Rumiko Asahara 浅原ルミ子

音楽ライフメンター、クラリネット講師、吹奏楽コーチ|高卒就職→アマ16年→30代でオラ…

Rumiko Asahara 浅原ルミ子

音楽ライフメンター、クラリネット講師、吹奏楽コーチ|高卒就職→アマ16年→30代でオランダ音楽留学|日本一アマチュアを理解し寄り添うプロ|脱根性論|吹奏楽部のトラウマの解消|オランダ式独自メソッドのレッスン|演奏と内省|練習の研究|アマチュア吹奏楽団運営の研究|秋田出身

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  • アマチュア楽団運営ラボ

    アマチュア吹奏楽団や市民オーケストラのマネジメントについて考えるラボラトリーです。

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クラリネットが少ないのは報われないから?!

アマチュア吹奏楽団のクラ不足ここ数ヶ月間、社会人吹奏楽団のクラリネットパートがなかなか集まらない理由をずっと考えています。 何を隠そう、わたしが趣味で参加している湘南交響吹奏楽団グランドシップ(以下GS)もクラリネット奏者が足りません。今の3倍くらいのメンバーに増えることを目指しています。GS自慢の充実した金管チームとのバランスがとれて素晴らしい響きを作ることができるでしょう。 「GSのクラが足りないのよね」とあちこちでお話していたところ、グランドシップだけでなく市民バン

    • あなたが吹けないのは下手だからではない!

      「今週の合奏でもうまくできなかった」 「まわりに迷惑ばかりかけている」 週に一度の合奏練習が終わったあとに、こんな風に落ち込んでいませんか? そしてその理由を「私は下手だから」と決めつけていませんか? じつはそれは大きな勘違いです。下手であることが吹けない原因ではありません。あなたがまだ、 「演奏に直結する楽譜の読み方を知らない」 「練習の手順を知らない」 「自分にぴったりな練習の方法を知らない」 だけなんです。 簡単に「下手だからできない」と考えてしまうと、自分で

      • コンクールに出るからにはいい演奏をしたい!を考えてみる

        「コンクールに出るからにはいい演奏をしたい!」 夏のあいだ、こんな言葉をあちらこちらで耳にします。 ここでいうコンクールとは、全日本吹奏楽連盟が主催する吹奏楽コンクールと、その予選会のことです。吹奏楽の甲子園ともいわれる夏の一大イベントには国内の吹奏楽部や社会人バンドの多くが挑戦します。日本を世界でも有数のアマチュア吹奏楽のメッカに押し上げた要因のひとつです。 エントリーしたチームには、演奏の評価によって金、銀、銅のいずれかの賞が与えられます。上位の成績を納めた学校や市

        • 「目立ってしまう自分」を受け入れて逆に誰かのためにその才能を使おうと心に決めた話

          私はクラリネット講師や音楽ライフメンターとして働く一方で、趣味として市民吹奏楽団に参加している。つまり、仕事も趣味も音楽だ。 湘南エリアで活動するこの楽団には20年来の仲間もいるし、たくさんの新しい友だちとの出会いもあった。まさに、私の心のホームグラウンドなのだ。 楽団はコロナ禍の影響で約2年半のあいだ休止せざるをえなくなったが、2022年の1月に正式に活動を再開した。このとき、役員の人事も一新することになり、私は思い切って手を挙げた。 私が目立つ存在であることを活かし

        クラリネットが少ないのは報われないから?!

