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【インタビューVol.4】若い力で地域で旗を振る―自分事として地域を見つめ、導き出した起業という選択―


地元である京都府は与謝野町で会社を立ち上げ、地域活性化のため多様な活動をされている濱田さん。地域での起業を決意した背景やその原動力、濱田さんが感じたことは何だったのでしょうか。インタビューを通して見えてきたのは地域への真摯な想いでした。

1枚目 プロフィール直後

◆濱田 祐太
1996年京都府出身。関西学院大学卒業。大学卒業後は地元、京都府与謝野町へ戻り「ローカルフラッグ」を立ち上げる。現在は地域と都市部における人材の橋渡しやクラフトビールの製造、与謝野町での新しいプロジェクトの創出などを行う。


1.濱田さんのキャラクター

2枚目 1章の直後

《会社では前向きなキャラクター》

―――まず始めに、濱田さんは自分自身をどんな性格だと思われますか?

濱田さん
「そうですね、自分でいうのも何ですけど常に、前向きなところと想い切ってる部分はあると想います。」

―――なるほど。そのような性格が現れている出来事やエピソードはあったりしますか?

濱田さん
「そうですねえ。会社の中では、前向きな話をしていくとか大胆にチャレンジしていく!みたいなことを期待してされているんだろうなと感じていて。それは僕自身のキャラクターのようになっていると思います。」

―――ちなみにですが、濱田さんがご自身で感じる欠点などはありますか?

濱田さん
「欠点ですか……やっぱり基本的には前向きかつ大胆に進んでいくタイプですけど、時々何かが抜け漏れたりすることが個人的に思う欠点ですかね。ダブルブッキングとかもしてしまいますが、これは致命的ですよね(笑)」

前向き、かつ大胆に突き進むというまさに起業家を体現したような性格ですが、それでも自身で致命的と評するコンプレックスをお持ちでした。そんな濱田さんが起業をされた背景には何があったのかを聞くため、インタビューを続けます。


2.いつも地域を想う

3枚目 2章の直後

《地域への想いが濱田さんを動かす》

―――ありがとうございます(笑)では改めて、濱田さんが地域を意識し始めたのはいつでしょうか?

濱田さん
 「始まりは、高校時代に参加した地域ボランティアでした。そこで地域の人から『この町は衰退していく一方だ』とか『若い奴にもっと頑張ってもらわないと』とか、『行政が悪い』ということを聞かされたんです。でも僕は『なんで自分たちの住んでる街にもかかわらず、そんな他人事みたいになっているんだろう.....』と高校生ながら感じたんです。」

―――地域自体が課題を自分事として捉えられていなかったんですね……

濱田さん
「はい。僕は当時から『自分のまちのことは自分で考える』という想いを大事にしていたので、そういう声を聞いて何となく将来は地方創生の仕事をしたいと想いました。」

―――その想いが明確に起業という形に向いたのはいつ頃でしょうか?    

濱田さん
 「そうですね、明確に起業を考え始めたのは大学3年ぐらいですかね。大学1年のときに政治家のインターンに参加したんですが、その経験から議員になったから大きく地域を変えられる訳ではないと思ったんです。」

―――なるほど、そう思われた理由もぜひ聞きたいです。

濱田さん
「例えば年齢的な部分も含めてまず議員になるための条件がとても多いし、地域で何かやりたいと思ったその時に1人の議員がすぐに出来ることは多くないと感じたんです。そこで、地域にインパクトを与えるには起業が一番の選択肢なのかなと。」

―――就職するという選択肢は無かったのですか

濱田さん
 「まったく無かったですね。基本的に就職はいつでも出来るので、20代は一番やりたいチャレンジに時間かけるべきだと思うんです。そしてそこに使った時間は30代になったときに、確かな武器になると信じています。20代でしか得られない何かがその時間に得られると思います。」

4枚目 「一番やりたいことに時間をさく」太字直後

《クラフトビールの製造も行われています》

―――では現在、ご自身で起業して良かったなと感じますか?

濱田さん
 「一緒に働きたいと言ってくれる仲間が増えたり、仕事が成果に繋がったり、町のみんなから応援されたり、頼もしいと言われたり……そういうシーンがあると帰ってきて起業して良かったなと思いますね。」

―――それは最高ですね。ですが3年間も事業を継続されるのは本当にすごいことかと思います。その原動力は何でしょうか?

