走る研究室

ランナーによるランナーのための雑談会。 月に2回ほど公開しているオンラインミーティング…

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ランナーによるランナーのための雑談会。 月に2回ほど公開しているオンラインミーティングをまとめたものです。 【メンバー】 近藤秀一(GMOインターネットグループ) 三津家貴也(フリーランス) 福田裕大(フリーランス) 古川大晃(東京大学大学院)

最近の記事

目標設定

福田です。3月29日の走る研究室のまとめです。 「目標は高く持て」とはよく言われるかもしれませんが、目標を高く設定したはよいものの、結局その目標を達成できず、モチベーションが下がっただけ、という結末は多くの方にとって体験があるのではないでしょうか。 年度末ということもあって、新年度の目標を設定する良いタイミングではないかなということで、今回はこちらのテーマで進めさせて頂きました。 目標を高く持つことのデメリット最初に古川くんの目標設定について聞きましたが、彼はレース当日

    • 当たり前なようで意外なほどの「きつさ」とパフォーマンスの関係➂

      こんにちは、古川です。10月26日の走る研究室のまとめ第3弾です。 前々回、前回と、長距離パフォーマンスの律速因子は、「体のダメージ」というより、「きつさ」や「あつさ」の認知の方ではないか? と考えさせられる研究をご紹介してきました。今回は「じゃあ、どんな対処法があるの?きつさを減らすためには?」ということに踏み込んでいきたいと思います。1) 先行研究と、2) トップランナーの言葉を参考にしていきます。 1) 先行研究 ザックリと言えば、 「仮眠」が、睡眠不足の人の

      • 当たり前なようで意外なほどの「きつさ」とパフォーマンスの関係②

        こんにちは、古川です。10月26日の走る研究室のまとめ第2弾です。 前回に引き続き、 「きつさ(認知)」と「体の状態」、どっちがどのくらいパフォーマンスを制限しているの? という疑問に対し、意外な示唆を与える研究をご紹介いたします。 今回の取り上げる先行研究は、ザックリ言うと「暑い中で感覚だけ涼しくしても速く走れるの?実際に体温下げた場合と比較してみた」という感じです。 「きつさ」というより「あつさ」に対する介入なのですが、認知を変えてみるという部分では共通しており

        • 当たり前なようで意外なほどの「きつさ」とパフォーマンスの関係①

          10月26日の「走る研究室」では、上記のタイトルにて古川が発表し、色々ディスカッションさせていただきました。その内容を3回に分けてまとめていきます。 早速ですが皆さん、「きつさと長距離走のパフォーマンスが関係してる」なんて言うと、どんな印象を持つでしょうか? 「当たり前でしょ、だってきつかったらペース落ちるじゃん。きつさはパフォーマンスに影響するよ。」 そうですよね。もし「きつく」感じないなら、速いペースで長く走れちゃいそうです。では、体の負荷、つまり心拍数などが高くな

          初マラソン2時間48分で完走してからサブ20を達成するまで

          福田です。11月24日の走る研究室のまとめになります。 今回はマラソンの練習方法ということで、長い距離が苦手だった福田がサブ20を達成するまでの練習を取り上げつつ、マラソンの練習方法について考えていきました。 初マラソンの時の走力 初マラソンを走ったのは大学1年の頃でその時の記録は2時間48分。当時はトラックの5000mでは14分40-50秒程度の力は持っていたので、そのタイムを考慮するとマラソンへの適性は全くないと思います。トラックでそのくらいのタイムだと、適性がある人

          初マラソン2時間48分で完走してからサブ20を達成するまで

          論文紹介【カーボンプレートシューズのランニングエコノミー対決】

          お疲れ様です。走る研究室の近藤です。 先週木曜日は A Comparison of Running Economy Across Seven Carbon-Plated Racing Shoes という論文を紹介しました。 最近話題の各種カーボンプレートシューズのランニングエコノミー(RE)等を比較した論文です。簡単にまとめたので、参考にしてください。 背景 ランニングシューズの技術が進歩し、特にナイキのヴェイパーフライでは、ランニングの経済性を向上させることが示されて

          論文紹介【カーボンプレートシューズのランニングエコノミー対決】

          ランニング×ファッション

          こんにちは、三津家です。 今回の研究室は「ランニングとファッション」というテーマで、お気に入りのウェアやそのこだわりについて意見交流会を行いました。 自己分析普段から僕が思っていることがあって、 「陸上選手のユニフォームって競技性が高すぎないか」ということです。 競技をやっている人からしたら、かっこいいユニフォームかもしれない。しかし競技をやっていない人から見たらどうだろうか、、 かっこいいとは思うかもしれないが露出も大きく、着て走ってみたいとはなりにくいのではない

          ランニング×ファッション

          おすすめのランニングコース

          「ぶっちゃけ、みなさん、どこ走ってます?」8月29日、第4回目の走る研究室のまとめになります。 今回は「おすすめのランニングコース」という内容で実施させて頂きました。今回もTwitterのスペース機能での開催になりました。以前はZoomがメインだったのですが、最近はスペースの方がメインで今後もこちらでの開催が続きそうです。 さて、現在、色々と大変な状況なので、各地で緊急自体宣言が出され、特に地方では屋外施設が閉鎖されているところが多く、練習場所に困っている方も多いと思い

          おすすめのランニングコース

          「中長距離あるある」に真剣に答えてみた。

          note更新3回目!こんにちは三津家です。 この記事は先日7月26日に行った走る研究室のまとめになります。 そもそも「中長距離あるある」というのは、一般の方々から聞かれるよくあるあるな質問という認識です。今回なぜこのようなテーマにしたのかと言いますと、僕自身一般の方からよく聞かれるものの、専門的な知識や難しい言葉を使わずに伝えることは意外と難しく、簡単な1問1答形式ではなかなか答えれず困っていました。自分たちが専門的にやっていることを一般の方に伝えることは非常に重要で、陸

          「中長距離あるある」に真剣に答えてみた。

          市民ランナーが中長距離で日本選手権を目指すなら

          7月6日、「市民ランナーが中長距離で日本選手権を目指すなら」というテーマで話し合いました。 このテーマは、以前ツイッターでリスナーさんに募集をかけた際いただいたテーマの一つです。前提条件と目標が明確である上、夢があるテーマで「話してみたら面白そう!」ということで決定しました。 実際のところ、日本選手権に出場している市民ランナーは片手に収まるほどしかいません。「市民ランナー」の括り方にもよりますが、今年のリストを見ても多く見積もって5人はいなさそうです。それだけ聞くと「ほと

          市民ランナーが中長距離で日本選手権を目指すなら

          故障やスランプの乗り切り方

          6月7日の走る研究室では「故障やスランプの乗り切り方」について話し合いました。文章でまとめてほしいとのご要望もいただきましたので、今回はお試しでまとめてみました。前回からだいぶ時間が経ってしまいましたが😅 ざっくりまとめると、 ・まずは故障の予防。使いたいところを使えているか、全身のバランスを整えることが大事。・故障してしまったら、どこが原因だったのか、筋の構造を調べしたりして探ってみる。痛みあるけど走ってOKかどうかは①走ってみて探る②専門の人に相談③練習に対する自分の

          故障やスランプの乗り切り方