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「中長距離あるある」に真剣に答えてみた。

note更新3回目!こんにちは三津家です。

この記事は先日7月26日に行った走る研究室のまとめになります。

そもそも「中長距離あるある」というのは、一般の方々から聞かれるよくあるあるな質問という認識です。今回なぜこのようなテーマにしたのかと言いますと、僕自身一般の方からよく聞かれるものの、専門的な知識や難しい言葉を使わずに伝えることは意外と難しく、簡単な1問1答形式ではなかなか答えれず困っていました。自分たちが専門的にやっていることを一般の方に伝えることは非常に重要で、陸上をやっている人の凄さや魅力を伝えるためや、価値を高めるためには必要なことだと思ってます。そこでみんなで議論して、考えの共有や、自分の考えの精査、さらには陸上競技を深めるための新しい観点も見つかるかもしれないと思ってこのテーマがいいのではないかとみんなに提案しました。今回は僕がよく聞かれる4つの質問について議論しました。

1.どうしたら速くなりますか?

2.呼吸法はどうしたらいいですか?

3.どんな腕振りをしたらいいですか?

4.明日試合なんですがどうしたら速く走れますか?

1.どうしたら速くなりますか?

これはよく聞かれる質問ランキング第1位!!

けどこれはケース分けしないと答えられなくて今回は2パターンの属性に分けて考えました。

・一般ランナー

A.まずは練習量を増やしてみましょう!!

できる範囲でjogなどの練習を増やすことが速くなる近道です。

練習量の増やし方としては、毎回距離を増やしていくとペースがどんどん上がって身体的にも心理的にも負担が大きくなりすぎるので、時間で管理するといいでしょう!

まずは毎日 or 週に◯回走ると決めて20分でも30分でも継続して走れるようになることをオススメします。慣れてきたら5分、10分長く走って行くことで無理なく練習量を増やしていけると思います。

・他の部活をしている学生

A.10分間(3000mくらい)のテンポ走を取り入れてみましょう!

他の運動をしている学生はある程度の運動量は確保できていると思います。ですがスプリントインターバルや、短いダッシュやジャンプ練習など、長時間高心拍を維持する練習は少ないのではないかと思います。

そこで高心拍を維持するために、もっともVO2maxに近い運動強度と言われる3000m前後の距離を全力で走る練習はかなり効果的ではないかと思います。この強度を全力で走ることはもちろん効果はありますが、部活にプラスで行うとかなりキツイ方もいると思うので、少しだけ余裕を持てるくらいのペースでも大丈夫です。その場合はリカバリーを取って2本行うなども僕個人的にはオススメです。

2.呼吸法はどうしたらいいですか?

A.腹圧が抜けないように吐く方を意識するといいと思います。それが無意識でできると尚よしです。

吸う方を意識してしまうと腹圧が抜けて体が反りやすくなります。また吸いすぎると呼吸筋を過剰に使うことにも繋がりエネルギーを無駄に使うことになります。さらに、「ハァハァ」と換気量が高まるのは、酸素が足りていないのではなく、二酸化炭素の割合が増加することが原因です。「ふーっ」と吐く方を意識しながら走ってみましょう!

3.どんな腕振りをしたらいいですか?

A.意識しすぎずに力まないようにしましょう!

力が入ってしまうと肩や手に無駄な力みが生じてしまいます。具体的には「卵を軽く握る感じ」や「クラゲの手」のようにすると力みにくくなります。

また、腕振りの観点では、肘の角度が鋭角な選手ほどランニングエコノミーが高い傾向にあるという報告もあります。力まないことを最優先とし、意識できるのであれば試してみることをオススメします。

ちなみにファラー選手は、レース中基本は軽く握り拳を作っていますが、ラストのスパートのタイミングで手をパーにしていました!

4.明日試合なんですがどうしたら速く走れますか?

A.いくつかあるので下記に簡単に説明していきます。

・試合前にカフェインを摂取する。

レース前にカフェインを摂取することで、興奮作用や神経系の改善によりパフォーマンスを高める効果があります。積極的に摂取してみましょう。体重×3~6mgが効果を得れる適正量と言われています。エナジードリンク1缶で足りないくらいなので参考にしてみてください。副作用が大きい人もいるみたいなので、一度日常で試してみるといいかと思います。

・腰ベルトを着用する

これは科学的に根拠のある方法で、腹圧の補助に役立っているのではないかと思います。ジャンプ能力の向上や、それによるランニングエコノミーの改善に効果があります。数年前にかなり流行りましたねー。自身でしっかり腹圧をかけ続けられるという方は効果は薄くなったり、つけていると気になったりという方もいるかもしれませんが、ぜひ試してみましょう。

・笑顔で走る

腕振りの話にも近いですが、笑顔でいることで自然と力みがなくなります。トップ選手が走っているのをスローで見ると、頬が揺れているのとか見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。緩ませるところは緩ませて上手く力を抜くこともとても重要です。笑顔を作ることはそれを手助けしてくれるでしょう!

・レースペース設定を行う

オーバーペースで走ってしまうと、後半ペースがガクッと落ちてしまいます。自分に適切なレースペース設定を行うことが重要です。自身が今どのくらいで走れそうかをこれまでの経験から探ってみましょう。迷う場合は少し遅めに設定したほうがいいかと思います。

最後に

今回の走る研究室のまとめと、私自身の所見はこのような感じです。

ランニングをしている人、陸上競技経験者は、一般の方からすると専門家、プロのように扱われます。その時にこれらのことをちゃんと答えてあげられることは必要なことではないかと思います。私は「知識がないから」、「速くないから」、ではなく、一般の人たちよりも詳しいはずなのでできるだけ教えてあげて欲しいなと思います。その時にもし知らなくて答えれないなーとなれば自分で調べたり、他の人に聞いたり自分のタメにもなります。実際に今回走る研究室のメンバーと話し合ったことで、陸上を専門的にやっていると普段は考えない観点から物事を見たり、新たな発想を得ることができました。一般の人に伝えることは常に大事にしていくべきものなのかなーと思います。普段は専門的に議論を深めていくというう内容が多いので、たまにはこういうのもすごくいい時間になりましたー。

最後まで読んでいただきありがとうございました。また次回の走る研究室もよろしくお願いします!

(文責 三津家)

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