濱田さん
 「そうですね、『自分の好きな街をより良くしていきたい』とか『持続可能な形で発展させていきたい』とか、とにかくそういう想いをモチベーションにしてやってきましたね。」

―――それは創業当初から変わらずという事ですか?

濱田さん
「どちらかと言うと高校生の時からですね。その想いの解像度を上げて、具体的なテーマを変えたり重要事項を追加したりすることはありますが、大きなその想いは変わっていません。」

―――やはりその場所に対する想いが一番大事なんでしょうか。

濱田さん
「そうですね。なんならスキルがあっても『この地域でやるぞ』と思えないなら飛び込まない方がいいし、スキルが無くてもここでやるんだと思えるなら飛び込んだ方がいいと思っています。」

会話の間でよく出てきたのは「郷土愛」という言葉。地元が好きな人間どうしで、地元の話題で、何時間でも一緒にいれると語られていました。自分は自分の地元が好きという、その想いが強くなって現実になったひとつの形が起業であったとわかります。


3.求めるは信頼、目指すは応援

3章 直後

《濱田さん率いるローカルフラッグのメンバーたち》

―――なるほど、ありがとうございます。では今後の人生について考えなどはありますか?

濱田さん
「そうですね、やりたい事はいろいろあります。地域にはもっと活きる資源やタネがあると想うのでそれらで事業もしたいですし、地域の会社の後継者になってみたいとかも考えています。」

―――では、フィールドは地元と決めているんですか?

濱田さん
「会社としてはそうですね。またこれは少し先の話にはなりますが、様々な地域でチャレンジする若者の応援もしたいですね。正直、現時点で若者が地域に行ってすぐ応援されるのは難しいと感じています。まず『なんだお前は』から始まることが大半なんです。」

―――僕ら若者からすると少々残念な現実ですね。

濱田さん
「はい。実際に僕らも議会から拒否されたこともありましたし、やっぱり地域で応援されるには信頼が必要なんです。」

6枚目 なかなか難しく感じます直前

《チャレンジする若者を応援したいという濱田さん》

―――応援と信頼……なかなか難しく聞こえます。

濱田さん
「その点は僕らも苦労しました。だからこそ、僕らがその『応援』と『信頼』の一端を担いたいんです。僕らが出資や融資みたいな応援をして、さらに僕らが関わっていることで信頼を得るハードルも下がる。他の地域も含めて、チャレンジする若者をこうやって応援できたらと想います。」

―――最初の一歩は信頼と想い、ですかね!

濱田さん
「はい。スタンスとか向き合い方で『あの人はなんかこの街で真剣にやってんなぁ』と思ってもらう事が最初の関門なんだと思っています。」

濱田さんは地域で頑張ろうとする人を本気で応援したいと話します。そこには過去の経験と、地域が若者に求める「信頼」というハードルがありました。前章で触れたような強い想いが行動に現れることで信頼を得てきた濱田さんの言葉には、圧倒的な説得力が感じられました。

4.濱田さんの軸とは

―――では最後に、濱田さんが今までの人生における軸というのは何かありますか?

濱田さん
「『自分の意志を大事にする事』と『納得がいく』というのがありますね。会社をやっていて納得のいかない事もあるんですけど、その時はもどかしくて仕方ないですね。でも自分の意志でなんでも選択することで、結果何をやっても楽しめるようになるのかなと想います。なので、自分で決めるというのが非常に大事だなと思っています。」

7枚目 4章直後

《与謝野町での直近の濱田さん》

5.編集者の感想

 自分は起業というものはとても難しく、遠い存在なものだと思っていましたが、今回の濱田さんのインタビューを通じて、起業のタネは実は身近なところにあるんだなと気づかされました。
 自分が一番やりたいことを、一番やりたいときにやる。様々な状況でも、恐れず、自分の意志を貫き通す濱田さんの姿には、本当に心動かされます。
インタビューを通じて、濱田さんの軸に触れ、自分も自らの意志を大事にし、自分が決めたことは納得いくまでやりぬこうと想いました。今後の濱田さんのご活躍を心から願っております!


6.濱田さんからのお知らせ

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