生活の知恵講座【第75回】

仕事がある日とクリスマスが重なると、親にとっては、悩ましい1日になる。

子どもにとっては、自分の誕生日と同じように特別な日だから、早く帰ってくれることを期待する。

だが、働いている親にとって、クリスマスは仕事がいつもどおりある。職種によっては、クリスマス商戦で稼ぎ時なのだから、早く帰ること自体が無理難題なのである。

そうすると、せめてクリスマスプレゼントだけでも喜ばれる物をと考えるわけだが、これがまた、教育的意義やら、物の値段やらで悩ましい。

子どもの希望どおりの物を買わない、もしくは買えなかった場合に、なんて言おうかと考える時間も取られる。

クリスマスケーキはどんな物がよいか?、ろうそくやキャンドルの在庫は十分か?など、いろいろなことが頭に浮かぶ。

それを職場にいながら考えていると、ついつい仕事もうわのそらになる。

最終的には、先に寝てしまった子どもの寝顔を見て、「ごめんね」と言いながら、ガッカリするかもしれないプレゼントを枕元に置くことになるだろうという結論に至る。

そして、翌朝、子どもが親に見せる顔は、1年の総決算としての、親への評価そのものなのである。




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