老いぼれのたわごと
言葉というのは難しい。
訓示というのは、あらかじめ原稿が用意されている場合もあれば、発言者自身が考えて話す場合もある。
用意された原稿に、発言者自身のアドリブが入る場合もある。
そのアドリブが失言につながったとしたら、代わりに原稿を書いた人からすれば落胆ものだろう。
世の中の後期高齢者、つまり75才以上の方々は、今年が戦後79年ということを考えれば、ほとんどが戦前生まれの世代である。
彼らが古い価値観や考え方に縛られていると、どんなに気をつけていても、つい本音が出る。
昔なら問題にならなかったことが大問題になる。
セクハラもしかり、パワハラもしかり。
国会議員の原稿の棒読みは、今に始まったことではないが、それはそれで、政治家なら弁士としてのプライドを持てよと思う。
「口は災いのもと」というが、「雄弁は銀、沈黙は金」という言葉もある。
しゃべるなとは言わないが、しゃべる内容を精査しながら話せばよいのだ。
聞かれないことには答えない、不確かなことは明言を避ける、下調べをして根拠に基づいた話をする。
この3つは、別にお偉いさんでなくても、私たちが日頃から身につけておくべきコミュニケーション上の危機管理3原則である。