法の下に生きる人間〈第70日〉
新商品が出ると、テレビのコマーシャルでも宣伝があるし、お店に行っても客の目を引くような広告が掲示されたりする。
私たち消費者の多くは、そのコマーシャルや広告につられて思わず買いたくなってしまう。
それにアレルギー物質が含まれているかどうか慎重に食品表示を確認する人もいるが、食物アレルギーの心配もない人は、何も考えずに「食べてみたい」という欲求だけで買ってしまう。
そして、いったんその新商品の味にハマってしまったら、定期的にその商品を買うようになる。
しかし、その商品が添加物を多く含むものであれば、1回だけならまだしも、複数回食べ続けると、やはり体内に影響が出ることは必至である。
来年を少しでも健康に生きたいと思うならば、年の最後に、具体的なリスクについて知っておいたほうが良いだろう。
例えば、コンビニのおにぎり。
なぜ、あんなに米粒がベタつかずに、きれいに包装フィルムをはがせるのか。また、パサパサにならないのはなぜなのか。
それは、ご飯に植物油が混ぜられているからである。
植物油が混ぜられているコンビニおにぎりを毎日のように食べているとどうなるか。
体内にトランス脂肪酸が蓄積され、運動をほとんどしない人は、内臓脂肪量の増加につながる。
じゃあ、おにぎりをやめてパンにしようと考えるかもしれないが、コンビニの菓子パンも実は、トランス脂肪酸が多く含まれている。
パンがサクサクで美味しいとか、しっとり感があって良いとか、食感目当てで買う人がいるが、そもそも、そういう食感を引き出す役目がトランス脂肪酸なのである。
もうひとつ、初めて聞く人にはショッキングな話になるが、カット野菜もあまり体に良くない。
野菜そのものはたしかに体に良いが、カット野菜がなぜあんなにも黒ずみがなく、しかもシャキシャキ感のあるキャベツがいつも売られているのだろうか。
それは、カット野菜をパック詰めする前に、シャキシャキ感が持続するように、PH調整剤が使われているからである。
PH調整剤は保存料に代わる食品添加物であるが、実は、この添加物の使用基準は、日本においては定めていない。
大量摂取しなければ健康に害はないとされており、使用しすぎると食品の味が変わることから、さすがに消費者の私たちも気づくので、限度を超えた量は使われていないであろう。
ただ、私たちが買うおにぎりや菓子パンなど、PH調整剤は他の商品にも使われている。
そうすると、個人の体内レベルでは、もしかしたら高リスクレベルでの摂取になっている可能性はある。
今からでも遅くない。
おにぎりは自家製、パンはトースト、カット野菜に頼らない。
この3原則だけでも守ることで改善は図れるのである。
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