が狭い。設定方法がやや複雑。

※対応するGPSウォッチが必要です。高機能な分どうしても値が張るので(だいたい定価で15,000円~)、購入前にナビゲーション機能の有無、アプリとの連携の可否についてよく確認しましょう。

2. GPXをダウンロード

次に自分の手元にGPXをダウンロードしましょう。現在、GPXは色々なところで公開されているので、結構手軽に入手できます。

例えばこんなところから。
トレランの大会HP】
例)兵庫波賀トレイル2022 春 公式サイト(
https://runninghigh.jp/haga/)

上部のGPXボタンをクリックするだけでOK!

【前述のアプリや公式サイトの活動記録】
例)ヤマレコアプリで検索する場合

キーワードの他、「エリア」「活動内容」「活動時期」といった条件でも検索可能です!

※無料会員の場合、GPXのダウンロードは「ヤマレコ→アプリのみ」「YAMAP→WEB版のみ」という制約があります。

この他、個人ブログ等でアップされていればそれをダウンロードしても良いし、なんなら友達からもらっても良いわけです。

3. GPXをアプリに読み込ませる

ダウンロードしたGPXは、端末によりけりではありますが、基本的に「ダウンロード」とかそれに似た名前のファイル内に保存されます(確か自分でも設定できたような…)。今度は、そのデータを実際にアプリに読み込ませていきましょう。

なお、筆者の都合で表示画像はすべて「Android」のものになります(iphoneもってないです汗)。ただ、「iphone」でも表示が若干変わるだけで操作自体は同じだと思うので、どうかご勘弁を…。

【登山地図アプリ】
例)ヤマレコアプリの場合

これで準備完了!

【GPSウォッチ連動アプリ】
例)「SUNNTO APP」の場合

特に「ウォッチで使用」にチェックを忘れずに!
タップorクリックで拡大表示できます!

読み込ませたルートにポイントを追加したり、加工して新しいルートを作ったりもできます。ただ、編集しているうちにルートがぐちゃぐちゃに…なんてこともあるので、少し慣れてからでも良いかもしれません。

また、ここでは取り上げなかったYMAPやGARMINなどのアプリにもそれぞれ良さがあると思うので、ぜひ色々試してお気に入りのものを見つけてください!

4. できれば紙地図とコンパスのセットも

急なルート変更を余儀なくされた時、また、アプリやウォッチに問題が起きた時に頼りになるのが紙地図&コンパス。この安心感は何者にも代えられません。「カシミール3D」というソフトを使えば、高精度な「地理院地図」が基本無料で印刷可能です。また、GPX含むGPSデータを「インポート→加工→エクスポート」といった具合にあれこれできちゃいます。

ただ、ちょっとコツが必要な部分もあるので、詳しくはまた別の機会で!

次回:実際に山で使ってみる

いかがだったでしょうか?
慣れないものを使うとき、最初はどうしても抵抗があるものですが、使ってみると意外となんてことなかったってこともありますよね。
なのでどんどん使っていきましょう!

あと、今回せっかく色々と紹介させていただいたので、次は実際にこれらを使いながら波賀のコースを回ってみたいと思います。

その波賀トレイルですが、4月29日(金・祝)に春バージョンが開催予定です。秋バージョンの逆走コースで、初心者さんにも玄人さんにも楽しんでいただける内容になっています♪
エントリー期間も4月24日(日)まで延長しておりますので、ぜひご検討ください!

追記(2022/4/22):後編の記事もアップしました。


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