ルーマイヤ

不動産投資をはじめて数年の、ヒヨッコ大家です。 ひょんなことから、所有者不明土地管理制…

ルーマイヤ

不動産投資をはじめて数年の、ヒヨッコ大家です。 ひょんなことから、所有者不明土地管理制度に関わることになったので、どなたかの参考になればとnoteに書き記してみました。

最近の記事

  • 固定された記事

はじめに - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】

2023年(令和5年)4月1日に所有者不明土地・建物管理制度が始まりました。 これは、2021年(令和3年)4月21日に行われた民法の一部改正により創設されたものです。 特に法律に興味があるわけではないのですが、ひょんなことからこの制度を使うことになり、また創設されて日が浅く、ほぼ個人で対応することになったので、誰かの参考になればと、記録を残しておくことにしました。 法的手続きのため、個人・組織の名称や不動産の所在地、それぞれの日付などは事実を元にしたフィクションで記載

    • わたし、東京地方裁判所に行く(4回目) - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】(延長戦)

      久しぶりに、東京地方裁判所にむかいます。 と言っても、管理命令が出たのが2ヶ月半前なので、そんなに久しぶりと言うわけでもありません。 ただ、前回行った時から、ちょっと不思議に思っていることがあります。 地下鉄の霞ヶ関駅のA1出口をでるとすぐに東京地方裁判所があります。 初めてうかがった時には、その3階に行ったのですが、前回からなぜか隣のビル、東京家庭・簡易裁判所合同庁舎に行かされています。 どうやら所有者不明土地管理制度の担当の東京地裁民事第22部の執務室が移動にな

      • わたし、取り消しの決定を受ける - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】(延長戦)

        4月の中旬になり、突然知らない電話番号からの電話がかかってきました。 最近は携帯電話に営業の電話がかかってくることも、ちょくちょくあるので、また営業の電話かな?と思ってでてみると・・・ 「東京地方裁判所のものです」 !! 2ヶ月半前、無事通路の持分を取得してから、私は民泊の準備におおわらわでした。 リフォームの最終チェック、消防署への確認・申請、大田区保健所への確認・申請、ベッドや家電などの発注と受領・配備、消耗品などの細々したものの手配など、やることいっぱいで、所

        • わたし、持分を取得する - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】

          売買契約と決済の日程は1月末となりました。 司法書士さんから指示された登記を含む当日の必要書類は以下の通り。 ・実印 ・本人確認証 ・決済費用 ・令和5年度評価証明書 ・登記費用 ・委任状 一方、管理人である弁護士さん側に必要書類は以下の通り。 ・売買契約書 ・管理人の印鑑 ・管理人の印鑑証明書 ・管理人選任の決定書の謄本 ・売買許可に係る裁判所の藤本 ・管理人の弁護士会員証 ・管理人の本人確認証 ・決済費用振込先口座 購入側は、通常の不動産売買と変わりませんが、管

        • 固定された記事

        はじめに - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】

        • わたし、東京地方裁判所に行く(4回目) - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】(延長戦)

        • わたし、取り消しの決定を受ける - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】(延長戦)

        • わたし、持分を取得する - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】

          わたし、反社会的勢力と疑われる - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】

          登記の事務的な手続きが進む中、管理人である弁護士さんも物件の査定を不動産屋さんに頼まれていて、先にお送りした上申書と合わせて裁判所と協議されて、売買価格が提示されました。 提示価格は30万円。 ほぼ想定の範囲内の金額の提示をいただきました。 先に裁判所に添付した資料には、誤ってもう少し高い金額を記載してしまっていただけに心配していましたが、妥当な金額に落ち着いてホッとしました。 これで決めるべき事項は全て決まったので、管理人である弁護士さんから、裁判所に権限外行為許可

          わたし、反社会的勢力と疑われる - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】

          わたし、司法書士さんに丸投げする - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】

          不動産の登記。すっかり忘れていました。 ほとんどの不動産売買は融資が絡むので、担保設定などもあり、金融機関が指定する司法書士さんが出てきて、登記全般をやってくれます。 また、所有権者の住所変更などの軽微な変更登記は個人でも簡単にできます。 私も個人間での所有権移転登記ぐらいならばやったことがあるのですが、所有者不明土地管理制度に伴う土地の売買の登記は流石に詰みそうです。というか、どこかで間違いを起こして、そもそもの起因になったような登記ミスを起こしてしまいそうです。

          わたし、司法書士さんに丸投げする - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】

          わたし、売買契約書をつくる - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】

          上申書の管理人への提出と前後して、売買契約書の雛形を求められました。 通常は売買契約書の準備は不動産仲介会社さんが行ってくれるのですが、今回は管理人から直接購入することになるので、こちらで用意をする必要があるようです。 と言っても法の専門家の裁判所・弁護士さん(管理人)にむけて出す売買契約書なので、素人がチョちょっとつくりました的な契約書で納得するはずもありません。 ということで、今回もお願いモードです。 先の査定書をお願いした不動産仲介会社さんにお願いをして、売買契

          わたし、売買契約書をつくる - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】

          わたし、上申書をつくる(Version2) - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】

          原点に戻って考えることにします。 そもそも土地は、一品ものであり、用途地域・道路付・地積・近隣環境など、ありとあらゆる条件を変数にして価値が異なってきます。 なので、近隣の公示価格や近隣の取引価格を単価の参考値とすること自体が間違っているのです。 また、通路の路線価について、相続税路線価と固定資産税路線価をよくよく見てみると、相続路線価は前面道路にしか設定がありませんが、固定資産税路線価では通路自体に路線価が設定されています。 実は相続税路線価と固定資産税路線価の違い

