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自分を大切にケアすれば素直に受け入れられる〜コンクールのライブ配信を聴けたワケ


5月2日〜5日に、第10回日本クラリネットコンクールが行われました。

コロナ禍において無観客開催となり、1次予選、2次予選、本選の全てがライブ配信され、私は約100人分、1日あたり約50人分の1次予選から殆どを聴くことができました。

辛くて聴けないと思っていたけれど

実は私はこのコンクールの予備予選(録画審査)に応募し、落ちていました。コンクールに向けてはテーマを持って取り組んでいたので、燃え尽き症候群にはなりませんでしたが、ショックは受けました。

自分が落ちてしまったコンクールを、当初は「辛くて聴けないかも。。。」と考えていました。

(コンクール挑戦と落選で学んだことは、また別途記事にします)

実際、夫から「一体どんな演奏が予備予選を通過するのか聴きに行った方がいいから行こうね」と落選時に提案を受けていましたが、素直に「うん」とは言えず。

本来、このコンクールはエントリーすれば1次予選に参加でき、舞台で演奏し、審査員からのフィードバックも貰えるという、とても奏者のレベルアップをサポートしている素晴らしいコンクールです。

しかし、コロナ禍での例外的な録画審査でフィードバックは無し。「一体何がどうで落ちたのかな?」「どこをブラッシュアップすればいいのかな?」というセルフ・レビューができないことに、とてもモヤモヤしました。


自分をケアしまくった

しかし、私は「もっとがんばろう」「次!次!」「練習時間増やそう」というような、ただ安易で無戦略な切り替えをしたくありませんでした。

そこで予選落ちから1ヶ月、ミニング・ノートを活用し日々に自分に起こる行動や感情を徹底的に観察。1番の理解者である夫に正直な気持ちを話し、彼の率直な意見を求めました。そして、信頼するアレクサンダーテクニーク教師、バジル・クリッツァーさんの相談サービスを利用しました。

そうしたら、私等身大の良い意味づけと次へのステップが見えてきました。


素直に心から応援して予選を聴けた!


意味づけと次のステップを見つけた私は、なんと素直に予選の演奏を聴いていました!

しかも、画面に向かって「がんばれー!!」「よくやった!!!」と声を出して心から応援してました。

特に自分と同じ課題曲(バッハ/無伴奏ヴァイオリンパルティータ第2番よりGigue)を選んでいる人は、更に共感しちゃって「よっし!そこだ!」「落ち着いて!!!」と、勝手に肩を持ったり。

さらには、演奏を聴いていたらインスパイアされて、予選課題曲を自宅で演奏してたり。

(そして、これはこっそりですが、私の演奏も悪くなかったということが事実として確認できました。特別に下手くそだったわけじゃない。ただ、コンクールにはツボみたいなものがあるので、そこからズレちゃったのね、と発見がありました。)

それに、こうして同じ楽器の同じジャンルで高みを目指そうとしている演奏家を見て勇気をもらい、私もまだまだ技術も音楽性もあげられるんだ、と希望が出てきました。

とても応援したい“推し”も見つけてしまい、すっかり瀬千恵美さんのファンになりました。また河西拓也さんと、林まり恵さんのファンにもなりました。

自分を慈しむことで次のチャンスをみつける

ちょっと前の私だったら悔しさと恥ずかしさと嫉妬で、自分が予選落ちしたコンクールを視聴するなんて有り得なかったでしょう。

でも、自分と向き合い、事実を許容し、自分の今いる地点を知ることで、とても素直になれました。正しく嫉妬している、とも言えます。

これって次へつながる大チャンスだと私は考えます。演奏を磨くことへの希望、今の自分を知るからこそできる能率的で効果的な練習、自分自身の練習やコンクール挑戦を通して深まる練習の哲学、更にそれらがあるからこそ生徒さんや講習生に伝えられること。

これらを大量に、しかも質良くゲットできたのは、ミーニング・ノート、夫、信頼できる人の助けを借りながら、自分をケアしてこそなのです。

さぁ、次への扉が開いた!


いただいたサポートはリードや楽譜購入、講習会受講、語学学習やオランダ再留学の費用とし、更に音楽家としてパワーアップを目指します。そして「社会に生き社会を活かす音楽家」としてバリバリ働き社会に還元します!しっかりビジネスして経済を回す音楽家になります!