世界の民謡〈11〉踊ろう楽しいポーレチケ

イタリア→アメリカ→イングランド→スコットランド→デンマーク→フランス→スイス→ロシア→ドイツ→メキシコときて、今日は、ポーランドである。

ポーランド語の歌詞は、次のとおりであるが、日本語の歌詞(訳詞ではないことに注意)と並べてみると、曲の旋律さえ分かっていれば、同じ感覚で歌えるだろう。

ポーランド語の発音は、ご自身で調べていただけると幸いである。

【1番】
Oj,zagrajta nam poleczkę 
(さあ楽しいポーレチケ)
Poleczkę,poleczkę 
(ポーレチケ、ポーレチケ)
Oj,potańcujem troszeczkę
(踊りましょうランラララ)
Oj,potańcujem troszeczkę
(歌いましょうランラララ)
Oj,zagrajta nam poleczkę
(ポーレチケのリズムに)
Oj,potańcujem troszeczkę
(はずむよ僕たちは)

【2番】
Dobra poleczka,bo skoczna
(大きな森大きな木)
Bo skoczna,bo skoczna
(大きな木、大きな木)
Ale najlepsza z Opoczna
(手をつないでクルクル)
Ale najlepsza z Opoczna
(回りましょうクルクル)
Dobra poleczka,bo skoczna
(大きな木を囲んで)
Ale najlepsza z Opoczna
(楽しく回ろうよ)

【3番】
Oj,dobry dzbanek i śklanka
(どんぐりの実どっさりこ)
l śklanka,i śklanka
(どっさりこ、どっさりこ)
Ale najlepsza tramblanka
(拾いましょうどんぐりを)
Ale najlepsza tramblanka
(集めましょうどんぐりを)
Oj,dobry dzbanek i śklanka
(どんぐりの実コロコロ)
Ale najlepsza tramblanka
(かわいいどんぐりよ)

以上である。

ポーレチケは、ポーランドの「ポルカ」という舞曲のことだが、2拍子の速いリズムが特徴であり、ポルカそのものは19世紀の半ばごろにチェコで広まった。(=この頃は日本は江戸時代末期)

もともと「ポルカ」というのは、チェコ語で「ポーランドの女性」という意味である。

どうしてチェコとポーランドの女性が関係しているのかと不思議に思うかもしれないが、ポーランドとチェコは国境を接していて、ポーランドの歴史を知っている人は分かると思うが、ロシア帝国やプロイセン王国(=今のドイツ)に挟まれる形で、たびたびナポレオン戦争などヨーロッパの紛争の舞台になっていた。

戦禍から逃れてきた隣国の人々によって、その国の文化が新しく生まれる(あるいは融合する)のは、いつの時代も同じである。

この歌が日本にも伝わって、小学校の音楽で歌われるのは、何か感動的でもある。



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