          わたし、上申書をつくる(Version2) - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】

          わたし、上申書をつくる(Version1) - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】

          さっそく上申書をつくり始めます。もともと訴状に添付した物件評価の資料があるので、それをベースにつくり始めます。 改めて、自分が作成した物件評価の資料の結論をみると、それぞれの手法で算出した金額の格差も激しいし、算出額も査定書に比べると割高です。 よくよく見てみると、公示価格での算出・相続路線価での算出・近隣取引価格からの算出、いずれの場合にも私道としての評価が入っていないじゃないです・・・。 というか、参考として私道は減額される旨は記載してあるのですが、自分で読んでも、

          わたし、上申書をつくる(Version1) - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】

          わたし、査定書を手にいれる - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】

          大手不動産仲介会社へは、訪問の上、状況を説明し、なんらかの資料を出してもらえることになりました。 かくして、3社の査定書が集まりました。 まずは1社目、物件購入会社です。 考え方は以下の通り。 ・持分の固定資産評価額は約7.5万円 ・路線価と実勢価格の乖離はおよそ2倍と想定し15万円 ・諸々勘案し、さらに倍の30万円が評価額 次に2社目。 ・路線価350,000円/㎡×0.8=437,500万円/㎡を公示地価とする ・437,500円㎡×0.3(私道評価)×0.2(

          わたし、査定書を手にいれる - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】

          わたし、不動産仲介会社へ査定依頼する - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】

          不動産仲介会社への査定の依頼ですが、これって結構悩みどころです。 よくネットで無料査定とありますが、それはその後の売買仲介を取るためのプロモーションであり、今回のような売買仲介がない物件については、不動産仲介会社が査定を行うインセンティブがありません。 また、客観性の担保という意味でも、大手1社と他2社の3社分くらいの査定書があると良いかなというのが、個人的な感覚です。 一般的な査定に必要そうな資料をGoogleドライブに共有できるように集めて、まずは1社目ということで

          わたし、不動産仲介会社へ査定依頼する - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】

          わたし、管理人と面談する - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】

          11月の2週になり、管理人に選定された弁護士事務所から連絡があり、日程調整の上、第3週に訪問することになりました。 今まで収取した資料を全て提げて、約束した時間に弁護士事務所にうかがいました。 管理人に選定された弁護士さんと名刺交換をして、打ち合わせが始まります。 その弁護士さん曰く、相続や会社法に基づく財産管理は経験があるものの、所有者不明土地管理命令の管理人は初めてであり、裁判所と相談しながらやっていくことになることだろうとのこと。 まぁ、今年施行の制度であり、そ

          わたし、管理人と面談する - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】

          わたし、決定書を受け取る - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】

          10月下旬の異議の届出期間満了日がやってきました。 時間までは書いていないので、なんとも言えないのですが、日付が変われば間違いなく満了と思われるので、次の日になって少しホッとします。 裁判所からの連絡を待ちますが、その日には連絡がありませんでした。 満了日の翌々日になっても連絡がないので、焦れてこちらから連絡をします。 そうすると事務官の方から、「現在管理人の方を選定中で、ちょうどそれをご連絡しようとしていたところなんです」、と蕎麦屋の出前のような回答をいただきます。

          わたし、決定書を受け取る - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】

          わたし、リフォーム会社の選定をする - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】

          リフォーム会社の選定で、苦労したもう一つの点は、融資が保証協会付きというところです。 保証協会付きの融資は、一括払いのため、前払い部分は融資の対象になりません。 一般的に、土地を買い家を建てる場合、まずは土地の購入代金をつなぎとして融資します。家の建築費は、手付・上棟・引渡の3回に渡って支払われますが、手付・上棟はつなぎ融資が行われ、最後の引き渡しの時に、今までのつなぎ分を合わせて一つの融資として取り扱われます。 保証協会の場合、つなぎがないので、この最後の融資のところ

          わたし、リフォーム会社の選定をする - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】

          わたし、リフォームの融資を探す - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】

          物件購入と並行して行っていたことに、所有者不明土地管理命令の他に、リフォーム会社の選定ということがありました。 物件自体は築古の中古戸建なのですが、民泊にするためには、これを一棟貸しできるようにリフォームする必要があります。 リフォームについての知識がさほどあるわけではなかったのですが、素人なりに700万円から1000万円もあれば、なんとかなるだろうと検討をつけていました。 物件を発見した当初に、リフォーム見積り依頼サイトから、5社に見積もりをお願いしたところ、でてきた

          わたし、リフォームの融資を探す - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】

          わたし、公告を待つ - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】

          所有者不明土地管理命令の次のステップは公告になります。 公告とは官報に「所有者不明土地管理命令に関する異議の催告」という文面を掲載することです。 公に発表することによって、もし後になって所有者不明土地の持ち主が出てきたとしても、「これは、この期間中に申し出てねって言ったよね。今更遅いよね」という体裁をつくると言ってもいいかもしれません。 ではその期間というのがどのくらいかというと、ガイドラインには1ヶ月以上と書いてあったので、まぁ1ヶ月だろうと思っていたのですが、裁判所

          わたし、公告を待つ - 【所有者不明土地管理制度をやってみた?!】