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          3本

        記事

          オランダで自分が好きなものを取り戻した話

          「オランダの音楽院に留学して一番よかったことはなんですか?」 こう質問されていつも困ってしまう。何を挙げればいいか迷うほど、たくさんの答えがあるからだ。 その中でも、自分がかわいいものが好きであることを思い出し、それを自分に許すことができた経験は、いまでも私の生きる糧になっている。 最初のきっかけはカササギだ。ハトほどの大きさで、真っ黒な頭に、黒とブルーと白の三色の翼、エメラルドグリーンの長い尾をもち、脚も黒い。そして白いおなかがなんともぽってりとしているのだ。飛べるか

          オランダで自分が好きなものを取り戻した話

          クラリネット演奏における取り返しのつかない喪失に気づきそこから回復した話

          違和感から見つけた「自由な演奏のため必ず通るべき道」新しいレパートリーの練習に取り掛かって数日後、なんとも言えない違和感を感じた。 演奏しているのは自分なのに、紙を1枚挟んだような「人ごと感」があるのに気付いた。嘘をついているようなモヤモヤが心に浮かんだ。 それと同時に、不必要に音楽やイントネーション(音程)を作り込もうとしている状態も発見した。これらに気をつけながら練習をするのは当然なのだが、どうしても釈然としない。 練習を止めて、その違和感は何であるかじっと考えてみ

          クラリネット演奏における取り返しのつかない喪失に気づきそこから回復した話

          WordPressにAffinger6を入れるときの手順<超基本>

          これまで無料テーマを使っていましたが、気合を入れてAffinger6を購入。 有料テーマ購入は初めてのことでした。 販売元のデモなどを見て「わ〜、かわいい〜」「楽しくホームページ運営できそう〜」とワクワクしていました。 が、私がWordpress初心者すぎてつまずいた点があります。 超基本のAffingerテーマをWordpressにインストールし有効化するあたりを、備忘録もかねて残しておきます。 親テーマと子テーマ両方をダウンロード&インストール購入手続きが済むと

          WordPressにAffinger6を入れるときの手順<超基本>

          自分を大切にケアすれば素直に受け入れられる〜コンクールのライブ配信を聴けたワケ

          5月2日〜5日に、第10回日本クラリネットコンクールが行われました。 コロナ禍において無観客開催となり、1次予選、2次予選、本選の全てがライブ配信され、私は約100人分、1日あたり約50人分の1次予選から殆どを聴くことができました。 辛くて聴けないと思っていたけれど実は私はこのコンクールの予備予選(録画審査)に応募し、落ちていました。コンクールに向けてはテーマを持って取り組んでいたので、燃え尽き症候群にはなりませんでしたが、ショックは受けました。 自分が落ちてしまったコ

          自分を大切にケアすれば素直に受け入れられる〜コンクールのライブ配信を聴けたワケ

          自己紹介

          はじめまして。音楽ライフメンター、クラリネット講師、吹奏楽コーチの浅原ルミ子(あさはらるみこ)です。私のクラシック音楽家としてはちょっと変わった経歴と、noteでやりたいことをここに記します。 ■嫌々始めたクラリネットでプロに・クラリネットを嫌々始めるが後にハマる 私は13歳の時にクラリネットを始めました。全校生徒が必ず1つ部活動に参加しなくてはいけない全入部制中学校でした。私は部活に入るのがとても嫌だったのですが、抵抗も虚しくルールに従いました。小規模中学だったので選択

          為末大さんの“努力は報われるのか”を読んで。

          池江璃花子選手が五輪代表内定を得た、とラジオのニュースで聴いた。祝福の気持ちを持ったと同時に、試合後のインタビューでの「努力は必ず報われると思いました」というご本人のコメントに、私は心がチクリとした。 努力は必ず報われる、果たしてそうか? 私達が中高生のころ、通っていた学校では盛んに「夢を仕事に!」「自己実現」というスローガンを掲げ、進学指導や生徒指導が行われており、それらが良い人生の答えのように叫ばれていた。 私は大学進学を希望して中学校からずっと勉強を続けていたし、

          為末大さんの“努力は報われるのか”を読んで。

          男の様な吹き姿になりたい

          大人になったいつの頃からか、クラリネットを演奏する自分自身の姿について、もっと男性の様な見かけになりたいと考える様になった。 子供の頃から「私は何か間違いで女として生まれてきた」と自己認識していた。その理由は、 ・“女のくせに”勉強が得意で常に好成績 ・”女のくせに”勝気 ・”女のくせに”リーダーの仕事が得意 ・”女のくせに”スポーツが得意 だったからだ。 ”女のくせに”は周囲の大人の多くや、男子クラスメイトが私に向かって言い続けたことだ。褒めるにもけなすにも”女のく

          男の様な吹き姿になりたい

          練習手法やプランに注目したコーチングをしているワケ〜インタビューが公開されました

          WEBライターでピアニストのもとこさんが私についてのインタビュー記事を書いてくださいました。 インタビューでは ・なぜ『練習』に着目したコーチをしているのか ・管楽器愛好家の上達へのメンタルブロック ・吹奏楽部の運用について ・コロナ禍での気づき についてお話しました。 とてもバラバラとお話したのに、1つの記事にすっぽり収まっており、ライターさんのスキルを見ました。尊敬。 素美さんは本当に才能豊かなピアニストです。彼女の授業でブラームスを演奏させてもらったのはとって

          練習手法やプランに注目したコーチングをしているワケ〜インタビューが公開されました

          私のフリーランス奮闘記現在進行形【後編】

          
『私のフリーランス奮闘記現在進行形』の後半です。  <まえがき> 本記事は、参加していたオンラインコミュニティ RENEW LAB.の為に2020年5月中旬に下書きをしました。しかし公開されないままRENEW LAB.の活動が終了しました。そのため、許可を経て一部改正し、私個人のnoteに掲載するものです。 <以下本文> 前回は次のようなことに触れました ・簡単自己紹介 ・フリーランスを選んだワケ ・ 2年間を観察期間とする ・何を“売り”にするのか ・帰国後最初

          私のフリーランス奮闘記現在進行形【後編】

          私のフリーランス奮闘記現在進行形【前編】

          <まえがき> 以下の記事は2020年3月25日頃に下書きをし、同4月3日にRENEW LAB. 公式noteに掲載されました。RENEW LAB.の活動終了に伴い、私の個人noteへ再構成し投稿します。 現在、世界の状況はどんどん変わっています。今は何よりもあなた自身とあなたの愛する人を守り、疫病が収束するまで無理をせず、どうかご無事でいることを優先してください。その上で、私のフリーランス奮闘記が何かのお役にたったら感謝です。 <以下本文> この3月に音楽大学等を卒業し

          私のフリーランス奮闘記現在進行形【前編】

          鈴木英史先生の思い出

          私は自らの修行のために神奈川県藤沢市の社会人楽団、湘南交響吹奏楽団グランドシップに参加しています。 楽団は5月17日の定期演奏会に向けて練習を重ねていましたが、COVID-19の影響により練習が困難になったこと(会場の閉鎖)と、感染拡大の防止のため、演奏会は早々に中止となりました。 今回は15回記念というこで、作曲家の鈴木英史先生をゲストにお迎えする予定でした。 鈴木英史先生は、私が高校生の頃に湯沢市雄勝郡吹奏楽連盟(秋田県)にて課題曲講習会等の講師をなさっていました。

          鈴木英史先生の思い出

          「自立」が生み出す清々しさ

          オランダの吹奏楽やオーケストラに惹かれるのは、各奏者の「自立」が見えるからかもしれない。プロ・アマ、あるいはコンクールのディヴィジョン関係なく各人が自立した奏者だ。私が彼らの演奏に感じる闊達さや豊かなサウンド、清々しさは「自立」が生んでいるものなのかも。 「自立」と言っても、「誰にも何も教わらないで全部自分でやりきる」というのではい。レッスンをはじめ必要な助けとサポートを大いに活用し「私はこう演奏する」に行き着き、例え合奏体でも一本筋を通して実行できること。 リハーサルで

          「自立」が生み出す清々しさ